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転生できたので自由に生きたい  作者: 霜月満月
第7章 世界の歴史とこれから
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195話 学年末

そして私達が卒業パーティー会場に戻ると。

ちゃんと卒業生達が踊ったり談笑したりしていた。


この学園は王族、貴族、平民関係なく入学できる。

従って、ここには平民出身の卒業生もいる。

だから踊るのも本来は自由だ。ただ、貴族達は踊れる筈なんだから踊るべきだろう?という認識がある為、今も代わる代わる踊る人達がいる。


正装も王立学園の為、城から派遣されたメイドさん達が生徒達を着飾ってくれたのだ。男女問わず衣装の貸し出しまでしてくれた。太っ腹な話だ。


なので卒業生も私達在校生も手ぶらで何の用意もせずに会場にくれば後は城のメイドさん達が仕上げてくれた。


本当に素晴らしい限りだ。


そして私とリリ姉様以外の皆は、それぞれ誘われて誰かと踊っている。

私とリリ姉様が何をしているかというと。

フルーツを食べたりしていた。


「マリンちゃん。皆踊ってるのに、マリンちゃんは踊らなくていいの?」

「へ?シリウス達や兄様と踊ってから誘われてませんし、誘う人もいませんし、いいんですよ。何より注目を集めたくないのでむしろ踊りたくないです。」

「そ、そう。」

「はい。それよりリリ姉様。果物、美味しいですよ!」

「ふふっ。そうね。」


とリリ姉様と話ながら食べていると。


『マ~リ~ン~?』

「へ?」

「へ?じゃないわよ。何でマリンだけのんびり食べてるのよ!?」

「え?リリ姉様と一緒に食べてるよ?」

「そうじゃなくて、何で踊らないのよ?」

「だってもう4人も踊ったんだよ?もうよくない?しかも踊ったの、王子に皇太子に公爵家だよ?主役じゃない私にまだ踊れって言うの?リジア。」

「うっ。」

「もういいですよね?リリ姉様。」

「え?う~ん‥‥‥いいんじゃないかしら?私はシリウスと踊ってくれた時点で満足だもの。」

「ほら。だからいいでしょ。」

「確かに一番大変な役やったんだったわね‥‥ごめん。マリン。」

「いいよ。リジアも食べる?」

「うん。食べる。」

「「「いやいや!」」」

「何?シリウス達も食べれば?」

「私達さっきから誘われて困ってるんだよ。助けてくれないのか?」

「頑張れ~。王子や皇太子の宿命だからね~。二度も同じ人と踊るのはそれなりの関係だと思われるから私はもうやだよ~。」

「「「うっ。」」」

「大丈夫だよ。リリ姉様、そろそろ終わりますよね?」

「ええ。もうそろそろ終わるわよ。ほら、父様が話すわ。」

『え?』


と、リリ姉様が指差す方を全員で見ると丁度陛下が閉会の挨拶をし始めたところだった。


はぁ‥‥‥やっと終わった‥‥‥。


そして精神的疲労が半端なかった卒業パーティーが終わりを告げた。


学年末試験やリオト達の入試試験も終わった後。

リオト達の合格発表の時。

私とリジア、レグルス、アクア兄様は生徒会の一員であり、暫定の会長だったので当然合格発表の場にもいた。


先生達が合格者が記載された紙を張り出すので、私達生徒会は合格者の案内役だ。


そして合格者を所定の場所に案内を続けていると、リオトとルビアも来た。


「マリン姉様!アクア兄様!」

「「ん?」」

「あ、リオトとルビアだ。どうだった?」

「僕、首席でした!」

「私は次席でしたわ。」

「おお!すごいじゃない!合格おめでとう。二人共。」

「「ありがとうございます!」」

「リオトは首席って言ってたよな?」

「え?はい。」

「マリン。」

「はい。」

「な、何ですか?」

「リオト、頑張ってね!」

にっこり笑顔で言ってあげたよ。やっと私も言える。


「えっと‥‥何をでしょうか?」

「それは勿論。」

「「新入生代表挨拶だ(よ)。」」

「え!?」

「これ、首席の宿命だから。逃げられないからね。私もアクア兄様も通った道だからね。」

「まあ!頑張ってね!リオト。」

「‥‥‥‥。」

「リオト。私もアクア兄様も生徒会として入学式に出席するから。見守ってるから頑張ってね。」

「!!‥‥本当ですか!?」

「うん。」「ああ。」

「ちなみにお二人は何と話したのですか?」

「駄目だよ、リオト。私達の参考にしたら似通ったのになっちゃうでしょ。自分の言葉で話さないと。私もアクア兄様に聞いてないよ?」

「そうなのですか?」

「ああ。聞かれてないな。俺も誰にも聞いてない。だから自分の言葉で話すんだ。リオト。」

「は、はい。分かりました!」

「‥‥‥本当にシリウスの弟とは思えない程素直な子ですよね‥‥アクア兄様。」

「ああ‥‥‥そうだな‥‥。」

「え?」

「何でもない。ほら、二人共こっち来て。渡さないといけない書類とかあるから。」

「「はい。」」


そしてまた日々は過ぎていき、新学年。

私達は三年生になり、最初の登校日。

その日私は奇跡を目撃した気分だった。

やっと卒業パーティーの終わり。

主役じゃないのに何故こんなに書いてしまったのか。

それは国王と内緒話は城でする訳にいかないからです。


そしてやっと三年生になります。

濃すぎる12歳の年でした。詰め込み過ぎました‥‥。

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