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転生できたので自由に生きたい  作者: 霜月満月
第7章 世界の歴史とこれから
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179話 まだあるの?

私と精霊王が話していると、聞こえてきた声の主は。


『私は世界樹の意思とでも思って。マリン。』

「え‥‥え?世界樹の意思?」

『ええ。それで私には名前がないのよ。だからマリンが名前、決めてくれない?あ、私にも敬語なんてつけないでね。』

「え?わ、分かった。えっと‥‥‥‥‥じゃあ「ルナ」はどうかな?」

『あら、可愛いくていいじゃない。じゃあこれからはルナと、勿論呼び捨てで呼んでね。それでマリン。修行してきたのよね?』

「う、うん。そうだけど、何でルナが知ってるの?」

『ふふっ。創造神様が私に直接言ってきたのよ。』

「え?でもここはあらゆる魔法が作用しないんじゃ‥‥って、あ。この世界の創造神だからそんなの関係ないってこと?」

『その通りみたいよ。』

「なるほどね‥‥‥で、その創造神様は何で私をここに?」

『それはね。私からもマリンに力をあげてほしいそうよ。』

「え‥‥‥精霊王の加護もあるし、修行までしてきたのに?」

『私の力をあげるのは加護の類いじゃないわ。祝福みたいなものよ。』

「祝福?」

『ええ。マリンの‥‥‥例えば浄化能力、威力かしら?が上がるとか治癒能力が上がるとかそういうこと。』

「私の魔法の能力というか、威力を底上げする様なこと?」

『ええ。そういう認識でいいわ。』

「私、そんなに色々もらわないと勝てないの?」

『いいえ。今のマリンならあの封印の中の者を倒せると思うわ。でも‥‥』

「でも?」

『神々も私も、マリンに万が一があってほしくないだけよ。だから出来ることをしようとしてるだけ。』

「そうなんだ‥‥‥私しか浄化を使えないから?」

『それもあるけど、私は純粋にマリンを気に入ってるからよ。』

「それは嬉しいけど‥‥でも本当にもらっていいの?ルナに何か影響出たりしない?」

『大丈夫よ。もう渡していいかしら?』

「それなら‥‥うん。いいよ。」


その瞬間世界樹が光り、その光の中から光球が出て来て私の中に入ってきた。


『これで大丈夫ね。ステータス上の数値に影響は出てないけど、私と精霊王の加護がマリンを守るわ。』

「ありがとう。ルナ。」

『どういたしまして。さ、師匠が待ってるでしょ?早く戻ってあげなさい。』

「うん。今度こそ、次の夏休みにまた来るね。」

『ええ。待ってるわ。マリン。』

「うん。じゃあ精霊王。バタバタして申し訳ないけど、庭園に戻して。」

「あ、ああ。分かった。」

そしてマリンを庭園に戻した後。


「私もルナ様とお呼びしてよろしいでしょうか?」

『勿論いいわよ。で、何かしら?』

「さすがですね。では遠慮なく伺います。マリンにあげた祝福、底上げだけではないですよね?」

『ええ。』

「それは説明しなくても良かったのですか?」

『マリンなら説明しなくても気付くし、理解できるわ。それにあれは念のためのもの。使わないで済むならそれが一番だわ。』

「そうですね。むしろ創造神様から頼まれたのはそっちの方で、底上げの方がついでなのでしょう?」

『ええ。祝福の本当の役割が果たされることが無いことを祈るばかりね。マリンの為にも。』

「そうですね‥‥‥。」


精霊王とルナがそんな話をしていた頃、庭園に戻ったマリンは今の姿を見られる前にと速攻でゲートを開き、雪奈の下に戻っていた。


「おお~!お帰り~さすがに5年も経つと身長伸びるね~。美女じゃん、鈴。」

「ただいま。雪奈姉。5年か。道理で身長伸びるし、出るとこもそれなりに出てるわけだ。」

「うん‥‥‥羨ましいね‥‥‥その体型‥‥。」

「私も。前世でこの体型だったら少しは自信ついただろうになって思うよ。」

「そ、そう。」

「でも今の私は17歳の姿ってことだよね?発育良すぎないか?」

「確かに‥‥ってところでその姿何?」

「ん?精霊王の加護と一緒にもらった?で合ってるのかな?とりあえず浄化の魔法使う時必ずこの姿になるって。でも、一応私の自由に着たり戻したりもできるからとりあえず戻すね。」

「うん。」

そして元の姿に戻ると。


「で、鈴。100階ってどうなってたの?私は100階に着いたらとある場所に移動するとしか聞いてなかったけど。」

「そうなんだ。100階は教会の祈りの間だった。で、移動先は帝国にある世界樹の株分けのところ。」

「え?株分け?」

「うん。株分けと本体の世界樹が繋がってるからそれを利用して精霊王が世界樹のところに連れて行ってくれるんだよ。」

「そっか。じゃあとりあえずダンジョンはちゃんと制覇したんだね。」

「うん。マジで最後のあのヒュドラめんどかったよ。」

「だよね‥‥‥。で、まさか修行がそれで終わるとは思ってないよね?」

「え!?‥‥‥何するの?」

「決まってるじゃん。次は私が直々に剣術を鍛えてあげる。」

「げっ!せ、雪奈姉。剣術は剣道とは違うよ?」

「分かってるよ?‥‥‥って今げっ!って言った?」

「は!い、言ってない!言ってない!」


雪奈姉の黒い笑顔が恐い!


「そう?なら今度はこの剣もあげるから打ち合いするよ。」

「へ?またくれるの?」

「搭に入る前にあげたやつだと折れるかもしれないからね。」

「あ、なるほど。ありがとう‥‥。」

「うん。じゃあ早速やろうか。」

「え!?早速!?‥‥‥ヒュドラと戦ってそんなに経って無いのに‥‥‥。」

「今の鈴なら大丈夫だって!ほら、構えて。いくよ!」

「え!?せ、雪奈姉!相変わらず容赦ない!」


ガキィィィン


「お。でも、ちゃんと受け止めたじゃん。」

「殺す気!?」

「そんな訳ないじゃん。鈴を強くするためにやるんだから。いい?鈴。今からは剣術のみだよ。私と打ち合ってる間、魔法は一切禁止。」

「え?わ、分かった。」

「うん。鈴はやっぱり昔から素直だね。」

「そう?」

「うん。外見はマリンだけど、中身は私の知ってる鈴のまま。鈴が転生しても変わってなくて嬉しいよ。」

「私もまた雪奈姉に会えるとは思ってなかったから嬉しい。」

「じゃあ修行の続きやるよ!」

「うん!」


こうして今度は雪奈姉による剣術指導が始まった。

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