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転生できたので自由に生きたい  作者: 霜月満月
第6章 学生編3
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137話 救出作戦ー帰還ー

魔法師団の人達が家を破壊し終わった後。


「地下は?埋めないんですか?」


『え?』


「地下こそ隠れやすいじゃないですか。」


「ああ~それはそうだよな。‥‥どうやってやるかな‥‥」


「じゃあ今度は私がしていいですか?」


『え?』


「あ、ああ‥‥。いいぞ。」


「分かりました。危ないので近付かないでくださいね。」


「ああ。分かった。マリンも気をつけろよ。」


「はい。」


そして地下空間がある手前で立ち止まり、地面に手をついて魔法を発動させた。


「【崩壊(コラップス)】」


ドゴゴゴゴゴゴ


『‥‥‥』


地面の土を地下に落としただけ。

‥‥‥‥地下に落ちた分だけ地面が下がった‥‥このままはまずいのかな?地下がなくなっただけましなのかな?


「えっと‥‥フリードさん。」


「お、おう。なんだ?」


「これ、陥没したみたいになりましたけど、このままはまずいですか?」


「いや、地下がなくなっただけでいい。ほっとけ。そこまでしたらどうにもできないだろ。戻ってきていいぞ。」


「はーい!」


そして私がみんなのところに戻ったところで。


「さて、とっとと帰るか。‥‥誘拐された方々も身元確認が完了した方から国に戻れる様にしますので、一旦我々と共に王都にご同行頂けますか?」


『はい。』


「マリンは明日までには王都に着くように帰りたいよな?」


「はい。できれば。」


「何かあるのですか?」


「私、見た目通り王都の学園に通ってる学生なんです。明日着かないと遅刻か欠席になるんですよ。」


「ああ‥‥なるほど。」


「でも皆さんに無理はさせられません。私のことは気にしないでください。フリードさん。」


「でもな‥‥マリンには本来浄化だけ頼るつもりだったのにここまで付き合わせたからな。申し訳ないんだよ。」


「でも、一応陛下の指名依頼で来てますから、学園を休むことになっても公休扱いになると思いますよ?」


『え?』


「え?なんですか?」


「へ、陛下の指名依頼で来てくださってたんですか?」


「?‥‥他に私が救出部隊に参加する方法はないですよ?」


「え?あ、そうですね‥‥」


「とりあえず帰るぞ。」


『はい。』


そして先遣隊が来る時に乗ってきた幌馬車に誘拐された人達を乗せ、私達が乗ってきた方に救出部隊を乗せて出発しようと思ったが、全員は乗れないので交代で馬移動することになった。(騎士団が乗ってきた。)


「メリアさん。馬に乗るんですか?」


「え?はい。」


「私も乗ってみたいのですが‥‥」


「一緒に乗りますか?」


「いいんですか!?」


「ええ。構いませんよ。」


ということでお言葉に甘えてメリアさんの前に乗せてもらいました。


「うわっ!高いですね!」


「マリンさん。落ちない様に真っ直ぐ座ってくださいね。」


「は、はい。」


「緊張は馬に伝わります。大丈夫ですから、落ち着いて真っ直ぐ座ってみて下さい。」


「はい。」


「お、なんだ?マリン。馬乗ったことないのか?」


「はい。ないです。領地の兵士さん達が乗るので馬はいましたが、父様に駄目だと言われて一度も乗せてもらえなかったんです。」


「なるほどな。‥‥出発して大丈夫そうか?」


「ええ。マリンさんも落ち着いてきた様ですし、出発して大丈夫ですよ。団長。」


「おう。分かった。‥‥みんな出発するぞ!」


『はい!』


そして馬がゆっくり歩き始めると‥‥


「マリンさん。大丈夫ですから顔を上げてみてください。」


「え?‥‥わぁ!風が気持ちいいですね!」


「ええ。‥‥マリンさん、折角ですから乗馬をお教えしましょうか?」


「え?いいんですか!?」


「ええ。構いませんよ。」


「やったぁ!お願いします!」


「はい。」


メリアにマリンが乗馬を教わり始めた時、幌馬車内の救出部隊の面々は。


「ああいう姿を見ると普通の女の子なんだがな。」


「そうですね。訓練場で見た兄弟対決をした子と同じとは思えませんね。」


「だな。‥‥変なやつに好かれて可哀想に‥‥」


「団長、変なやつとは?」


「ネクロマンサーだよ。この書き置き読んでみろ。」


あの気持ち悪い書き置きを何故か持ったままだったので他の団員達にも見せると。


「げっ!」


「気持ち悪っ!」


「女の敵ですね‥‥」


「な?可哀想だろ?」


「はい‥‥。こんな気持ち悪いやつがいると分かっててマリン様は来てくれたんですか?」


「ああ。そうだ。」


「‥‥感謝しかないですね。」


「‥‥そうだな。」


そしてしばらく進むと夕方が近づいて来た為、夜営の準備の為に止まる。

そして夕食を済ませ、昨日と同じく女性用に張ったテントで休んだ。


翌日。

夕方には王都に着き、一行は真っ直ぐ騎士団の詰所へと向かった。

そして私は騎士団長と軽く話したあと、今度は陛下の元へと向かった。


いつも通りの一室に案内され、中に入ると陛下だけではなくリリ様とシリウスもいた。


「ただいま戻りました。陛下、リリ様、シリウス。」


「ああ。ありがとな。マリン。」


「いえ。ネクロマンサーは今回も本体ではありませんでしたので捕らえられませんでした。」


「そうか‥‥マリンも含めて全員無事なんだよな?」


「はい。誘拐された人達も精神をやられてましたが、浄化してます。誘拐されていた間の記憶はないようですが、それ以前のことは覚えているみたいです。なので、すぐにでもそれぞれの国に帰してあげられると思います。」


「そうか。‥‥今日は疲れてるだろうから帰っていいぞ。」


「はい。分かりました。」


「マリンちゃん。変なことされてない?」


「はい。フリードさんがついててくれたのもあって何もされてないですよ。触れられてもいません。」


「「良かった‥‥」」


コンコン


「ん?誰だ?」


「マリア様とリゲル、リオト殿下にルビア様ですね。」


「そうか。‥‥みんな、入っていいぞ!」


ガチャ


「マリンちゃん!」「マリン!」「「マリン様!」」


「はい。皆さんただいま戻りました。‥‥ちゃんと無事ですよ。」


「「良かった~。」」「「安心しました‥‥」」


「ふふっ。ご心配をお掛けしてしまいましたか?」


「マリンちゃんなら大丈夫だとは思ってたのよ?」


「でもやっぱり無事な姿を見ないと」


「「安心できません!」」


「お、おぅ‥‥れ、連携できた‥‥さすが幼なじみ‥‥」


「さて、みんな。マリンの無事は確認できたからもういいよな?マリンはさっきここに着いたばかりだ。帰って休ませてやれ。」


「「「「「「はい。」」」」」」


「マリン。今、辺境伯家に使いを出している。ゲートではなく馬車でちゃんと帰るんだぞ?」


「ありがとうございます。陛下。」


「それぐらい構わないよ。それよりマリン、指名依頼の完了もしないとならないから明日、学園終わりにまた城に来てもらっていいか?」


「はい。分かりました。じゃあ生徒会は休んでシリウスと一緒に来たらいいでしょうか?」


「ああ。それで頼む。」


「分かりました。」


コンコン


「メリアさんですね。」


「入っていいぞ!」


ガチャ


「失礼します。‥‥マリンさん。馬車が到着しました。」


「ありがとうございます。‥‥では陛下、皆さん失礼しますね。」


「ああ。」


「シリウスとリゲルはまた明日ね。」


「「ああ。」」


そして私は馬車に乗ってようやく屋敷に戻ってきた。


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