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転生できたので自由に生きたい  作者: 霜月満月
第6章 学生編3
125/289

125話 姉弟の話

翌朝。

学園に到着して馬車を降りると、シリウスとリゲルもちょうど着いたところだった。


「シリウス、リゲル!」


「ん?あ、マリン、アクア様。おはようございます。」


「おはようございます。」


「はい。おはようございます。」


「2人共おはよう。それで、早速だけどシリウス。今日の放課後うちに来てね。」


「え?何故だ?」


「昨日リリ様がうちに来てくださっててね、今日も来てくださるらしいの。それで、話があるから連れて来てって。後でリジアも連れて行くけどね。」


「姉上が?な、なんだろうか?」


「さぁ?あ、リゲルもくる?」


「へ?‥‥‥行く。」


「分かった。それで、先にうちに行ってる?それとも私達を待って一緒に帰る?どっちでもいいよ。」


「なんか怖いから一緒に帰る。待ってるよ。」


「分かった。じゃあ教室行こ。」


ということでシリウスとリゲルの強制連行決定。


そしてそれぞれ教室に向かい次は、Sクラスの教室にて。


「リジア、レグルス。おはよう。」


「「おはよう。」」


「リジア。昨日ヒスイ兄様達に話したらいつでもいいって。しかも、昨日リリ様もうちに来てくださってて、今日も来てくださるそうなの。それで、リリ様も会いたいからってことで今日の帰りに連れて来てって言われたんだけど、いい?」


「え?リリ様もいるの!?今日でいいよ。行く!」


「分かった。あとね、リリ様の要望でシリウスも連れて行くことになったの。リゲルは巻き添えね。」


「え!?」


「2人は私達が生徒会終わるまで待ってるってさ。」


「そうなんだ。」


「うん。」


「なあ、マリン。シリウスの話をリリアーナ様とするなら、なんで城じゃなくてマリンの家なんだ?」


「えっと‥‥城にいる間、シリウスが部屋に閉じ籠って出て来ないんだって。」


「へ?シリウスが?」


「うん。」


「それで、問い質すためにか?」


「うん。そうみたい。」


「「ふ~ん。」」


「どうせ隣だし、私も行っていいか?」


「へ?‥‥‥いいんじゃない?じゃあベネトさんも行くって言うだろうね。」


「ああ。」


そして生徒会。


「勿論言うに決まってるだろ。」


「だよね~。‥‥兄様、いいですよね?」


「ああ。いいんじゃないか?」


『軽い、この兄妹相変わらず軽い。王国の王子と公爵家嫡男に皇太子とそのいとこが来るというのに、なんでこんなに軽く考えられるんだ!』


と周囲が思っていることに気付かず、この日の生徒会業務を終えて辺境伯家の屋敷にみんなで帰った。


「「ただいま戻りました。」」


「「「「「お邪魔します。」」」」」


「おかえり。アクア、マリン。そしてみんないらっしゃい。」


「あれ?予定より多いけど、まあいいか。おかえり。アクア、マリン。」


「ヒスイ兄様、フレイ兄様。」


「「ああ。」」


「は、はじめまして。フリージア・フォン・アドニスと申します。よろしければリジアとお呼びください。」


「ああ。はじめまして。マリンの一番上の兄でヒスイ・フォン・クローバーです。」


「同じく二番目の兄でフレイ・フォン・クローバーです。えっと、呼び捨てでいいのかな?」


「は、はい。呼び捨てで敬語もなくていいです。」


「リジア。緊張しすぎ。」


「し、しょうがないでしょ!」


「あら?マリンちゃん達お帰りなさい。」


「「リリ様!」」


「ただいまです。リリ様、ご要望通りシリウスを連れて来ましたよ。」


「ええ。ありがとう。マリンちゃん。」


「マリン。話すなら応接室使っていいぞ。」


「あ、父様。ただいま戻りました。あと、ありがとうございます。」


「アクアもおかえり。」


「はい。父様。」


「では、みんなで応接室に行きましょうか。」


「えっと、私もいいのかな?」


「いいの。行こ。リジア。」


そして父様以外全員で応接室に入り、リリ様からの話です。


「シリウス。私がマリンちゃんに頼んでここに連れて来てもらった理由、分かる?」


「いえ。」


「シリウスが城にいる間、部屋に閉じ籠ってるから何してるのか聞く為よ。」


「へ?なんだ‥‥そんなことか‥‥」


「そんなことかって一人で納得してないでリリ様に言わないと!心配してらしたんだから。」


「ああ。分かってる。‥‥姉上、気付かず心配掛けてすみません。部屋に閉じ籠ってたのは勉強してただけですよ。」


『勉強?』


「シリウスが?」


「‥‥‥今のが俺に対するみんなの評価ってことだな‥‥。まあ、しょうがないか。」


「え?なんで勉強?」


「Sクラスに入る為だよ。」


「リゲル?」


「ほら、俺達もSクラス目指せるって前に話しただろ?」


「「「あ!」」」


「なるほどね。」


「マリンちゃん?」


「それこそフリード先生が来た時に話してたんですよ。シリウスとリゲルは魔法だけならSクラスレベルだと。魔法科の先生も仰ってましたので、事実ですよ。」


「え?そうなの?じゃあSクラスに入るならあと座学の成績だけ?」


「はい。そうです。」


「むう‥‥‥じゃあなんで私を頼ってくれないのよ。」


「え?」


「私だってSクラスのまま卒業したんだから、教えてあげられるのに!」


コンコン


「ん?あ、シャーリーだ。どうぞ!」


ガチャ


「皆様、お話中申し訳ありません。‥‥マリン様、お客様がおいでです。」


「お客様?‥‥‥マリア様だね。ここにお通しして。」


「はい。畏まりました。」


「‥‥‥なんで分かるのかしら?」


「へ?なんとなく。」


「なんとなくって‥‥」


「リジア。気にしてもしょうがないわ。」


「そ、そうですか。」


少しして。


コンコン


「マリア様。どうぞ。」


ガチャ


「マリンちゃん、急にごめんね‥‥‥ってみんな勢揃いじゃない。‥‥あ、リゲル。ちょうどいいところにいたわ。」


「え?」


「マリンちゃんに会いに来た理由はリゲルなのよ。」


「私、マリア様の用事の内容がリリ様と同じな気がします。」


『同じく。』


「え?」


「マリア様、リゲルも部屋に閉じ籠ってました?」


「え?ええ。なんで分かって‥‥‥「も」?」


「ええ。ここにシリウス達がいる理由がそれですよ。リジアはヒスイ兄様達に会いに来ただけですが。」


そして今までの話をマリア様にもして。


「シリウスもだったのね‥‥。なんで2人共私達を頼ってくれないのよ?」


「リリ様とマリア様が忙しいだろうから。ってことじゃないですか?」


「「え?」」


「違う?シリウス、リゲル。」


「「違わない。」」


「「え?」」


「リリ様とマリア様が忙しいだろうから、頼み辛かったってことです。」


「そんなこと気にしなくていいのに!」


「そうよ!」


「い、いや‥‥でも‥‥」


「「でもじゃないわよ!」」


「確かに水くさいですね。」


「「え?」」


「シリウス、リゲル。リリ様とマリア様に頼み辛いならなんで私達を頼らないの?」


『え?』


「シリウス、リゲル。私とリジアとレグルス。3人もSクラスの友人がいるのよ?しかも首席と次席よ?魔法は頼るのになんで座学は頼らないのよ?」


「「!」」


「全くだな。」


「うん。」


「え?頼って‥‥いいのか?」


「なんで駄目なのよ?」


「い、いや‥‥迷惑かなって‥‥」


「今更!?」


「「ひどっ!」」


「はぁ~‥‥シリウス、リゲル。友人なんだから頼っていいの。私達にしても2人に教えながら復習にもなるだろうし、時間取られたとか思ったりしないよ。」


「確かにな。勉強会でもするか?」


「いいわね。」


「マリン、リジア、レグルス。教えてくれるのか?」


「「うん。」」「ああ。」


「「! ありがとう。」」


「マリンちゃん達。私からもありがとう。」


「私も。みんなありがとう。」


「「「どういたしまして。」」」


その会話の裏では‥‥


「ちゃんと友人だな。」


「ええ。そうみたいですね。」


「私がいた時はシリウス王子達を避けまくってたんですけどね。」


「それは2年に進級してから変わりましたよ。姉様。」


「そうね。夏休みも含めて仲良くなったみたいだしね。」


「ええ。今年、一緒に帝国に連れて行って正解だったわ。」


と私とシリウスとリゲルの兄弟達が口々に言っていた。


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