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転生できたので自由に生きたい  作者: 霜月満月
第6章 学生編3
115/289

115話 王都到着

私の部屋の扉の外にシャーリーさん。


「あれ?シャーリー、どうしたの?」


「皆様、お帰りなさいませ。ちょうど良かったです。マリン様と旦那様にお客様ですよ。」


「え?」


「私達に?‥‥‥詰所の兵士さんみたいだから盗賊の件?」


「正解です。マリン様。今応接室でお待ち頂いてます。」


「分かった。‥‥行きましょうか、父様。」


「ああ。」


そして全員私の部屋から出て解散し、父様と私は応接室に向かった。


「お待たせしました。」


「あ、辺境伯様。マリン様。突然すみません。」


「いや。盗賊の件なんだろ?」


「はい。」


とりあえず全員座ったところで。


「あの盗賊達ですが、王都に連行することになるかと思います。」


「だろうな。もう知らせに行ってくれてるのか?」


「はい。」


「あの盗賊達どうなるんですか?」


「辺境伯様だけではなく、王女殿下や公爵令嬢もいらっしゃいましたからね。良くて一生犯罪奴隷として生きるということもありますが‥‥」


「もしくは全員処刑だな。」


「‥‥‥‥そうですか。」


「辺境伯様が不敬罪を申し渡せば、確実に処刑できます。」


「やらないがな。」


「え?何故ですか?」


「やる必要がないからな。王女がいるところを襲った時点でやつらは終わりだ。」


「そうですね‥‥。あ、兵士さん。盗賊達は隠れ家とか作ったりしてなかったんですか?」


「やはり作ってましたので、我々で破壊しておきました。別の盗賊に使われる可能性がありますからね。」


「あ、やっぱり作ってたんですね。あの人数でしたから‥‥結局盗賊は何人いたんですか?」


「40人ほど。」


「うわっ‥‥そんなにいたんですね‥‥数えるの面倒だったんでしなかったんですが‥‥」


「あはは‥‥‥そうでしょうね‥‥」


「それで、いつ王都に?」


「えっと‥‥王都から騎士達を呼んで、それから王都に連行することになりますので、数日後になるかと。」


「分かった。」


「では、連行する前にお知らせしますので、騎士達が出立する際にお2方共詰所にいらして頂けますか?」


「え?私もですか?」


「はい。盗賊受け渡しの証明書をお渡ししますので。」


「?」


「マリン。要は盗賊の討伐記録だからギルドに提出してくれということだ。捕らえたのはマリンだからな。」


「あ。そういうことですか。‥‥分かりました。では父様と一緒に行きます。」


「ありがとうございます。では今日はその報告だけですので失礼致します。」


「はい。ありがとうございました。」


そして兵士さんは詰所に帰っていった。


数日後。

知らせを受けた私と父様が詰所に行くと、王都の騎士達が護送の準備をしているところだった。

その中には見知った人物がいた。


「あ!メリアさん!」


「え?あ、マリンさん。」


「メリアさんの部隊が来てくださったんですね。」


「ええ。襲撃の被害者の中に王女殿下と公爵令嬢がいらっしゃいましたからね。」


「そうですね‥‥お2人には怖い思いをさせてしまって申し訳ないです。一緒にいたら襲撃を防げた筈だったので‥‥」


「え?一緒ではなかったのですか?」


「はい。ちょっと事情がありまして、別行動になったんですよ。」


「そうでしたか‥‥」


「隊長!出立準備整いました!」


「分かった。‥‥ではマリンさん。辺境伯様。我々はこれで失礼します。」


「「はい。」」


そしてメリアさんの部隊が見えなくなるまで見送ると。


「マリン様。」


「はい?」


「こちらが先日、申し上げました証明書です。王都の冒険者ギルドに提出をお願いします。」


「分かりました。」


「では我々も配置に戻りますので、失礼致します。」


「はい。」


「俺達も帰るか、マリン。」


「はい。」


そして2人で屋敷に向かって歩き始める。


「‥‥‥父様。」


「なんだ?」


「また陛下に話すことが増えましたね。」


「そうだな‥‥」


「私のこと話す時、公爵様も入ることになりそうですね。」


「ああ‥‥‥そうだな‥‥」


「‥‥‥‥私達、騒動に悩まされ過ぎじゃないですか?」


「俺も思った‥‥」


「「はぁ‥‥」」


それからは二人共無言で屋敷に帰りました。


そして王都に帰る前日。

ふと気になっていたことを聞いてみた。


「そういえばヒスイ兄様達の結婚式、2組一緒に王都でやるんですよね?」


「ん?ああ。そうだが、それがどうかしたか?」


「その時ここには誰か残るんですか?」


「ええ。私が残るわ。」


「え?セレス母様が?式には出ないんですか?」


「それはもちろん出たいわよ?でも私まで王都に行ったら、この屋敷を数日空けることになってしまうもの。」


「ふふっ。セレス母様。私がいるじゃないですか。」


『え?』


「父様。数時間ぐらいならこの屋敷を空けても問題ないですよね?」


「ああ。」


「それなら式当日に私がここに迎えに来ますよ。「ゲート」で。」


『あ!』


「その手があったな。」


「それならセレス母様も含めて、家族全員式に出席できますよね?」


「ええ!ありがとう。マリン。」


「いえ。家族ですから当然です!」


という訳で家族全員出席できることを確認し、その日は終わった。


そして翌日から王都へ向けて出発し、数日後。

ようやく王都です。まずはリジアを迎えに行きます。


そしてアドニス伯爵邸に到着すると、玄関にアポロ伯父様が出て来てくれました。


「あ!伯父様!お久しぶりです!」


「マリンじゃないか。久しぶりだな。今日はどうした?」


「今領地から戻ってきたところなのですが、リジアいますか?」


「って、やっぱりリジアに用か。‥‥‥おい。誰かリジア呼んで来てくれ!」


「畏まりました。」


「えっと‥‥伯父様にも用事がありますよ?」


「ん?なんだ?」


「今年も帝国に行ってきたのですが、伯父様にお話ししないといけないことがありまして。もう一人の伯父様についてなのですが、お時間ある日を伺いたくて。」


「!‥‥マリン。明日来ていいぞ。学園終わったらリジアと一緒に帰ってこい。」


「分かりました。その話をする時、リジアにも聞いててもらおうかと思うのですが、どうしますか?」


「ああ。一緒に聞かせてやってくれ。」


「分かりました。それで今日は今から城に向かうのですが、リジアを一緒に連れて行っていいでしょうか?」


「え!?」


「あ!リジア!」


「ま、マリン。いきなり来て今、私を城に連れて行くとか言わなかった?」


「言った。」


「なんで!?」


「え?陛下に話さないといけないことがあって、それをリジアにも聞いててほしいから。」


「‥‥‥」


「マリン‥‥お前、すごいことをサラッと言うな‥‥」


「父様。今更ですよ‥‥。去年は帝国から帰ってきたら皇太子殿下と友人になったとか言ってましたから。」


「‥‥‥すげぇな。」


「そうですか?レグルスは留学して来てるので、春から同じクラスにいますよ?」


「え!?」


「あれ?リジア、言ってないの?」


「うん。」


「なんで?」


「今のマリンの現状は、父様にしたら頭の痛い話かなって思って。」


「そうなんだ‥‥。それで、リジア。一緒に来てほしいんだけど、駄目?」


「はぁ‥‥。分かった。行くよ。」


「やった!じゃあ、行こ!みんな待ってるから。」


「え?みんなって?」


「え?そりゃ父様、アクア兄様、姉様、リリ様、マリア様、シリウス、リゲル、レグルス、ベネトさんだよ?母様は屋敷にお留守番するって降りちゃったから。」


「「‥‥‥」」


「マリン。今王族と皇族の名前が出た気がしたんだが‥‥」


「はい。言いましたよ?」


「リジア‥‥後で話してくれるか?」


「はい‥‥分かりました。行こうか‥‥マリン。」


「うん!」


そして私達は城に向かって再び出発した。


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