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転生できたので自由に生きたい  作者: 霜月満月
第5章 帝国編2
108/289

108話 ブチギレ話

そして、私達が無事屋敷に到着すると。


『マリン!!』


「ただいま戻りました。間に合いましたよ。父様、姉様、兄様、リリ様、マリア様。全員無事です。」


『良かったぁ~。』


「心配掛けたな。積もる話もあるが、明日にしよう。」


「はい。‥‥ディアナ母様。お話があります。私の部屋に来て頂けますか?」


「え?分かったわ。」


そして、母様と部屋に着くとソファーに並んで座った。


「それで、マリン。私に話って?」


「母様。レウス伯父様のことを皇帝陛下から聞きました。」


「レウス兄さんの事を!?‥‥‥どういうこと?」


「そもそも私達と父様達が別行動を取ったのは、あのアンデッドになってしまった、大規模討伐隊の浄化をする為です。

‥‥‥帰ってきた後に陛下が話して下さいました。」


「そう‥‥」


「それだけじゃないんです。これはまだ父様に言ってませんが、私レウス伯父様に会って話したんです。」


「え!?」


「この話をするには他にも話すことがありますので、私の部屋に来て頂いた理由をお話します。」


「うん。」


「この伯父様の話、セレス母様やヒスイ兄様達にも話していいでしょうか?」


「‥‥‥‥‥‥‥そうね。話していいわ。王都に着いたらアポロ兄さんにも?」


「はい。遺品を預かってきてますし、レウス伯父様に伝言を頼まれてますので。‥‥母様。伯父様の遺品、アポロ伯父様に全て渡しますか?」


「ええ。私はもうこの家に嫁いだ身だからね。アポロ兄さんに渡していいわ。」


「分かりました。では明日、私が帝国で見て、聞いて、感じた事をお話します。」


「ええ。分かったわ。」


「あ。私、帝国で思いっきり父様達に怒りましたので、その話もしますね。」


「え!?‥‥‥‥まさか‥‥」


「明日。覚悟しててくださいね。‥‥いろんな意味で。」


「‥‥‥‥‥はぁ‥‥分かったわ。マリンの話は終わり?」


「はい。」


「じゃあ後でね。」


「はい。」


そして夕食の席で、私は主にお留守番をしていた4人に向かって改めて言った。


ー帝国に行くまでにも着いた後も色々あったから明日の話、覚悟しててね。‥‥色んな意味でー と。


その言葉にシリウス達4人以外の全員がビクッとしていた。


翌日。

帰ってきてもいつも通りの時間に起きた。今日からは兄弟間で訓練していた。

そして朝食を食べ終え、話は午後からにしようということで、私達はまたいつもの荒野で模擬戦をしたりした。


そして昼食後。重苦しい話の始まりです。

応接室に家族全員とシリウス達王族や公爵家の2人。レグルスにベネトさん。つまり全員集合です。


「さて、私から話たいことや報告は山程ありますが、何からがいいですか?」


「例えば?」


「そうですね‥‥。まず私が家族とリリ様達に過去最大級に怒った話。」


「「「「え!?」」」」


「次に私が新たに頂いた加護の話。そして私達が父様達と別行動になった理由。‥‥まあ、大きく分けるとこんな感じです。私の精神的には家族とリリ様達に過去最大級に怒った話がおすすめです。‥‥‥どうしますか?」


「マリン。俺の精神的にも俺達家族を怒った話からしてやってくれ。」


「分かりました。父様。‥‥では、2人の母様、ヒスイ兄様、フレイ兄様。」


「「「「はい。」」」」


「帝国に行く時、ここを出る前に私に何があったかご存知ですよね?」


「俺達とリリ達の結婚話を聞いた。」


「はい。ヒスイ兄様、正解です。では、私はそれを聞いた後、どうしました?」


「レグルス殿下にすごい泣いていたと聞いた。」


「はい。何故泣いていたかは分かりますか?」


「マリンに話したのが最後だったからだとクリスが。」


「はい。でも、それでは半分だけ正解となります。」


『半分?』


「はい。半分です。正解を知ってるのはリリ様、マリア様、姉様、レグルスだけです。そして恐らく今名前を上げた人達以外全員答えにたどり着けません。」


「何故だ?」


「それはですね、アクア兄様。私に話し辛かった理由に愕然としたからです。」


「え?まずマリンに話し辛いことがあるのか?」


「そうみたいですよ。そのせいで私は最後だったそうですから。‥‥ですよね?リリ様、マリア様。」


「「うっ。」」


「それで、マリン。教えてくれるのか?」


「はい。‥‥シリウス、リゲル。ごめん。」


「「え?」」


「‥‥シリウスとリゲルが私に避けられてるままだと思っていたからか、兄様達と結婚すると知ったら私に嫌われると、リリ様達はそう思っていたそうです。」


『はあ!?』


「マリン、それ本当か!?そんな事で話さなかったのか?リリ達は?」


「はい。本当です。リリ様達本人が言ってましたから。」


「俺達の結婚にシリウス王子達は関係ないじゃないか。」


「ですよね?私もそう思いましたので、その場でリリ様達に申し上げました。」


「そうか。」


「それを聞いた私が何を思ったか分かりますか?‥‥シリウスとリゲルは関係ないと、そう私を信じてくれる要素はリリ様達になかったんだなという絶望です。」


『‥‥‥』


「だから泣いたんです。信じてもらえなかった悔しさと、姉様にさえずっと隠されていたことに。」


「でもここを出る時、クリスには笑ってただろ?なんで家族全員に怒る話になったんだ?」


「分かりませんか?」


「‥‥ああ。」


「そうですか‥‥。私が屋敷でリリ様達から聞いたのは結婚するという事実だけです。」


「‥‥‥‥‥‥え?まさか‥‥爵位とか‥‥」


「はい。フレイ兄様、正解です。私がヒスイ兄様達の後継ぎや大公家のことを聞いたのは、帝国で陛下と一緒にです。途中街に寄って泊まって行くのにそこでも誰も話してくれませんでした。」


「え?嘘だろ?クリスも父様も話さなかったのか?」


「はい。その場でもう私は我慢の限界だったので言いたかったことを全部言いました。‥‥ああ。そういえば答え聞かないまま去りましたからね。今、答えを聞かせて下さい。‥‥父様、姉様、アクア兄様、リリ様、マリア様。私は皆さんの中で何歳で止まってるんですか?私が辺境伯の後継ぎや大公家を作ること、理解できないと思っていたのですか?」


「「「「「‥‥‥‥」」」」」


「答えてくださらないんですか?‥‥では、ヒスイ兄様、フレイ兄様、セレス母様、ディアナ母様。私は爵位の継承等を理解できないと思いますか?」


「「「「思わない。」」」」


「だそうです。父様達は?」


「‥‥‥私だってそんな事思ってないわ。」


「では、何故教えてくれなかったんですか?」


「それは‥‥言い辛くなってきて‥‥泣かせちゃったし、マリン怒ってたし‥‥」


「はあ?私のせいですか?‥‥皆さんは私が怖いですか?」


『!‥‥‥』


「‥‥‥‥‥答えてくれないんですね。やっぱり皆さんを怖がらせるぐらいなら私は‥‥」


「待って!怖くない。‥‥‥‥大好きな妹を‥‥マリンを怖がる訳ないじゃない!」


「ではどうして最後まで私は蚊帳の外だったんですか?‥‥ヒスイ兄様とフレイ兄様も王都に来たんですよね?何故その時に決定じゃなくても、教えてくれなかったんですか?」


「それは‥‥」


「リリ様とマリア様が自分で私に言いたいと、そう言ったからですよね?」


「「ああ。」」


「‥‥‥‥やっぱりヒスイ兄様達も私がそれでどう思うかは考えてくれなかったんですね。家族である私よりこれから家族になるリリ様達の意思を優先したんですね。」


「「っ!」」


「今気付いたんですか?‥‥‥みんなひどいですよね‥‥。私は全属性とか普通なら怖がられてもしょうがないことを信じて話したのに‥‥‥確かにステータスは誰にも見せてませんが、それでこの仕打ちですか?」


『違う!』


「何が違うんですか?実際、私は帝国に着いて話を聞くまで蚊帳の外だったんですよ?皆さん、逆に私の立場だったらどう思いますか?悲しくなりませんか?‥‥私は悲しかったです。私は兄様達もリリ様達も大好きです。例えシリウスとリゲルをまだ嫌いだったとしても関係なく、素直に喜んだのに‥‥喜びたかったのに‥‥。家族全員で、リリ様達自身でそれを阻止したんです。‥‥その私の辛さが皆さんに分かりますか!?」


『‥‥‥』


ここまでにするかな。言いたいこと大体言えたし。

‥‥‥‥やっぱり精神的にしんどい。


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