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1話

新しく書き始めた最初の一話です。どうぞお楽しみください。

 僕が子供の頃には人間の意識が機械の中に入ることなどできるはずがないと言われ、夢や妄想、アニメなどのフィクションの類として思われていたが、今だとそれなりの金額を出し、テレビの設置のようにちょっと時間をかければ、すぐに不思議な体験ができるようになる世の中になった。




 少し前だと大規模な研究施設で大きな装置に人が入り込み、その装置の中で体を動かし、それに合わせて映像が変化するというものであったけど、今ではその装置が家庭用と言われるような大きさまで小型化され、専用のヘッドギア型のコンソールを接続して頭に装着すると、まるで別世界に来たかのような体験ができるようになるまで技術は発展していった。




 もともとは医療目的、自分の力で行動することができなくなった人たちの為に作られたものだったらしいが、技術が発展することにより簡単に仮想世界に入れるようになったので、この技術を利用し、リアルなゲームがしたいという意見が出始め、家庭用ゲームハード機として初めてこの世の中に登場した。




 最初はヘッドギア型のコンソールによって精神や思考をデータ化し、機械の中に入力し、その入力データによって変化する映像を使用者の脳へ投影する。なんて訳が分からないものを使用するにあたって、最初は理解ができないモノに対する拒否感から、脳への影響だとか、安全なのかについての疑問が上がっていたが、この仮想現実投影装置、言い換えてVR装置の開発者や研究施設の人間、他にもIT関連などの大きな会社らが共同で装置の改善点や問題点の対処方法を考え、装置の改修をしていき、使用者の精神データ等を保護するための保護プログラムやそのためだけの装置も開発したので、どんな凄腕のハッカーでさえも容易に手が出せない、今では危険なんて言葉のキの字すらでないほどの安全なものとなっていた。




 そしていつしか、限定的な空間だけの仮想世界を遊ぶだけの装置が、携帯電話やパソコンのように機能を増やしていき、多くの会社や学校のような公共機関でさえも使用するようなものとなっていった。今ではネットサーフィンやゲーム、様々なことが出来る携帯電話と同じくらい普及し、もうそれなしでは生活や仕事が困難、または不可能なほど人々は依存していった。




 そう、インターネットという広大な海をも仮想現実化され、その世界で行動ができるようにまで技術は発展していき、利用、運用されているまでになっていた。




 例えば会社や学校では、現実に土地を買って建物を立てて、デスクや椅子、黒板やホワイトボードの備品や、パソコンや印刷機などの装置等を揃えずに、ネットの中で会社のサイトを作り、今まで資料などを紙媒体にしていたものをデータ化していった。




 このことにより、自分自身の意識というデータがインターネットの中を移動するので、危険人物との遭遇や車の渋滞、事故、混雑などの問題が解消され、海外への出張などもインターネットがある場所であることが条件だが、数秒から数分で行けるようになり、仕事がしやすくなった。しかも教科書や書類などをデータ化することや車の減少により資源の節約や地球環境改善につながった。




 他にも、会社や学校を現実に作るのではなく、インターネットの中の仮想現実世界の中に作ることで、土地や建物の維持費や設備の購入や配置、警備員や清掃員など、様々な金銭や労力がかかるものおの削減につながった。また、最近だと三十代までの人口が激減したことによって経営が苦しくなり、廃校とするしかないところが増え、距離的に学校に通えない子供が増えた問題を一気に解決することができたことなど、VR装置に関する技術によって様々な問題が解決していった。




 まぁ、それでも色々問題はあるみたいだけど。




 そんな世の中にVRMMORPG(Virtual Reality Massively Multiplayer Online Role Playing Game)というものができるのは、必然だったのだろう。




 それは仮想現実大規模多人数オンライン(Virtual Reality Massively Multiplayer Online)の略称とRPG(Role Playing Game)の略称とが合わさったモノであり、簡単に言うとネットゲームの仮想現実世界化したもので、一つのコンテンツとして様々なゲームが存在していた。




 オセロや将棋などのボードゲームからRPG、レースゲーム、FPS、某魔王と勇者の物語のゲームなど、様々なジャンル、タイトルのゲームが次々と開発され、多くのユーザーがそのゲームを楽しんでいた。




 そんな多くのゲームが配信、発売される中、あるタイトルのゲームが日本、海外問わず多くの人達に愛され、楽しまれていた。

 そのゲームの名前は「LFO(Last Fantasy Online)」というもので、僕もそのゲームをやっている。しかも重課金をしている、所謂ガチ勢の一人だ。




 このLFOというゲームは、最初にプレイヤー名を決めるときに、二種類のキャラクターを持つアバターがもらえる。一つ目のキャラクターはゲームの中では人類種と呼ばれるものを設定し、二つ目のキャラクターには幻想種と呼ばれるものを設定するようになっており、二種類のキャラクターを使い分けて楽しむことができる。そしてレベルアップや進化によってより上位の存在となり、見た目も強さも変わっていく。また、戦闘職業はメインとサブの二種類まで設定ができ、基本的な職業から、条件を満たさなければ得られない職業まである。




 ここまで聞くと、他のゲームと同じように思えるが、このゲームはプレイヤーができること、ゲーム内で実現できることが他のゲームと比べて多いのだ。




 まず、二種類のキャラクターを持つアバターについてだが、その種類が恐ろしく多い。例えば人類種だとヒューマンやエルフ、ドワーフなどが最初だが、成長していくとハイヒューマン、エンシェントヒューマンと変わっていく。幻想種だとスライムやゴブリン、オーガやオーク、悪魔やドラゴンなどがあれば小鬼や鬼、竜や龍など似ているようなものがあったりと、古今東西のモンスターが選択肢にあるので、全てを把握しているのは運営の人達だけであろう。




 次に職業も剣士や魔法使いから錬金術師、付与術師などがあり、メインとサブで様々な組み合わせで戦うことができる。この組み合わせ次第では特別な職業につけるようになり、実質3つの職業につけるようになることもある。他にも、戦闘職業とは別枠で料理人や鍛冶師など、食べることで強化状態になれたりするアイテムを作成できたり、武器を作るものや、メイドや執事など、どこで使うかわからないものまで就けるようになっている。人によっては一つの職業に就き続けて極める人もいるし、色々な職業について遊ぶ人もいるのだ。だって鍛冶師だけでも剣とか盾とか色々なカテゴリーのものを作れるし、下級から神話級までのランクや武器の装飾とか能力とかやり込み要素があるので、極めたい人には好まれる要素である。また、その職業によって出来ることが違うので、色々試したい人にも好評で、みんな色々遊んでいた。




 無課金でも遊べるがもっと楽しみたい人には、課金をすれば様々なサービスが受けられるようになる。例えば、運営が契約しているプロのデザイナーさんやプログラマーの人達によって自分のアバターや武器、防具、果ては自分がゲームの中で所有する家やペットなどの見た目や行動を自分の要望通りに変更してくれたりや、他にも様々なコンテンツがあるので、戦闘や製作活動だけでなく、ただ家で音楽を聴くみたいなことも出来るようになるので、僕も音楽を購入してマイハウスで聴いてくつろぐみたいなことをしている。




 このように色々なことができるので、作ることが好きな人もロールプレイが好きな人、戦闘が好きな人もこのゲームに熱中することができるから、現在なんと9年もサービスを続けることができたのだ。




 本当、運営やこのゲームの製作者、仮想現実の技術を作って発展させてきた人たちには感謝の気持ちしかない。




 僕はこのLFOが大好きだ。このゲームをやっているうちは人生の最高潮にいると言っていい。




 こんな僕でも何かに一生懸命、本気で取り組めるのだから、こんなことは二度とないだろうとも思う。ゲームだと馬鹿にされると思うけど、本当にそう思えるんだ。フレンドも沢山じゃないけどそれなりにいるから毎日おしゃべりや一緒に遊ぶことも出来るし、本当に楽しいと思える。現実だと、自分がしたいことも何もかもうまくいかないからな。




 だから、本当はこんなこと思うのはおかしいと思うけど、僕は嬉しかったんだ。




 あの日、僕の身に起きたことが。




 神様か何かの気まぐれか、本当に何なのかはわからないけど、僕にとっては最高の出来事だった。

呼んでくださり、ありがとうございました。

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