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New Age  作者: 焼きうどん
9/23

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■ 改版履歴

□ 2018/06/12

1. アイアンナイフの全長を20cmから30cmに変更

2.アイアンナイフの刃渡り15cmから17〜8cmに変更


□ 2018/06/15

1. ステータスからRES及びLUCを削除

2. 最大HPを24から27に変更

3. 最大MPを22から23に変更

 納品を済ませ所持金は、2,720Gとなった。設備投資に回さない企業は衰退するって聞いたな。なんかそんな感じのニュアンスだったきがする。メイビー。

 つまり何が言いたいかというとだ、エンジョイ設備投資。


 で、何を買うかだが、とりあえずは採取効率向上の為にナイフ、後はアイテムの運搬能力強化でバックパックって所かな。ナイフの一番安いのはアイアンナイフってので1,000G、バックパックは2,000Gですか。設備投資計画頓挫。とりあえずアイアンナイフだけでも買っておくか。


 アイアンナイフの全長は30cmくらいか。柄よりも刃が長いから、刃渡りは17cmか18cmって所か。ポーチには収まらないから、腰につけておく事にしよう。鞘をベルトに固定してっと。お、なんかカッコいいかも。ハンターっぽい。ええやん。

 あとは、屋台でサンドイッチでも買って満腹値を補給だ、200G。うまい。


 それにしても、視界がチカチカするな。うーん、魔力視をオフにする方法がわからん。メニューを見てもそんな項目なかった。世界が輝いて見えるぞ。このスキルは有能ではあるのだが、常にコレってのは正直疲れる。右目を閉じれば元通りに見えるから、最悪の場合は眼帯って手もあるか? 中二病が捗るなぁ。

 中二病といえばだが、懸念していたオッドアイにはなっていなかった。ただし、瞳の縁になんかよく分からない文字が刻まれていた。これが刻印ってやつだろう。近寄って見なければ見えないだろうから、中二病キャラではないはずだ。大丈夫。俺の心のライフポイントは減ってやしない。


 3度目の採取で金を稼ぐべきだろうか。ええっと、残金が1,520Gだから、馬小屋で300、ホットドッグは2食として700、トータルで1,000Gジャスト、残るのが520か。うーん、これは心もとない。

 だが、3時間のしごきの後に4時間近くもあくせく働いたんだ、少しは他の事をして気分転換したい。そうでもしないと、モチベーションが維持できぬ。

 そうだな、ギルドの資料室でみつけた『剥ぎ取り入門』を読んでみるか。あとは、錬金で使うルナリム草のありかも調べて置きたい。金で解決する方法はもう無理だ。

 『ミジンコでもできる錬金術』を読み進めるのは、時間が微妙か。戻ってきてからか、明日だな。


 ………

 ……

 …


```

【CONGRATULATIONS】

・ 帝国語 のレベルが上昇しました! (Lv: 3 => Lv: 4)

```




 ◆




 帰ってきました。森です。


 資料室にあった『剥ぎ取り入門』はホーンラビットとレッサーウルフの剥ぎ取りについての解説だった。解体ナイフでぶっさせばアイテムをドロップするわけだし、これは世界観に奥行きをつける為のフレーバーか? ずいぶんと、細かい所まで作り込んでるな。脱帽だ。

 ルナリム草についても調べる事ができた。ルナリム草は魔力が溜まった場所に自生するそうだ。となると、魔力視で魔力が集まった場所を探せばいいのだろう。俺の時代だな。採取が終わったら探すとしよう。


 さて、ルブルムの採取だ。アイアンナイフの切れ味はいかほどかなっと。おお、サクサクと切れるぞ。ショートソードとは段違いだ。これは効率がいいな。買ってよかった。

 ふむ、切り口もショートソードで切った物にくらべると、綺麗だ。ショートソードだとグチャっとしてたからな。

 一回目の報酬で買っておくべきだったな。失敗した。


 ………

 ……

 …


 おし、各30、計90の採取は終わったぞ。作業時間は1時間ちょっとか。うーん、素晴らしい。格段に早くなってきてるな。

 あ、移動時間を削る為に為に、麻袋を追加した方がいいか? だけど、一個でもソコソコのサイズだし、重いんだよな。うーん、あ、背負子があれば良いんじゃないか? 街に戻ったら探してみるか。

 できれば一気に3袋分、180個くらい運びたいな。そうすれば、3時間で4,050G。ふふふ、くっくっく。金欠なんかとはおさらば出来そうではないか! たまらんなぁ!


 ふう、取らぬ狸の皮算用は止めて、ルナリム草を探そう。魔力の高いところは、っと。ど、こ、か、な!

 お、若干光量が強い所あるぞ、向かてみるか。ふんふふーん、ルナリム草はたくさんあるかなー。そういえば、ルナリム草はいくらになるだろうか、錬金術師ギルドで売れればいいのだが。まあ、あそこの受付嬢は優しかったからな、なんとかなるだろ。

 っと、ついたな。おお、有るぞ有るぞ! ルナリム草だ! わさわさと生い茂ってる! とりあえず、10個でいいか。こいつもルブルムと同様に、根本から切り落として採取っと。じょっきん、じょっきん。このアイアンナイフちゃんは本当に素晴らしい。後で磨いてやるからな。げへへ。


```

【CONGRATULATIONS】

・ 植物知識 のレベルが上昇しました! (Lv: 0 => Lv: 1)

```


 え? 採取して植物知識のスキルが上昇? なぜに? 採取スキルじゃなくて?

 うーん、疑問点はあるが、とりあえず採取つづけるか。あ、袋の容量は足りるかな? お、入った。よし、戻るか。


 さて、朝は金欠でこの先はどうなる事かと思ったが、けっこうなんとか成ってるな。ええ感じや。街に戻ったら換金して、その後はどうするかな。もう一回採取は、うーん。時間的には余裕あるか? でもな、明日でいいか。明日やれる事は明日やろう。うん。

 朝からずっと動き通しだからな、今日はもうのんびりしたい。換金したら、まずは酒だな。1杯だけならいいだろ。大丈夫、1杯だけ。本当に1杯だけだから。本当に本当だぞ?


 おや? 草の影でヒョコヒョコ動いてる魔力がるな。なんだ?

 目を凝らしてみると、アレはプレイヤーに乱獲されているウサ公ではないか。草に隠れた兎を見つけれるとは、魔力視マジ有能。

 あたりにプレイヤーは、いないな。せっかくだし狩っていくか。

 麻袋を、音が立たないようにゆっくりと下ろし、ショートソードを抜き、レッツ忍び足。背後をとって、いくぞ、いくぞ、気づくなよ、振り向くなよ。あと一歩近寄れば、殺れる。


 もろた! おらぁあ! 死ねぇぇエエエ!! ひゃっはー! お首にショートソードがブスリだぜぇ!


 ウサ公は、ぶるりと震えると、そのまま力なく倒れた。


 おお、一撃だ。やっぱり首への攻撃はクリティカル扱いみたいだな。狼もそうだったし。奇襲するのが良さげだな。魔力視と合わせれば、奇襲がはかどりますなぁ!

 あれれ、俺って暗殺者志望でしたっけ?

 ま、まあ。忍び込むときに警備をかいくぐったりできそうだし? 大丈夫。なにも問題はない。


 さて、解体ナイフを取り出してアイテム化しようかな。あ、もしかすると、アイアンナイフを使って『剥ぎ取り入門』の通りにやればマニュアルで捌けるんじゃないか? ちょっとどうかしているリアリティのこのゲームなら出来てもおかしくはないよな。

 しかし、『剥ぎ取り入門』はフレーバーだと思って流し読みしただけだ。うーん、自信がありません。さてどうするか。

 ギルドだな。きっとギルドだ。ギルドには相互扶助の役割もあるはず。お困りの冒険者さんを助けてくれるはずだ。

 そうときまれば、耳を掴んで、あ、コレだと首に負荷がかかって、傷口がデローンってなるな。後ろ足を掴んで運ぶか。

 運んでる最中にウサ公が消えたら、その時はその時だな。




 ◆




 フィゲットに戻ってきした。まずは薬草を納品するか。


 はーい! 受付嬢さん、こんばんはァ! また俺ちゃんが、薬草を納品しにきてやったぜェい! 今回もソフォラ、ブプレ、ルブルムの3種が各30個だァ!

 さあ、さあさあさあ! 報酬を耳を揃えて払ってもらおうかァ! はい、1,350Gたしかに、あざーした。

 あ、ルナリム草の納品クエストってありません? え、Eランク。わたし、Fランクなんですけど、受けれます? あ、無理。そう。最初に説明ありましたね、覚えてます。もしかするかなーって、実物あるならなんとかなるかなーって、ね? ほら、ちゃんとあるんですよ? 無理ですかさいですか。うっすうっす。っけ。

 んじゃ、解体の仕方教えてもらえたりせん? この素敵なラビットなんだけど? あ、できる? ふむふむ。解体講習基礎ってのがあると。それ、今できます? おー、できます! んじゃ、お願いしますね。


「かしこまりました。講習に使用するラビットは持ち込みとの事ですので、材料費をお引きいたしまして、受講料1,000Gでございます」


 がってむ! 世の中は、本当に、本当に金だな!


「はい、たしかにお預かりいたしました。ディゾイさーん! 解体講習、お願いしまーす!」


 受付嬢は、冒険者を召喚した!

 冒険者は優しげな笑みを浮かべている!


「あいよ、リーナちゃん。俺が講師のディゾイだ、よろしく」


 オラ、異人のリュウ! よろしくな!

 ゆるふわ受付嬢はリーナ嬢って名前か。ふむふむ。メモメモっと。


「リュウ、ナイフはあるね? うん、それで大丈夫だ。それじゃあ、移動しようか。ここじゃ、解体はできないからね」


 ………

 ……

 …


```

【CONGRATULATIONS】

・ 解体 (Lv: 0) を習得しました!

```


 端的に言おう。めっちゃグロかった。生き物を食す為には必要な事なんだろうが、罪悪感はんぱねぇ。皮剥がす時とかマジで、グロかった。モザイク必須。

 皮を剥いだ後の姿は、グロ・オブ・グロって感じだったが、表面の血を洗い流すとあら不思議、肉だったわ。そこで油断していたら、内蔵取り出す所でメンタルに大ダメージ。うごごご。

 あ、剥いだ皮と捌いた肉はいただきました。どうしようコレ。肉は今日中に食ってしまわないとな。


 さて、解体スキルが習得できました。本を読んだだけでは習得できなかったのは、アレかな? 口だけ番長はお呼びじゃないって事かな。

 そうすると、植物知識が不思議なんだが。うーん、見てもいないのに本を読んだだけで知識人ぶってるなよ、と?

 たぶん、知識と経験がないとスキルにならないっぽいな。


 あー、心がヘトヘトだわ。酒飲みたい。

 だが、心をアルコール消毒するまえに、錬金術師ギルドに寄ってルナリム草を買い取れるか聞いてこないと。




 ◆




 ちゃおー! 昨日ぶりー! 僕だよー!

 なにやら片付け中の気怠げ受付嬢。昨日も思いましたが、このギルドはお一人しかいないんですかね?


「ん? あんたは、ヤク中の錬金術師志望?」


 誰が、ヤク中じゃ、おおん? 肝臓以外はいたって健康じゃい。

 まあ、よし。よしとしよう。このルナリム草を買い取ってくれるならば、その無礼、許してくれよう!


「おや、よく見つけたね。魔力溜まりにしか自生しないから、素人には見つけるの難しいんだけどね」


 ヘッヘッヘッ、そいつはもう、俺の実力よ。もう一発でみつけたね。ビビビーっと分かっちゃうんだよね、こう魔力ってやつが。


「ふーん、ずいぶん運がよかったみたいだね。うーん、素材の買い取りとかはウチではやってないんだけど、必要な時は冒険者ギルドに発注するし」


 そこんとこ、なんとかお願いしますよぉ。僕、お金がないんですよぉ。冒険者ギルドはつっけんどんで、融通が効かないし、お願いですよぉ。


「うーーん、今回だけ、特別だよ? 次は買い取らないからね? ギルド同士の付き合いってのもあるんだから」


 ツンデレキタコレ。


「10本ね、じゃあ2500G、はい」


 ふぁあ!? ふぁ、ふぁあ!? ふぁふぁ、ふぁあ!?


「言ったろ、魔力溜まりにしか自生しないって。あんたみたいに運がいいか、魔法使いの素養がないと見つけれれないの。その分、ちょっとお高いのさ」


 くっそ、今回だけの買い取りになるのならば、もっとガッツリ刈ってくればよかった。くっそくっそぉ! 一気に資金稼ぎできたのに!


 ふー、落ち着け、落ち着け俺。Eランクからコイツの納品クエストがあるんだろ。そこまでランクを上げれば、安定した収入源を確保できる。いける、いけるぞ。となると、資金稼ぎの為に優先すべきは、ギルドランクの昇格。クエストをこなせば上がるんだったな。俺がクリアしたクリアは、昨日の毛皮納品1回、そして今日行った薬草10個の納品を18回、計19回。上がるまでにあと何回だ? パーソナルカードには、書いてねぇなくっそ。ギルドで聞くしかないか。


「で、用はそれだけ? 昨日で分かってると思うけど、もう営業おわりなの、ココ」


 あ、ひとつお願いが! 指から魔力で、ハートだすやつもう一回みせてくれませんか?


「はいはい。これでいい?」


 ふむふむ、よどみ無く素早い魔力操作、魔力移動の最中に減退なんて全く起きて無かった。すごいな。

 あれ、よくみると指から出てる魔力に、なにか纏わりついているように見えるな。なんじゃこりゃ。


 その、魔力にまとわりついてるソレ、なんですの?


「付与魔法だけど、ん? あんた魔力見えるの? 昨日見えてなかったよね?」


 ほー付与魔法。そんな物があるのか、コレは図書館案件ですな。


 ああ、魔力ですか? ええ、まあ、つい四時間前に見えるようになりまして。

 え、近くによれ? もっと顔を近くに? あれれ、キッスですか? もう、いきなりですねぇ。


 んぎゃ!? なんだ! 身動きが取れない! 魔法か!? キッスじゃないのか!

 あだだ、瞼をこじ開けるな! なに、なんなの!?


「これは、ルーンの刻印だね。あんた、どこでコレを?」


 ええっと、カクカクシカジカで、ってウソウソ、ちゃんと説明します、しますから、睨まないで、魔法を解いて、瞼から指を離して!


 森で薬草採取してたら、弱った妖精族がいまして、ポーション飲ませたんですよ。名前? 名前は今度あったら教えてくれるそうですけど。

 で、ですね、その助けたお礼に魔力操作を教えて貰おうと思ったら、なんやかんやあってコレもらいました。


「はあ、なんだいソレ。なんで、昨日の今日でそんな事になるかな。うーん、素人が魔力操作で錬金術なんて無理だろうと思ってたけど、でもその魔力視の刻印があれば、もしかしたら、もしかするか? あんたも、ずいぶん面白い事になってるね。ふふ、こういう所こそが異人って事なのかしら?」


 おお、微笑んだ顔が、めっちゃ妖艶。こりゃたまらんばい。


「ま、せいぜい魔力操作を頑張りな。その魔力視があれば、努力すればなんとかなるよ」


 うっす、がんばりやす。

 さて、やることは終わったし、酒のんで今日の疲れを癒そう。

 あ、兎の肉は酒場で調理してもらえないか聞いてみよう。

2日目 17:30 (6/1 18:17)

```

【EQUIPMENT】

LV: 2


HP: 27

MP: 23

ST: 30


STR: 11

VIT: 12

INT: 11

MND: 10

DEX: 10

AGI: 11


スキル (SP: 12)

・ 刀剣 (Lv: 3)

・ 不屈 (Lv: 3)

・ 帝国語 (Lv: 4)

・ 魔力操作 (Lv: 1)

・ 光魔法 (Lv: 0)

・ 忍び足 (Lv: 1)

・ 身体操作 (Lv: 1)

・ 採取 (Lv: 1)

・ 植物知識 (Lv: 1)

・ 木魔法 (Lv: 0)

・ 火魔法 (Lv: 0)

・ 土魔法 (Lv: 0)

・ 風魔法 (Lv: 0)

・ 水魔法 (Lv: 0)

・ 闇魔法 (Lv: 0)

・ 魔力視 (Lv: 5)

・ 解体 (Lv: 0)


装備

・ 粗末なショートソード (ATK: 5)

・ 粗末な布の服 (DEF: 0)

・ 粗末なアイテムポーチ

・ アイアンナイフ (ATK: 3)


所持金: 4,370

```

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