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ボレロ

 夜が明けた。いつの間にやら、雲はどこかに消えていた。夜の住人である四人が、まっさらな朝日を拝むことはとりたてて珍しいことではなかったが、その際は往々にして、各自の好みにしつらえたベッドの中、ないしはすぐにでもベッドに潜り込むことのできる立場に位置していることが常であった。小鳥さえずる森の夜明けは四人に新鮮な驚きをもたらしてくれるはずだった。だがそうはいかなかったのだ。いつだって陽気な太陽がこの朝ばかりはどこか変で、どんよりと薄暗く、伏し目がちでもじもじしていた。夢でみた森から、わざとらしく目をそらしているようにもみえた。もちろんこの季節は寒いものだ。明け方となればいっそう冷える。だが太陽の光を浴びれば、人は元気になるものだろう。いまが我慢の時。もう少しすれば、頭上のごきげんなこいつが、ぽかぽかに温めてくれる。そんな期待を抱いたっておかしいことじゃない。でもこのへろへろ太陽じゃあね。寒すぎる、これではあまりに寒すぎるではないか。


「おうおう、おれの鼻毛が凍りついて、からからいってやがる」うんざりとした口調でヘップキャット・ジョーがいった。「考えてみりゃ、しばらく鼻毛をカットしてなかったな。ああ、ここに鼻毛カッターがあればな。ヴィイインと一発、鼻ん中に突っ込みゃバリバリッときれいさっぱり、野放図な鼻毛もたちまち刈り取られるって寸法よ。だいたい慎みってやつを知らないんだ、この鼻毛ってやつは。いつだって我先にと、ほら穴の中から這い出てこようとするんだ。外になにがあるのかも知らずによ、なにかお得なことがあるに違いないってよ。さもしいやつなんだ、こいつは」

「どれ、あたしがあんたの鼻毛突出状況を精査してやろう」そういって、ムスターシュ・モウがヘップキャット・ジョーの顔を覗き込んだ。「問題なし。真顔のあんたに間抜けたところは一切なし。実にいい顔をしている。だがこれはどうかな? 笑ってみたまえヘップキャット・ジョー、口角あげてにんまりと」

 うながされるまま、ぎこちなく笑みを浮かべるヘップキャット・ジョー。その表情には不安がはっきり混じっていた。ムスターシュ・モウが目を見開く。

「出た! おいでなすった! 強情そうなやつが三本、いや四本あるな! こりゃ見ものだ、おい見てみろ、すごいぞこいつは!」

 どれどれ、とザ・ブリー・ブーンとメイヘム・ダッヂが物見高くやってきた。

「これは恐れ入った! まさしく剛の者、鼻毛の中の鼻毛じゃ! こやつを抜くにはペンチが入り用だぞ」ザ・ブリー・ブーンが額をぴしゃぴしゃ叩きながらいった。

「うわあ、おもしれえ、呼吸に合わせてぴるぴる揺れてやがらあ! 二枚目と鼻毛、この取り合わせの妙ったらねえな」メイヘム・ダッヂは腹を抱えて笑った。

「笑いごっちゃねえぜ」ふくれっつらでヘップキャット・ジョーがいう。「まったく笑えねえってんだよ。決めたぜ、おれはもう笑わない。たとえどんな幸せに心揺すぶられようとも、底抜けに愉快な出来事があっても、苦虫を噛み潰したような顔で生き抜いてやるぜ。鼻毛を揺らして生きる人生なんてまっぴらごめんだ」

「男はやっぱり髭なんだ」慈しむように髭をなでながら、ムスターシュ・モウがいった。「男が備えるべき威厳、品格、貫禄、気位、その他もろもろ全てこいつに表れる。それになんてったって、鼻毛の一本や二本なんも気にせんでいいからね。木を隠すには森の中というだろう? それはそうと、妖女たちはいつまで森の中に隠れているつもりかね」

 くすくす、と小さな笑い声がした。鈴の音にも似た、細く涼やかな笑い声。耳には心地よいが、触れると指が切れそうなほど、張り詰めた質感を持った笑い声であった。

「おれの地獄耳がまた反応したんだがよ」ヘップキャット・ジョーが苦虫を噛み潰したような顔でいった。「おれたちのものでない笑い声をキャッチしたんだ。いい気分になる爽やかな笑い声だが、その中に嘲けりがほんの一滴混じっているのをおれは聞き逃さなかったぜ。誰だか知らないが、そいつがおれの鼻毛に向けられているのだとしたら……おれのナイフが黙っちゃいないだろうな。おれは極端な身内びいきでね。仲間に嘲笑われるのはぎりぎり我慢できるが、見ず知らずのやつに嗤われたとあっちゃずたずたに引き裂かないと気が済まん」

「たいへんな失礼をいたしました」謎の声がいった。「思わず漏れ出たわたしの笑い、それが鼻毛にまつわる諸問題とまったくの無関係といいきる自信はありませんが、嘲けりなどとてもじゃないが割って入る隙もなかった、そう弁明をさせていただきたい。決して他意のある笑いではなかった、純粋なるおかしみを起因とする無邪気な笑いであった、そうわたしは主張します。押し出しも立派な男ざかりのあなた、猫科の猛獣を想起させるしなやかな身体つき、歩きかたひとつとっても、自信に溢れた身のこなし、これは難攻不落の城塞だと、どんな無礼者だって道を譲る、もしくは尻尾を巻いて逃げ出すでしょうな。それよりなによりそのお顔、ここに触れぬわけにはいきません。一見したところ優男、二枚目、女をとろけさすお顔だ。それだけか? いやいや、それだけで終わってしまっては誤謬のおそれありといわざるを得ませんな。あの目を覗いてご覧なさい。炎だ、すべてを燃やしつくす激しい炎がそこにらんらんと渦巻いている。このような目をした方にちょっかいをかければ、火傷だけでは済みますまい。では、ただただ粗暴な荒くれ者なのかというと、それもたいへんな思い違いでありましょう。なにか悩みごとでもぶつけてみなさい、当意即妙の機知に溢れた目の覚めるような回答がたちまちのうちに返ってくるはずです。またそれも押しつけがましさや説教くささなど欠片もなく、優れたユーモアを交えてこちらのこわばった心を解きほぐすものだから、すんなりと芯まで深く心に染み渡り、まるで悩みなど最初からなかったかのような気分にさせてくれるに違いないのです。ことほどさように、まこと稀有な人物、世が世なら一国を治めていてもなんらおかしくはない不世出のおひとなのです、あなたは。そのようなお方を、わたしなんぞがどうして嘲けることなどできましょうか。もちろんあなたがその気になれば、それがたとえほんの気まぐれであれ、あなたがちょいと力を発揮すれば、わたしをずたずたに引き裂くことは容易なことであるのは自明の理ではありますが、慈悲深く聡明なあなたのこと。わたしの真意をすぐさま汲み取り、誤解はするすると解け、怒りの炎は鎮まり、神々しく優しさに満ちた納得済みの表情がそのお顔に浮かぶ未来がわたしには見えるのであります。とどのつまり、わたしをずたずたに引き裂くことはご勘弁願いたい、そういった次第でございます」

「ようくわかった」ヘップキャット・ジョーが厳かにいった。「おれもずいぶん生きてきた。当初予定していたよりもずっと長く生きてきたもんだが、ここまでおれのことをわかっているやつと会ったのは初めてだ。ずたずたに引き裂くとはいったものの、ありゃ言葉のあやであって、ほんの少しぴりっと辛い余興のようなもんよ。だからきみ、安心しなさい。メイヘム・ダッヂじゃあるまいし、言い分を聞かずにいきなり襲いかかるような野蛮なまねはしない、それがヘップキャット・ジョーって男だ。だからなんの心配もいらないよ。出てきなさい、姿の見えないきみよ」

「本当に引き裂きませんか?」

「もちろん」

「気をつけな」ムスターシュ・モウが口を差し挟んだ。「こいつにゃいんちきの臭いがするぞ。あたしの鼻は誤魔化されないんだ」

「悲しいね」ヘップキャット・ジョーがため息をついた。「そうやって誰彼構わず疑ってかかっちゃきりないぜ。申し訳ない、姿の見えないきみ。ムスターシュ・モウはひとを騙しすぎて、頭がこんぐらがっちまったんだ」

「美しい……」姿なき声が感嘆の呟きを漏らした。「そのお髭……なんと立派な……いや、ありえないありえない、わたしは幻を見ているに違いありません。だってそうでしょう、色、つや、太さ、縮れ具合、どれをとっても超一級、このような髭があっていいのでしょうか? どれだけなまくらな審美眼の持ち主であっても、この髭を目に留めずにはいられますまい。自分とこのヤギと毎晩ヤッてる無教養のカッペでさえこういうのです、『おいあの髭みてみろよ、なんてものすげえんだ! 超すげえぜ、はんぱねえ! めちゃくちゃやべえぜまじでやべえ、おいらのじいちゃんの髭だってそりゃすげえもんだったけど、あの髭と比べたら月と……月と……月と、なんだっけ?』それを受けてカッペの相棒がこういいます、『おりゃ今の今までおまえのじいさんの髭が世界最強だと思ってたけど、あの髭を見たらおまえのじいさんの髭は、牛乳を拭いたあとしばらくほっといたくっせえくっせえボロ雑巾だな』カッペは興奮します、『そうそう、それそれ、そういうことそういうこと! おいらがいいたいのはそういうことなんだな。そういや、おいらのじいちゃんもそんな臭いがしてたっけ』相棒、『おまえも最近それに近い臭いがしてきたぜ。血は争えねえな!』そういってふたりは顔を見合わせ、下品に笑うのでありました。おしまい」

「なるほど」ムスターシュ・モウが髭をしごいて笑みを押し殺しながらいった。「この髭の真価を理解できるものに不誠実なやつはいない。あたしはどうやらとんだ思い違いをしていたようだな」

「では、わたしを引き裂きませんか?」

「そもそもあたしはあんたを引き裂くなんていってないよ」

「黙って聞いていれば」ザ・ブリー・ブーンがついに立ち上がった。いつの間にか座っていたのだ。「佞言並べたて、ひとをかどわす貴様はなにものじゃ? いや、なんとなくわかっておる。どうもおれのうなじのあたりがぞわぞわするのよ。この感じ、初めてではないな。それはそれとして、だ。貴様、おれも褒めてみろ。だが心しておくがよい。おれの自己評価はとてつもなく高いぞ。ただの一度も他人からの賛美に心踊ったことはないザ・ブリー・ブーン。このおれを唸らせることができるのであれば大したものよ」

「わたしはいまだかつてこれほど驚いたことはありません」ダビデ奏でる竪琴さながらの響きで、姿なき声が震えた。「なぜこのような場所に、古代の英雄の彫刻、それもおそらくは名工の手による彫刻が? とわたしは訝しんでいたのでございます。その出来映えといえばまさに逸品の中の逸品。かのミケランジェロの人類史上に燦然と輝く傑作にもひけをとるものではございません。筋骨逞しく、完璧なる均整を誇る隆々たる肉体美、それはまるで無限の力が湧き出ずる泉のよう。拳を握れば過剰なほどに暴力的、さらにその手に得物を携えてご覧なさいな。朝飯がわりに蛮人どもの大軍をたいらげ、悪逆非道の限りを尽くす略奪団の群れはおやつのついで。火を吐く大蛇、人喰う怪物、嵐まき起こす竜、なにするものぞ。だがひとたびその拳やわらげ、たなごころ広げれば、堅固な盾になり砦になり、弱きもの、とりわけおんな子どもを包容する。彼を讃える叙事詩が編まれ、歌い継がれたのは間違いのないところでありましょう。そんなことを考えておりましたが、なんとびっくり! やおら彫刻が優雅に立ち上がり、優美に物をいうではありませんか」

「それがおれだと?」

「そうです」

「つまらんな。おれの肉体を褒めそやす輩ほど、つまらぬものはない。おう、おれの筋肉は最高級の逸品よ、鍛錬に鍛錬を重ね、縦横無尽に紡ぎあげてきた筋繊維の盛り上がり、確かにこいつは人目を惹くだろうて。だが、それがどうした? 身体など所詮は容れ物。美味い酒は飲まねばな。瓶やラベルを見ただけで騒ぐ連中は剛力無双のザ・ブリー・ブーンを敵に回すと知れ」

「話の途中でそのようにちょっかいを出されては困りますな。わたしの口上はまだまだほんのさわり程度、大相撲でいうならば番付外の前相撲でございますゆえ、強引な割り込みは極力控えて頂きたい」

「ほう、最強にして最後の横綱であるこのおれに向かって大相撲を例えにだすとは、いい度胸じゃ。電光石火のぶちかましで、貴様を粉微塵にしてやろうか?」

「おい、まてまて」メイヘム・ダッヂが慌てて口を挟んだ。「おれの番がまだだぞ。いまこの野郎を粉微塵にされてたまるかってんだ。ただの一度だって人を褒めたことも褒められたこともないこのおれが、褒められたらどうなるか、個人的に興味津々よ。おいおまえ、おれを褒めろ。ただし、全力を尽くせよ。徹底的にやっちまってくれ」

「やれやれ。ひとついっておきますがね、わたしは誰彼かまわず褒めているわけではなくですね……そもそも、見たまま感じたままの印象を言葉に無理やり変換すると、あなたのお仲間の皆さんは自然とそのような結果になったというわけでして、あなたの場合は、そのう……正直……」

「褒めようがないってか?」メイヘム・ダッヂが、ずばり聞いた。

「ありていにいえば、そうです」

「少しも?」

「いや、少しもってことはないですよ……もちろん。あなたには、なにかある。部分部分は非常に醜悪ではありますが、それら全てをごちゃ混ぜにして、全体を眺めてみますと、不思議に好もしい。……ご勘弁ください。これくらいしかいえないのです。あなたの前では、言葉は無力です」

 一同、なんだかため息をついた。姿なき声の語りが今までと打って変わって、つっかえつっかえ絞り出すように、そうまでしてもなにも言い得てないという敗北感が強く滲んだ語り口調に、心を打たれたのだった。つまり四人は勝ったのだ。こういった勝負はよくある。なんの勝負だか、そもそも勝負だったのか、よくわからない勝負というものが。そして、この類の勝負において黄金の魂の持ち主は無敵の強さを発揮するのだった。

「気を落とすでないぞ。貴様はよくやった」

 ザ・ブリー・ブーンがそう口に出すほど、姿なき声はしょげかえっているようだった。もちろん姿は見えないのだが、雰囲気が悲壮感を漂わせていたのだ。

「ええい、いまいましい!」姿なき声が悲痛な叫び声をあげた。「慰めなぞ無用です。それはわたしの心を抉りこそすれ、ほんの少しの気晴らしにもなりはしないのですからね!」

「ヒスを起こすなよ」メイヘム・ダッヂが呆れていった。「ザ・ブリー・ブーンがそんなこともわからないと思うか? 負けに溺れた犬には手を差し伸べず、軽快に蹴りを食らわしてやるのがおれたちのやり方よ。辛気くせえこといってんじゃねえぞ、根性なしめ。ザ・ブリー・ブーン、もっと慰めてやれ」

「貴様の気持ち、痛いほどわかるぞ」憐憫の情を込めてザ・ブリー・ブーンがいった。「いまはただ、悩め。苦しめ。もがけ。泣き叫べ。だが明けぬ夜はない。止まぬ雨はないのじゃ。貴様の心の傷も、時間が癒やしてくれるだろうて……」

「やめてください、後生ですから!」

「そうじゃ、おれを憎むがよいぞ。ただな、自分だけは嫌うでない。なんとなれば、世界中を敵にまわしたとしても最後の最後まで貴様の味方をしてくれるのは、他ならぬ貴様自身であるからじゃ。貴様が貴様を否定したならば、では一体誰が貴様を肯定できる? 貴様だけは、貴様の頑張りを評価してやれい。大丈夫じゃ、なにも心配ないぞよ、あるがままの貴様で、明日への一歩を踏み出すのじゃ。大丈夫、大丈夫じゃよ——」

「うはあーっ。これはたまらん! わたしの中のなにかが、一部が、いや全てが、腐ってしまいそう!」

 鈴の音に似た涼しげな声はどこへやら、いまや姿なき声は、狂犬病を患った狼の唸り声のような、不吉な響きに様変わりしていた。

「うん、さっきまでのきんきん耳障りなやつより、こっちの方がおれには好もしいぜ」メイヘム・ダッヂは笑みを浮かべていった。「おい、おまえ! やめて欲しいか?」

「やめてくれ、頼む、お願いだ!」

「続けてくれってよ、ザ・ブリー・ブーン!」

「——よいか、肉体的、精神的に良好でない状況、その時こそが肝要なのじゃ。負けぬ、逃げぬ、投げ出さぬ。そして、貴様自身を信じ抜くことじゃ。泣きたい時は好きなだけ泣けばよい。だがその涙のわけはゆめゆめ忘れるでないぞ——」

 直立不動で瞑目し、慰めとも説教ともつかぬ異様な言葉を、抑揚なく念仏のように吐き出すザ・ブリー・ブーン。それに呼応する、姿なき声のうめき声。ヘップキャット・ジョーは不笑の誓いも忘れ、ついつい吹き出してしまった。確かに見ようによっては、愉快な光景といえなくもなかった。

「——負けぬ、逃げぬ、投げ出さぬ。そして、貴様自身を信じ抜くことじゃ。泣きたい時は好きなだけ泣けばよい。だがその涙のわけはゆめゆめ忘れるでないぞ。負けぬ、逃げぬ、投げ出さぬ。そして、貴様自身を信じ抜くことじゃ。よいか、肉体的、精神的に良好でない状況、その時こそが肝要なのじゃ——」

「やーめーろー! こいつをやめてくれるならなんでもする、なんだってしますから!」

 それを聞いて、ムスターシュ・モウの髭がぴくりと動いた。先ほどから黙りこくっていたこの男は、この時を待っていたのだった。そして叫んだ、姿なき声に向かって!

「ならば案内してもらおうか、妖女の住処に!」

 ザ・ブリー・ブーンの慰めがぴたりと止んだ。その瞬間、森が開いた。鬱蒼とした木々が、まるでカーテンが開いたかのように、音もなく開いたのだ。そして色とりどりの蝶が舞うその先——よく見ると丸石で控えめな道が作ってあった——に手入れの行き届いた、かわいらしい丸太小屋が姿を現した。見よ、ラブリーな煙突からぽっぽとたちあがる煙はハートマークだ。そして、歌声が聞こえた。世にも美しい歌声が。妖女の住処に違いなかった。

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