第6幕 はぐれ妖怪、家を探す
一週間思いっきり超えてしまいました\(^o^)/ 次は気を付けます……
「これで懲りたなら二度と生徒達に手を出さないで、ここから出て行ってね」
「ふぁぁい……」
花子さんを物理で説得した私は、彼女へ有無を言わさず約束させる。
これで、このおかしな事件も解決して、ほっと一安心。
私はそう思っていたのだけど、事態はそう簡単に終わらせてくれそうになかった。
何故なら……
「出て行くとしても…… 私はこれからどこへ行けば良いの…… ?」
「貴女、もしかしてはぐれ妖怪なの?」
はぐれ妖怪とは、人間で言えば孤児みたいなもの。家族を何らかの形で失ったか行方知れずになったか、あるいは捨てられない限りあまりはぐれにはならないのだけど…… ちなみに、この世界に居る天使や悪魔も人間や妖怪と同じく衣食住があり、家族を持っているの。そこら辺の説明も後ほど話すことになるかもね。
「もうかれこれ五十年目に突入する程彷徨ってるはぐれマスターです……」
「五十年もソロ活してるならもう慣れてるんじゃないのかい?」
「五十年のほとんどをここで過ごしてたんですーーーーー!! 凄く愛着もあるしそれに今更また新しい住処を探すのは結構辛いんですーーーー!!」
「ですよねー」
未来ちゃんは「おーいおいおい」っと泣きじゃくる花子さんの肩をポンポン叩いて、軽いノリで慰める。
その可哀想な彼女の姿を見て、私は少しだけ申し訳なく思う。だけど、妖怪がこのまま学校に住み着くのは(人間でも)問題だろうから住んでもいいよっと許可を出すことは正直難しいし…… うーん、どうしましょ。
「あなた達はこの学校の生徒なの? それとも、生徒のフリをしているの?」
私が頭の中で考えていると、花子さんは突然そんな問いかけをし、私はすぐに答えた。
「いえ、私達は普通に生徒をしているわよ」
「じゃあじゃあ、あなた達の誰かの家に住まわせてよ! そしたら、私は気兼ねなくここから出て、あなた達と同じく『生徒』としてここに居たいと思うから!」
割りと賢いわね、この子。それなら、別に転校生として扱えば他から怪しまれないで……って、家に住まわせてって?
「あたしはマンション暮らしで狭いし無理だから君に任せた!」
「任されても困るのですが!?」
ていうか、貴女がマンション暮らしって初めて聞いたのだけど!
まあいいわ、一応あてはあるのはあるから。ただ、彼女がそれを受け入れるかどうか…… よねー。
「今から花子さんを受け入れてくれる…… かもしれない人に連絡を取って、貴女を住まわせるよう頼んでみるわ」
「かもしれないって所が不安を煽るのだけど」
「少し性格に難のあるお嬢様だから……」
「私はあなた達も十分性格がヤバイと思うけど」
「連絡取るのやめて今すぐポイするわよ♪」
「ごめんなさい調子乗りました許してください」
私が笑顔でゴミを捨てるかのように彼女へ言うと、恐怖を感じた花子さんは素早く土下座しながら謝ったのだった。