バカ、危険薬
かけバカ 5話
居残りを回避する為に、優馬を呼ぶ。
作戦はいたって簡単。
ただ、俺が教室を抜け学校をでて家へ行って帰ってくる、だけだ。今の今まで大袈裟に言っていたことは許して欲しい。
そして、なぜ優馬を呼んだかというと俺の係り委員会決めを頼む為だ。係りとは言え学校生活において中々大切なものとなる。
そして!俺が望む係り委員会は…
「頼む。保健委員でお願い。」
「え。蓮音が保健委員!?保健室のベットでなにを。」
「いや、なんの妄想だよ。特に意味はないさ。」
と言うのは嘘で。
実は、保健委員は男子1人、女子1人なので確実に女子と近づける機会が増える。
さらに!誰かが体調不良になった時に保健室へ連れていき授業サボれる。
さらにさらに!!!もしそれが女子と、更にいうと瀬尾さんだったら……!!
考えるだけで……。
「そう言うわけで頼んだ!」
「…結構、鼻血出てるけど大丈夫??」
ち、ちがっ!!これはきっとあれさ。
あの〜、俺の熱い気持ち?決して興奮してとかそう言う類のものではないっ!!
「大丈夫。行ってくる。」
鼻を袖で拭きながらこっそりと教室を抜け出す。ここでルート確認。
俺らのクラスはAクラス。不憫なことに下駄箱まで行くのに科学実験室、職員室、校長室の前を通らなければならない。まずいなぁ。
科学実験室はまだしも職員室の前はきつい。うーん。
「ま、行動あるのみかな。」
動けばどうにかなるかもしれない。であれば、行動へ移すのみ!
まず、足音を出さないように上履きを脱ぎ手に持つ。そのまま階段を降り、特殊部隊のように少し廊下に顔を出し安全確認。……よし、いける。
ダッ!!(走り出す)
ガラッ!!(職員室のドアが開く音)
サッ!!(咄嗟に隠れる)
っあぶなぁ!やめてやっ!
善良なる生徒の冒険を邪魔しないで!←
バクバクと心臓が鳴る。これからは細心の注意を払わないと行けないね。心臓の音が落ち着くのを待ってから廊下を確認する。人影も物音もない。
「よし、セーフ。」
と、足を踏み出す。
ガタッ。パシッ
「うあっと。…誰だよ机に薬品置きっ放しにしたの。」
机にぶつかり上に置いてあった謎のフラスコを落としかけた。少しこぼれたけど大丈夫でしょう。きっと。
そういえば咄嗟に隠れたから忘れてたけどここ科学実験室だったね。
空いている棚に戻そうとフラスコを持ち上げる。と。そこで
「え。なんじゃこれ。」
机に大きな穴が空いていることに気がつく。
待って。ここってさっきこの薬品をこぼしたところじゃない!?え!?え??
溶けてるの?確認のためそこらに落ちてた消しゴムを穴の淵に当ててみる。
しゅわぁ〜。
いやいや、「しゅわぁ〜」じゃないから。再確認。
しゅわぁ〜。
かちゃ。
すぐさまフラスコを空いていた棚に戻す。するとそこには。
[透明薬]
[惚れ薬]
[浮遊薬]
[hey!!ジョージ!!]
最後のフラスコが気になるがとても怪しい名前、色をした薬品がずらっと並んでいた。
「いやいや!?え!?お!?学校にこんな薬あっちゃだめじゃね!?」
そこで。コツコツコツと廊下からこっちに向かってくる音が。やばい!
「誰かいるのかー。……いないよな。授業中だもんな。」
入り口から顔を出し教室内を確認して出て行った。
そして、俺は。咄嗟に手の近くにあった薬を飲み。
「うぉぉ!透明!?すごくね!?」
透明人間になっていた。けど、俺本体が透明人間になったため服が浮いている状態になっている。
この状態だったらバレるのでとりあえず服を脱ぐ。
「うわぁ。スースーするわ。」
この薬のおかげで家に帰還するのが楽になった。よし。全力で行って帰ってくるぜ!ダッシュで下駄箱へ。
「あ、靴履けないじゃん。」
仕方なく裸足で走る。
「痛った!痛った!」
リアクション芸人のような走り方をしてなんとか校門を出る。
俺の家は徒歩30分と言うとても楽な位置にあるためこのような作戦が決行できる。走れば20分程度で帰れる!待ってろ!俺の花の放課後!
どうも。青山 けいじ です。
なんかちゃんと設定を決めないときついですね。がんばって練りながら書いていきます。
1話1話が短い方がいいですかな。そうした場合、短い周期で更新できます。
長いと更新が遅くなります。
どちらが皆さんにとっていいのでしょうか。
ネタが思いつく限り、できる限り頑張りますのでよろしくお願いします。