バカ、地獄の淵から
ガヤガヤガヤガヤ。
体育館はこれから始業式が始まるというのに新しいクラスに慣れなかったのか、人が集まると騒がしくなっていた。俺は特に話す気もなく静かに座る。
周りが騒がしいと思いつつ少し耳を傾け周りの話を聞いた。色々な話が飛び交う。
「新しいクラスが静かなんだよね〜。」
「修学旅行の班とかどうなるんだろうね。」
「俺、シェンロンって呼ばれてんだぜ。」
「今日さ、事故に遭いそうになって遅刻しそうになったんだ〜。」
ふっ。事故に遭いそうだった?遅刻しそうだった?俺は事故に遭って(便器事故)、遅刻(陰キャラ確実)したんだよ?そんな程度じゃ自慢にならないな。いや待て。そのまえのシェンロンはちょっと気になる。
と、頭の中で独り言を呟いていると周りが次第に静かになり教頭がステージへ上がってきた。
やっと始まるみたい。やっと寝れる。と思ったのに。
トントン。
後ろの人に背中を叩かれる。たまたま足とか当たっちゃったんだろうと思い寝る体制を変えない。
トントン。
座り方を変えたから当たっちゃったんだろう。寝る体制を維持。
………
しばらくしても叩かれないので、半分夢へ入りかけたとき。
ドンッ!!
「ほぐぇ!!」
背中に大きな衝撃が走る。痛い。反撃をしようと後ろを確認する。
「叩いてんだから反応しなさいよ。」
「姫さん。式中は蹴らないでよ…。」
だめだ。姫さんには反撃できない。反撃をしたらそれは死を意味するだろう。なにせ自己紹介で窓から落とすなんて物騒なことを言ってる子だからね。
「あんた、寝てないよね??式中は寝ちゃいけないんだからね??」
「蹴るのもいけないよ!?」
「蓮音だからいいの。それより、聞いた??春休みの課題全部出さないと居残り勉強だってさ。」
「ほぇあ。」
「なにそれ。ちゃんと聞いてんの?」
「あ、うん。聞いてはいるんだけだど。」
やっちまった。課題を遅刻した為に部屋に置いてきたままだ。今日は評価を下げるようなことしかしてないから更に提出物を忘れるなんて。
「それにその居残り勉強の監督が右方先生だって。忘れなくてよかった〜。」
「え。それガチもん?」
「うん。本当だよ。」
終わった。右方先生といえばゴリゴリ筋肉の体育教師。ウッホというあだ名を持つ。去年よく怒られたけど、今年は関わりがなくなって助かったと思ったのに。この事態は早急に解決をしなければならぬ。
「ー 始業式を終わります。各自教室に静かに帰るように。」
そこで始業式が終わった。
どうしようかと悩みながら重い足を教室へと運ぶ。
教室に帰るとHRが始まり、そこでのソラマメの言葉が地獄て叩き落とされた俺への黄金の蜘蛛の糸になった。
「皆には悪いのだが急な用事でこの時間教室を開ける。そこで申し訳ないが自分たちで委員会やクラス役員を決めて欲しい。」
「いやっほぃ!」
「花形。なにか言ったか。」
「いいえ、なにも。安心してください。」
「では、みんな頼んだぞ。」
そう言ってせかせかと教室を出るソラマメ。
よし。[脱出!居残りを回避せよ!]
のクエストを遂行出来る!
大体の作戦を頭の中で立て、仲間を呼び、行動へ移す!
こんにちわ、青山 けいじです。
ちゃんとしっかりしたネタを考えてから書くのが難しくて真っ暗な道をひたすら走ってます。前へ進めてるかはわかりません(汗
先日初めてブクマをしていただき、とても嬉しかったです!こんな話でも読んでくれている人がいると思うと創作意欲が違いますね!たとえ読む人が0でも1人でも僕の世界を広げていきます!笑
これからも出来る限り、ネタが思いつく限り頑張りますのでよろしくお願いします!