四章:「なんだよ、そのシスコン!」
“最上桐”は僕のなかでは柄が悪いが第一印象。
高圧的な態度で相手を睨み付ける鋭い目。
姉以外には暴言と素っ気ない態度。
とてもではないが普通に生きていたら絶対に関わりたくない相手だ。
だけど不思議なことに僕と桐は親友になるんだけどね。
それはおいおい話すとしよう。
この学校は体育は男女別でニクラス合同というありふれた(?)対策をとっている。
僕の1組と桐の2組が体育でバスケをやることになっていた。
正直インドア派な僕は運動神経が人並みで、バスケはかなり苦手。
ので、いつもは点数係りなんてものを自主的にやっているのだが……。
「……」
「……(何故、こうなったのかな?)」
目の前には殺気立った最上桐率いる2組のバスケメンバー。
たっている場所はバスケコートのど真ん中。
これらからは分かることは一つ。
僕が選手ということ。
マジでなんで?
「何でも最上桐がお前を指名したらしいぜ」
「何で!?」
「さあ?」
「満点主席と仲がいいからじゃないのか?」
なんだよ、そのシスコン!
心の中で激怒するぼくとは違い周りの友人達は面白そう(てか、確実に面白がってる!!)に僕と最上桐を見ていた。
「おい、西木音樹」
「……何?」
「てめぇなんかに姉貴はやらねぇからな!!」
「いつ欲しいっていった!?」
君とはあれ以来喋ってもいないよね?