<おまけ>彼と”彼女”の会話
「あ~よかった姐さん、元気そうで。まさかこんなとこで会うとは思わなかったけど。旦那さんが居て子どもも産まれるんだ……よかったなあ」
「ふうん……彼女が、きみが時々言ってた“姐さん”なんだ……確かに、立派な胸だったね。どうせ僕にはないですよ、胸板硬いですよ」
「は?センセイ何言ってんの?センセイに胸あったら恐ろしいだろ?」
「きみが言ったじゃない。男の硬い胸は御免だって」
「や、今でも御免だけど……いやそれはともかく、センセイ何か錯乱してる?目が怖いんですけど!」
「ん?至って通常運転だよ?ただ、ちょっと考えてるだけ。一時的に性転換の出来る薬でも作ろうか、でもそうしたら女同士だしなあとか色々」
「さっぱり意味わからないんだけど?何の話?」
「きみをどうやったら満足させられるかって話。おやどうしたの、顔色が変だよ」
「……頼むから変なこと考えないでくれよ?この際俺の事は無関係でよろしくっ」
「あ、逃げたね。ふふ、走って逃げても体力ないから、すぐに追いつかれるのにさ~」
「……彼女とはどんなふうにしてたの?」
「……」
「答えないと、このままだけどいい?」
「わかってたけど、センセイって鬼畜……、うひゃ、わかったっ、答えるよっ。………」
「え、なに、聞こえないけど」
「っ、だからっ、ただ一緒に眠っただけ!そりゃ抱きしめたり胸とか触ったりしたけど……それだけ、うわ、なに」
「ほんとに?」
「ほんとだよ、なにそのヘンな顔」
「いや……それ男としてどうなんだとか思ってたり。まさに据え膳」
「……そういう気分にならなかったんだから、仕方ないだろっ?柔らかくてあったかくて、抱きしめてたらよく眠れたんだよ……だから時々会いに行ってた。それにさ」
「なに?」
「ん、そういう意味で触るのは、さ。誰が相手でも出来なかったと思うよ。ほら、俺色々薬使われてたしね。何かあったらと思ったら、怖かったし……て、なに、アンタ何してんの?ちょっと苦しいってば!」
「いや、ちょっと嬉しくてね。今日はまだまだ付き合ってもらうよ?」
「うそ、やだ離せって、あ、そこやだ……っ」
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