番外編 現在のステータスと愉快な仲間たち
王都を出発し、白亜の塔へと向かう馬車の中。
俺は揺れる車内で一息つきながら、この激動の数日間で得たもの――そして、これからの戦いに備えて、自分たちの戦力を再確認することにした。
「……さて。随分と派手に暴れちまったからな」
枢機卿に、ゲインズ。ボス級を二体も相手にしたのだ。俺は虚空に指を走らせ、ステータス画面を展開した。
◆
【主人公】
■ヴェルト・フォン・アークライト
本作の主人公。悪徳領主(自称)。 王都での激戦を経て、その悪名は「国の英雄」へとクラスチェンジしてしまった。本人は不服。 枢機卿(魔人化)とゲインズ(怪物化)というボス級を二体葬ったことで、経験値がカンスト気味に入り、レベルが爆上がりしている。
【ステータス】
レベル: 80
HP: 68000
MP: 24000
筋力: 3200
防御: 2800
敏捷: 3000
【スキル】
<忍耐 Lv.9>
<帝王剣術 Lv.9>
<解体 Lv.9>
<料理 Lv.9>
<鑑定 Lv.9>
[New] <圧倒 Lv.2>
[New] <強奪 Lv.‐>
※魔人化した枢機卿の撃破後にいつの間にか取得していたユニークスキル。条件を満たせば相手のスキルやステータス等を一時的に奪える。
【アークライト家の愉快な使用人たち】
■セバスチャン
最強の執事。元騎士団長。剣鬼。 かつてのトラウマと決別し、さらに一皮むけた。 ディナーナイフ一本で聖剣をへし折った武勇伝は、後に伝説として語られることになる。
役割: 家事全般、戦闘、隠密、ツッコミ(控えめ)。
ヴェルト評「最近、俺を見る目が孫を見る祖父みたいになってきてないか?」
■マリア
最強のメイド。暗殺者兼ヴェルト全肯定bot。王都編にて「ヴェルト様への愛」がさらに拗らせ……深まった。 シャルロット王女やシルヴィア王女に対し、常に殺気を放っているが、仕事は完璧にこなす。
役割: 家事全般、暗殺、ヴェルトの護衛、害虫駆除。
ヴェルト評「最近、俺が寝る時に気配を感じる気がするんだが……気のせいだよな?」
■ガストン
『千里眼』のガストン。元・王宮筆頭魔術師に最も近かった男。スラムで腐っていたところをヴェルトに回収(物理)され、セバスチャンによって洗濯(物理)された。あらゆる隠蔽を見通すユニークスキル【千里眼】を持つ、最強のレーダー兼覗き屋。枢機卿との騒動の後は姿をくらました。
役割: 諜報、遠距離索敵、裏社会とのパイプ役。
ヴェルト評「チート性能だが、それ以上に酒代がかさむのが難点だ。」
【攻略組?】
■ニーナ
ヴェルトに育成方針を定められ、覚醒した撲殺聖女。教会に見捨てられたトラウマを筋肉で克服した。物理ステータスに極振りされており、その拳は聖なる光(物理衝撃)を纏う。 基本的にどこか抜けている。アレクを救うために奮闘中。
装備: 聖女の鉄甲
ヴェルト評「たまに普通の聖女っぽいことを言うと、逆に違和感がある」
■ネロ・アリス
灰色の魔女と呼ばれる性別不詳の天才。 借金をヴェルトに肩代わりされ、なし崩し的に仲間に。口は悪いが仕事は完璧。結界解除からアイスクリーム製造まで何でもこなす便利屋。
スキル: <確率視>
ヴェルト評「扱いやすくて助かる。餌(研究費と菓子)を与えておけば大体なんとかなる」
■ロザリア
元・異端審問官『断頭台のロゼ』。教会に裏切られ、ヴェルトに拾われた。メルフィ局長にトラウマを植え付けられ、現在は情緒不安定気味だが、裏社会の知識と戦闘力は本物。
現状: アークライト家の食客兼、裏工作員。
ヴェルト評「俺の周り、まともな精神状態の奴がいなくないか?」
【アークライト領 留守番組(内政・医療)】
■リュゼ
アークライト領の文官長兼、留守を預かる懐刀。銀縁眼鏡の冷徹な男。ヴェルトが思いつきで出す無茶な改革案を、翌朝には完璧な法令として整備・運用する「内政チート」の持ち主。侵入者を事務的に「処理(廃棄)」するなど、その冷徹さはマリアやセバスチャンに引けを取らない。
役割: 領地経営、法令整備、留守中の防衛指揮。
ヴェルト評「優秀すぎて引くレベル。こいつがいなけりゃ俺は過労死している」
■ブラッド
医療棟の責任者。紫髪の美女だが、中身はマッドドクター。「治ればいい(過程は問わない)」を信条とし、瀕死の重傷すら数日で完治させるが、その治療は麻酔なしの激痛や改造を伴うため、兵士たちからは死神以上に恐れられている。ロザリアにトラウマを植え付けた張本人その2。
役割: 医療、ポーション開発、人体実験(?)。
ヴェルト評「腕は神業だが、患者が全力で逃げ出すのが玉に瑕」
【別行動中】
■メルザ
『紅の戦乙女』。元Aランク冒険者。『金喰い虫』に薬漬けにされていたところをヴェルトに救われ、忠誠を誓う。現在はヴェルトの「名代」として、犯罪組織である金喰い虫を根絶やしにし、さらわれた子供たちを探す旅に出ている。
役割: 遊撃、世界規模の害虫駆除、子供の捜索。
ヴェルト評「拾ったペットを放し飼いにしている気分だ。……ちゃんと帰ってくるよな?」
【王都の協力者たち】
■シルヴィア第二王女
ヴェルトのアイスに餌付けされた。氷禍と恐れられている。氷魔法の使い手。
ヴェルト評「ちゃんとアイスの作り方は王城のシェフに教えてきたから大丈夫なはず」
■シャルロット第三王女
腹黒……聡明な王女。ヴェルトの共犯者。
ヴェルト評「......後で考える」
■マクシミリアン王子
脳筋第一王子。暑苦しい。
ヴェルト評「......シルヴィアの気持ちがちょっとわかるな」
■国王陛下
ヴェルトに娘二人を押し付けようと画策中。
ヴェルト評「......評価するのも疲れる」
■第一王妃&第二王妃
王子、王女の母達、ヴェルトと娘が婚約することには賛成。
ヴェルト評「......勘弁してくれ」
■第一王女???
隣国に嫁いでいるらしい
ヴェルト評「......下の2人を見るとこの王女も癖が強そうだ」
◆
「……よし。戦力としては十分すぎるな」
俺はウィンドウを閉じ、改めて仲間たちを見渡した。執事、メイド、聖女、魔術師、元異端審問官。
どいつもこいつも一癖も二癖もある連中だが、頼りになるのは間違いない。
(『白亜の塔』。……待ってろよ、勇者)
俺は拳を握りしめ、来るべき戦いへと意識を切り替えた。
一応タイトルをつけるとするのであれば、第一章「王都編」として一区切りついたのかなと。振り返りは終了です。 次回より「勇者奪還編」がスタートします!
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