新たな敵
空での戦いは激しさを増していた。リオネルの軍勢は弱体化していたものの、火星の軌道防衛線に対して容赦ない攻撃を続けていた。大砲の閃光と魔法の爆発が宇宙の闇にぶつかり合い、遠くの爆発が消えゆく星のように空を照らした。惑星の防衛線はまだ持ちこたえていたが、明らかに不利な状況だった。
地上では、状況はさらに厳しかった。外縁部の都市は敵の兵士で溢れかえっていた。機械部隊と堕落した戦士たちが防衛線を突破し、破壊の跡を残していった。建物は燃え、その骨組みだけがかろうじて攻撃に耐えていた。市民たちは混乱から逃れるため、都市の奥深くへと避難した。かつて繁栄していた郊外は、戦場と化していた。
その中で、エンジェル・スクワッドは的確に動いていた。彼らの目標はただ一つ——敵の軍勢がすべてを飲み込む前に、できるだけ多くの人を救出することだった。
ローズは通信機を手にし、荒廃した下の通りを見渡した。
「このエリアに40体の機械がいる」と、彼女は落ち着いた声で報告した。
カイの声がイヤホンから響いた。「人質は?」
「12人」
一瞬の沈黙。「…たった12人?」
「うん」
カイは息を吐いた。「よし…」彼はチャンネルを切り替えた。「アイカ、準備はいいな」
「了解」と、隣のビルからアイカが答え、すでに魔法を準備していた。
カイはアーニクに目を向けた。「アーニク、命令を」
沈黙。
カイは眉をひそめた。「おい、アーニク——」
ドカーン。
突然、敵の陣営の中心で光とエネルギーの爆発が轟いた。巨大な雷が空を裂き、轟音とともに地面を直撃した。砂埃が収まると、戦場の真ん中にアーニクが立っていた。電気が彼の血管を流れ、拳は生の力でバチバチと火花を散らしていた。
彼の手には——機械の首が一つ、切り離されていた。
「雷変異——連続打撃」
その言葉が口をついて出るや否や、エネルギーが再び急上昇した。雷の脈動が外に広がり、一瞬で機械たちを連鎖的に破壊した。火花が飛び散り、10体の機械が回路を焼き切られて崩れ落ちた。
カイはため息をつき、首を振った。「ちょっと予告してくれると助かるんだけど…」
アーニクはニヤリと笑った。「お前が遅いんだ」
カイは舌打ちした。「アイカ、ローズ——行け」
ローズはためらうことなく、壊れた窓から飛び降り、彼女のヤリが輝きながら下へ突進した。
「四連撃!」
彼女の武器は一瞬で動き——一つの流れるような動作で、四体の機械が倒れ、その切り口はまるで一撃でやられたかのようにきれいだった。
アイカはすぐに続き、彼女の鎖が前方に飛び出し、13体の機械を一気に絡め取った。手首を軽く動かすと、地面が割れ、機械たちはもがいたが、魔法の鎖に引きずられ、地面に叩きつけられて粉砕された。
カイは路地から飛び出し、片手にピストル、もう片手に変形する武器を持っていた。彼の刃は動きの中で形を変え、一体の機械を攻撃した後、瞬時に別の機械を攻撃するために変形した。彼の攻撃はあまりにも速く、機械たちは反応する暇もなかった。
その瞬間——
機械たちは人質に向かった。
だが、アーニクはすでにその先を行っていた。
彼は両手を打ち合わせ、プラズマエネルギーの脈動を放った。人質の周囲にバリアが現れ、機械たちを標的から遮断した。
機械たちは動揺した。彼らのリーダーが前に進み出た。歪んだ金属と脈動するエネルギー血管でできた巨体だった。ギザギザの装甲に火花が飛び、その単眼が致命的な意図でスクワッドをロックオンした。その腕がバチバチと鳴り、暗い魔法が急上昇する爪の手を上げた。
強力な爆発が戦場を切り裂いた。
カイは柱の後ろに身を隠し、指を鳴らしてローズにきらめくバリアを張った。エネルギーの波が彼らにぶつかり、破片がシールドにガタガタと当たった。空気が熱で揺らいでいた。
「くそ、強烈だった!」カイは歯を食いしばりながら言った。
「ありがとう」とローズは一瞬後ろを振り返り、ヤリを輝かせながら突進した。
彼女はヤリを振り、魔法の鎖を放ち、機械のリーダーの四肢を固定した。「捕まえた」
ニヤリと笑い、彼女はその固定された巨体を跳び越え、槍で攻撃した。機械の腕はきれいに切り落とされた。
カイの武器は再び変形し、巨大な魔法の斧に変わった。彼はためらうことなく前に進み、全力で振り下ろした。
刃は機械のコアを真っ二つに切り裂いた。
衝撃からエネルギーが外に爆発し、地面を深くギザギザに切り裂いた。その力は戦場を分断した。
カイは息を吐き、武器を中立の状態に戻した。
機械たちは倒された。
人質——無事だった。
その時——
廃墟のビルから轟音が響いた。
チームは音の方に頭を向けた。
10体の機械が残骸から飛び出し、その光る視覚装置がスクワッドをロックオンした。彼らの動きは迅速で容赦なく、武器を構えて一気に押し寄せてきた。
だが——
その一歩を踏み出す前に——
バン。バン。バン。
現れたのと同じ速さで、彼らは倒れた。
一体ずつ、機械は頭を正確に爆発させられ、その場に崩れ落ちた。
遠くの高層ビルの屋上で、マーカスがスナイパーライフルを下ろした。
アーニクは通信機越しにニヤリと笑った。「ナイス、マーカス」
返事はうなり声だけだった。
カイは息を吐き、倒れた敵を見た。「目立ちたがり屋め」
アイカは杖の握りを調整した。「まだいる?」
動きはなく、音もなかった。ただ遠くの炎の揺らめきと、壊れた金属のバチバチという音だけ。
アーニクは頷いた。「よし。こちらの位置に避難船を要請する」
数分後、エンジンの音が響き、輸送船が降下し、ハッチが開くと兵士たちがエリアを確保するために飛び出した。生き残った市民——わずかしか残っていなかった——は慎重に船に誘導された。
アイカは市民たちが安全な輸送船に乗り込むのを見ていた。彼女の手は杖を握りしめた。「こんなに少なかった…」
カイはため息をつき、髪をかき上げた。「分かってる…」
ローズは腕を組み、尻尾をピクピクさせた。「なんてひどい」
彼らは一瞬黙って立ち、船が上昇し、かつて彼らの家だった廃墟から生き残りを運び去るのを見ていた。
「もっとあの連中が現れる前に、さっさと出た方がいいな」
「了解」
マーカスの位置では、彼がスナイパーを片付けていると、突然強力な魔法のオーラを感じた。彼はグリップを固め、武器を構えた。
アーニクがもう一隻の船を呼ぼうとしたその時——
ドカーン。
マーカスが飛んできて、隣のビルに衝突した。
「マーカス!」
彼は立ち上がり、コートの埃を払った。「大丈夫だ」
「くそ、痛かった」と彼は肩を回しながらつぶやいた。
チームは攻撃が来た方向に目を向けた。
「何だ?」カイはすでに武器を構えながら尋ねた。
全員が緊張し、武器を構えた。
そこに歩いてくるのは、男だった。
人間に見えた。
「何?!」
だが、彼を取り巻くオーラは圧倒的だった。
「人間?」アイカがつぶやいた。
マーカスは鼻で笑った。「違う」
彼は剣を握りしめ、歯を食いしばった。「あれは人間じゃない…感じるんだ」
「悪魔?」
アーニクは目を細めた。「悪魔?だがリオネルが最後の悪魔のはずだ」
「説明しづらい」とマーカスは戦闘態勢に移りながら言った。「だが、悪魔のオーラを持ってる」
「話は後だ」とアーニクは前に進み、彼の変異がバチバチと火花を散らした。
男はニヤリと笑い、魔法で輝く剣をゆっくりと抜いた。彼の目は期待に燃えていた。
「興奮してきた」と彼はつぶやいた。
彼らの上空、ドローンの監視の影に隠れて、誰かが観察していた。
低い笑い声が通信に響いた。
「これは面白くなりそうだ」とその声はつぶやいた。
「行け、俺の兄弟…彼らとどう戦うか見てやろう」
読者の皆様、ありがとう!




