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プロローグ

可愛い猫娘やハンサムなデミ・ウルフがいる世界が、必ずしも楽園とは限らない。


西暦3000年──人類とデミ・カインドは太陽系全体に繁栄し、苦難の末に築かれた平和の中で暮らしていた。かつて伝説の英雄たちが戦った「大魔族戦争」は、今や歴史の一部となり、神話として語り継がれている。


だが、あの戦争は終わってなどいなかった。


魔族が再び姿を現したとき、地球は混乱に包まれ、人類は滅亡の淵に立たされる。戦火が再び燃え上がる中、古の闇に立ち向かうべく、新たな世代が立ち上がらねばならない。


この物語は、最初の変異種の末裔とその仲間たち──カイ、マルクス、ローズ、そしてアイカ──が絶望的な状況に挑む姿を描く。彼らは究極の戦士とならなければならない。さもなければ、大切なものすべてを失うことになるのだ。

昔々、偉大なる精霊は、広大な大地を満たすために

四つの偉大なる種族を創造された。

それぞれの種族には、独自の特性と役割が与えられ、

世界の均衡と調和を保つために存在した。


人間は「知恵」と「魔法」の力を授かり、

その頭脳は鋭く、創造に富んでいた。

デミ・ウルフたちは、圧倒的な肉体を誇る守護者であり、

どんな困難にも屈しない強さを持っていた。

デミ・キャットたちは、俊敏で狡猾、

自然を渡り歩き、秘密を守る者たちだった。


そして、今「魔族」と呼ばれている存在――

かつてはそう呼ばれていなかった。


本来の名は時の彼方に消え、

堕落と悪名の中で忘れ去られた。

太古の時代、彼らは「精霊の導き手」として崇められ、

創造の調和を守るために、膨大な力を託された守護者だった。


魔族は、他の種族を遥かに超える

力と魔力を持ち、

その寿命は数千年にも及んだ。

長きに渡る時の中で知恵を深め、

導き手として、全種族を栄えさせた。


しかし、時が流れるにつれ、

その力はやがて重荷となった。

長寿は傲慢を生み、孤立を深め、

他の種族との絆は徐々に断たれていった。


守護の誓いはねじれ、

「自分たちこそが世界を治めるべき存在」だと信じるようになった。

彼らはその力を侵略へと向け、

世界は自らの領土だと宣言した。


かつて導いていた種族は、もはや邪魔な存在となり、

尊敬されていた称号は奪われ、

人々は彼らを恐れ、そして――

「魔族」と呼ぶようになった。


魔族は、他種族に戦争を仕掛けた。

その力は圧倒的で、ほぼ止める術はなかった。

デミ・ウルフを凌ぐ剛力、

人間を上回る魔力、

そして容赦のない猛攻。

彼らは嵐のごとく、大地を蹂躙した。


人間、デミ・ウルフ、デミ・キャットの三種族は手を取り合い、

懸命に戦ったが、追い詰められていった。

都市は崩れ、森は焼かれ、

希望は薄れていった。


そのとき、偉大なる精霊が介入した。

一人の人間を選び出したのだ。

その魂は純粋で勇敢、

精霊の力の一片を託されし「選ばれし者」。


希望の最後の光として立ち上がったが、

それでも魔族の力はあまりにも強大だった。


絶望の中、種族たちは

世界の魔力の源である六つの魔石に望みを託した。

そのうち四つを使い、

一つの強大な神器を作り上げた。

特定の存在の魂を封じるための「器」。


選ばれし者は、連合軍を率い、

その神器の力を解き放った。

そして、ほとんどすべての魔族の魂を封印することに成功した。


しかし、器にも限界があった。


一体――

古く狡猾な魔族だけが封印を逃れた。

その魔族は、自らが孤独では戦を終わらせられぬことを悟り、

姿を消し、

そして誓った。


「待とう――時が来るまで。」


四千年の時が流れ、

その者は静かに機をうかがい続けた。

世界が変わり、技術が進化しても、

ただ一つの目的のために。


そして今、現代において――

仲間たちを目覚めさせ、

失われた帝国を取り戻すため、

その影が再び動き出す。


問いかけはただ一つ。


――奴は、今どこにいる?

ここまで読んでくれてありがとうございます!次回もお楽しみに!


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