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第五話 脱出

俺とジンは脱出の打ち合わせを終え、Aブロックゲートへ向かった。作戦はこうだ。


土砂降りで視界が悪いので、まずジンが隠密スキルを使って塀を沿ってゲートに近づく。それに俺はついて行き、ノヴァ・アイを使用して看守2人のステータスを覗く。問題なければそのままジンが隠密スキルを使用したまま看守1人をツルハシで不意打ちする。

不意打ち後、動揺した看守を俺のノヴァ・エターナルで始末する。

もしステータスを覗いた時に勝てそうにないと判断したら撤退もありえる。そこは柔軟に行こう。



「ジン、試してみたいことがあるんだ」


俺はノヴァ・アイの能力に、"ノヴァの加護"という対処者にノヴァ・アイの能力を1部付与できることを思い出した。


「ん?なんだ?なんかとっておきか??」

「俺の天賦にノヴァの加護っていう能力があって、対象者に1部能力を付与できることができるんだ」

「マジかよ、仲間にバフを付与できんのか!しかも天賦能力ってなると魔法のバフよりだいぶ性能がいいんだろうな」



ノヴァの加護付与対象者の全ステータスをオール30%UP、

相手のステータスを全て閲覧可能

ノヴァの加護発動者とのみ、思念で会話が可能


俺は魔法を使ったことが無いので、これがどれほどのレベルの付与能力なのかあまり分からなかったけど、この内容をジンに伝えたところ、驚愕としていた。そんな付与魔法は聞いたことがないと。



「ステータスUPと俺もステータス閲覧可能になるのも相当ヤバイが、なによりルシードと離れていても思念で会話が可能になるってのがずば抜けてるな。そんな能力、魔法でもスキルでも聞いたことがねえ」



実際俺も思念で会話が出来ることについてはジンと全く同じ感想だった。この世界には、離れた相手と連絡を取る手段は基本手紙しかない。 俺の天賦のように他の天賦でも似たような能力がえるのかもしれないけどこれはかなりレア能力だと思って間違いないと思う。



「よし、これならいけるかもな。ルシード、覚悟は決まったか?」



ジンが俺に問いかける。ジンはどこか楽しそうだ



「もちろん。ここを抜け出して冒険者になろう!世界は広いよ」

「ふっ、冒険者か、それもいいな」



ジンが隠密スキルを使用して動き始めた。

土砂降りも相まって、近くにいる俺もあまりジンの気配を感じないくらいに気配を消している。それに俺も少し距離を開けてついて行く。


10分ほど歩いただろうか、Aブロックゲートが50m先ほどまで近づいた。このまま少しづつ距離をつめていく。


雨が俺たちの存在を看守から隠すかのように、激しくなっている。

この雨なら看守を殺して大きい音がしても、雨にかき消されるだろう。



「ルシード、いつでも行けるぜ」



ジンが看守への射程範囲に入った。

ここで俺予定通りは看守のステータスをのぞく。



ーーステータスーー


名前 :なし

種族 :魔族 ダークオーク

職業 :マディルカ奴隷収容所看守

Lv:16

HP:98

MP:20


スキル:槍術Lv6

魔法:闇魔法Lv3

天賦:なし


・装備

武器:オークスピア(E)

頭:看守の兜(E)

体上:看守の鎧(E)

体下:看守の鎧下(E)

靴:看守のブーツ(E)

装飾:なし



ーーーーーーーーー



俺はホッとした。レベルもステータスも俺とジンより上だけど、この程度なら天賦でなんとかなる気がする。ビー・ジェーよりは全然弱いだろうし。


「よし、ジン。大丈夫」


俺はジンに思念で語り掛ける。



「これが思念か!この雨の中でもハッキリ聞こえるぜ。計画通りおっ始めるぞ!」



ジンからそう返答が来た数秒後、ジンが一気に看守に距離を詰めた。

隠密と大雨のせいで、看守は全く気づく様子はない。

ジンが背後から思い切りツルハシを振りかぶる。

ツルハシが直撃した看守のダークオークは呻き声をあげながら、よろめいた。



「ルシードッ!!頼むぞ!!」



看守がよろめいた直後、ジンが俺に思念で語り掛ける。


「エターナル・ノヴァ!」


俺は初めてエターナル・ノヴァを使用した。

俺の体が紫色のエネルギーに包まれる。紫色のエネルギーはある程度伸縮した後、俺をすっぽり覆うように人型の魔人のような姿で定着した。



「す、すげえ… 負ける気がしねえ!!」



ジンが叫ぶ。

ジンが叫ぶと同時に、俺のエターナル・ノヴァを纏った姿を見た看守2人が、同じように驚きの声を上げる。


俺は自分を纏う紫色のエネルギーは、魔力だと分かった。

そういえば、天賦ステータスを見た時に魔神は魔力で出来ているとかいてあったな。魔力がみなぎってくるのが分かる。



「こんな感じか…?」



俺は剣をイメージして、魔神を見てみる。すると、魔神の手元に魔力が集まり、それが魔力の剣へと変化した。



「おおっ!剣だ!やっちまえルシード!」



ジンが興奮気味に俺を急かしている。

俺も急いでこの看守を片付けないといけないと分かっているのでそのまま振りかぶる。俺がふりかぶる動きに連動して、魔神も振りかぶり、魔神が手にした剣が物凄いスピードで看守2人を袈裟斬りにした。


ドサドサッ


声もなく2人の看守は胴体を真っ二つにされ、肉片が地面に崩れ落ちた。

なんて威力だ… 想像以上だ。スピードもとても速い。看守程度じゃとてもじゃないけど避けれないだろうな。俺はそう思った。



「やったよ、ジン」

「やっぱスゲー天賦だなルシード。強すぎるだろその魔神!」



俺たちは勝利を喜んだ束の間、すぐ様ゲートに向かって走り出した。ここに来て2年、長かった…!ようやく俺の人生が始まる!

俺は自由だ!



「ジン、これからもよろしく頼むよ!」

「ルシード、当然だ。お前がいなきゃ俺は脱出も出来ずここで死んでただろうよ。お前にどこまでもついて行くぜ!」



こうして俺とジンは、マディルカ奴隷収容所を抜け出した。

気づかれる前に走れるところまで走る。グランディアス領ではここマディルカ以外未知の土地だけど、そこは探索しながらやって行こう。冒険者志望だし。



土砂降りの真黒い雨の中、行く宛てもなく2人は走り続けた。

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