第四話 相棒
ーーー翌朝ーーー
時刻は午前4時30分
俺は目を覚ました。まだ労働開始まで時間がある。
昨晩は死にそうになったり天賦が発現したり、目まぐるしかった。
アレは夢ではなかったかを確認するため、早速ステータスで天賦を確認するとそこにはノヴァ・アイ(S)と表記されていた。
「よしっ…!おれは本当にSランク天賦が発現したんだな」
思わず独房で1人ガッツポーズをキメる
これでここを出られる可能性が現実味を帯びてきた。
改めて、ノヴァ・アイの能力を見てみることにした。
やはり強い。オールステータス50%UPで常に高水準なステータスを維持できる。相手のステータスを見ることによって戦うか逃げるかを判断することも出来る。ノヴァの加護を対象者に付与して強化することも出来る。
ここまででも相当に強力だけど、なんと言っても目玉はノヴァ・エターナルだろうな。
魔力の魔人をまとって操作する事で幅広い攻撃が可能になるし、自動で動かすことも出来る。 昨晩みたいにいつ急な戦闘に巻き込まれるか分からないから自動モードにしておこう。 防御も優秀みたいだしな
そうこう考えていると、ビー・ジェーのいつもの挨拶が聞こえてきたので俺は作業にいくことにした。
ーーーーーーーーーーーー
ふーっ!やっと昼か!
一応奴隷には昼休憩があるので俺は腰を下ろした。
飯はないけどな ああ、美味い飯を腹いっぱい食べたい…
「よお、ルシード!」
1人の奴隷が声をかけてきた。
この男の名前はジン。俺と同じ奴隷で、同い年だ。半年ほど前から顔見知りになりこうして休憩中にたわいも無い話をしたりする仲だ。
「やあ、ジン。元気してるか?」
「ああ、クソみてーなゴブリン肉しか食えないせいで体力はどんどん落ちていってるけどな!なんとか生き延びてる」
奴隷は皆総じて栄養失調だ。
「ところでよ、前話した件どうする?いい案思いついたか?」
「その事なんだけど、もう計画を寝る必要が無くなった。多分いつでも出れる。」
「は?!ど、どういうことだよルシード!計画を寝る必要がない?いつでも出れるってのは、、」
そう、ジンとは2人で脱走計画を練る予定だったのだ。この掃き溜めから抜け出すために。
「実は、昨日の夜Sランク天賦が発現したんだ。天賦の能力を使えばたぶん今日にでも2人でここを出れる」
「天賦??マジかよ!しかもSランク!?ハッタリじゃないだろうな…」
「急にはなっちゃったけど、この昼休憩中にここから出よう。ジン、俺と一緒に来るか?」
俺はニヤつきながらジンを誘う。
「マジかよ…最低でも1年はかかると思ってたがなんて幸運だ!
何笑ってんだルシード、当たり前に行くに決まってんだろ!愚問だぜ」
「だよな、なるべく看守たちの目につきたくない。Aブロックゲートから脱出しよう」
Aブロックはいつも俺とジンが作業しているエリアだ。
毎日行くエリアのため、道は頭に入ってるし、何よりAブロックは15歳以下の子供の奴隷しかいないためか、看守の数も少ない。
「Aブロックゲートの看守は2人だったな。ルシードの発現した天賦でなんとかなりそうなのか?」
「多分いけると思う。ただ、まだこの天賦を使ったことがないのと、ゲートの看守のステータスを確認しておく必要がある。俺の天賦で制限なく看守のステータスを全部覗けるからね」
「マジかよ…そんなことが出来るのか。普通相手のステータスを覗くにはスコープのスキルか専用アイテムが必要になるぜ。しかもその2つは自分よりレベルの高い相手のステータスは見ることは出来ねえ。さすがSランク天賦といったとこか」
なんの制限もなく全てのステータスを見ることが出来るのはとても便利だと思う。色んなことがわかるからね。俺はジンのステータスも見てみることにした。
「ノヴァ・アイっと、、」
ーーステータスーー
名前 :ジン・オニキス(12)
種族 :人間
職業 :奴隷
Lv:12
HP:54
MP:28
スキル:剣術Lv8.隠密Lv5
魔法:なし
天賦:なし
・装備
武器:採掘用ツルハシ(F)
頭:なし
体上:ボロボロの麻服(G)
体下:ボロボロの麻ズボン(G)
靴:なし
装飾:なし
ーーーーーーーーー
「おっ、ジンは剣が使えるんだ、隠密スキルもある!」
「オレは8歳から剣を振ってたからな!実戦経験はないが多少はけると思うぜ。隠密スキルでコソコソ動くのにも丁度いい。」
いい誤算だ。ジンが何もスキルがなければ俺1人で看守2人を何とかするしか無かったけどこれなら2人で突破すればいい。いくら天賦が発現したからってまだ使ったことの無い能力でいきなり看守2人を倒すのは少し心配だったからね。
「よし、早速ゲートに向かおう。真昼間だけど、今日はいつもの真黒い雨が降ってるから看守も視界が悪いはずだし」
「そうだな。ココにはあまり長い時間いないほうがいい。ビー・ジェーがまたいつ癇癪を起こして殺されるかわかんねえからな。」
こうして俺たちは、土砂降りの真黒い雨の中ゲートへ向かった。
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