死からの生
ピッ・・・ピッ・・・
入院生活も終わりに近い。
晴れて退院という意味ではなく、いわゆるご臨終が近いんだよなぁ。
別に誰に言われたわけでもない。
でも自分の身体だ、自分がよくわかる。
父ちゃんは仕事かな、母ちゃんは昨日は来てたけど今日は来てないみたいだ。
死ぬのは別に怖くない、仮面セイバーが言っていた
「死なない身体になったことが悲しい、人じゃなくなってしまった。人は想いを繋いで生きそして死んでいく。その美しさその尊さそれこそが人間なんだ。私はそんな人間が好きだ。だからそれを守るために生きる。」
成人式の後原因不明のめまいに襲われて、それからどんどん体は衰弱。
でもこの言葉に救われた。
死がすぐそばにあるっていう緊張感があるからか、のうのうと生きてきた今までと違って、いろんな人への感謝というかなんというか恥ずかしいな。。。
俺の想いって誰か紡いでくれんのかな。
まぁとにかく準備はできてきたみたいだった。
いろんなことが頭をめぐり、ご満悦に深く息を吐いた
その瞬間
心臓が激しく痛む。
あぁもう終わりかー!楽しかったですこの世!!また会おうな...
楽しく終わろうとしてんのになんで泣いてんだよ俺。
ピーーーーーーーーーー