起点
「おい、そろそろ流石に落ちろよ!」
画面の向こうにいるであろう生放送の主が絶叫する。
「くっくっく…」
『ショウガナイネ…ま、俺は落ちたんだけどな!ドヤァ』
嘲笑しながらコメントを打ち込む。
「くっそ!死ね!氏ねじゃ無くて死ね!」
軽武装かつ高ダメージ(高DPS)なキャラクターがデスクトップのブラウザの中の画面を動く。
「マジで…確立低すぎんよ…。もう…あぁぁ~~~!!!」
もはや崩壊寸前な様子である。
自分ははやい段階でドロップしたので優越感を感じれる…これが心地よい。
『まぁ、≪落ちるんだろ?落ちるまでヤレ!≫だからね…シカタナイネ』
「こ~のクソ運営が!ゲームデザイナー死ね!氏ねじゃ無くて死ね!」
もはや、定型句に成っているような批判を叫んでいる。
「ん~、腹が減ってきたなぁ」
今は午後2時…晩御飯は母が扉の前に置いてくれたのを食べたが…さすがに腹が減った。
「あぁぁ~~~」
画面の中のキャラがボウガンを連射してモンスターを狩っている。
だが、生主は意気消沈しかけているようだ。もう一度同じ敵が出るまで時間がかかる。
時間湧き以外にも方法はあるのだが、生主は今その方法をする気はなさそうだ。
事が起こるにはまだまだ掛かりそうだ。今がチャンスだろう
『腹が減ったからコンビニ行って買って来るわ』
「あぁ~…ん?あぁ、いてら」
『いてきま』
「よし、行くか」
高さの調整できるオフィスチェアを後ろに引きデスクトップから離れて立ち上がる。
「おっとと…」
足元がふらついてしまう。そりゃぁ、朝から晩まで座っていたのだから当たり前だ。
体勢を立て直し、財布を持って廊下に出る扉に向かって歩く。お金は母や父に出会わないように見計らって二人の財布から抜き取った物がある。
少しだけ扉を開けて様子を見る。
誰もいないし、周りは静か…エアコンと俺のパソコンの音しかしない。
「よし…大丈夫だな」
家族全員寝ているようだ。今のうちなら出ても気づかれないな!
廊下を渡り、階段を降りて玄関の鍵をそーっと開ける。
「うーーっ…さみぃぃぃ!!」
家族に聞こえなくなったであろう距離まで歩いてから小声でそう呟く。
体の芯に響く冷たさを持った空気が俺の体に纏わり付く…それもそうか…真冬の深夜2時なのであるからそうだろう。
「さて、何を食べるかねぇ」
これといって特に食べたい物がある訳ではない…加えて、今から行くコンビニは何度も行っており、大半の物は食べてしまった。
かと言ってお腹がすいたら食べたくなるのが人間の性である。適当に何か買うしかなさそうだ…できれば…スパゲティ的なものの方が腹持ちは良いだろうからそういうものにしよう。
「いらっしゃいませー」
看板に7マークの付いたフランチャイルドを全国展開して、オーナーに酷な事をさせているらしいコンビニの中に入る。
相変わらず店内は明るい…こういう明るさも一時期問題に成ったらしい…故に排他されてたことも…という話だ。
まぁ、そのようなことは自分にとってかかわりない話だからどうでもいいことなのだが…。さて、食べるものは…っと。
ミートソーススパゲティにナポリタン…明太子スパ…ん~、明太子でいいだろうか…。それとも…。
「お?山上じゃないか!」
「ん?!」
不意に声を掛けられた事にビックリして声の方に振り向く。
「久しぶりだなぁ!元気してるか?」
スーツ姿の男が親しげに手を挙げて挨拶する。
「あぁ…お…おぅ」
心臓が高鳴り、一瞬冷静でなくなるが、何とか返事をする。声をかけた主をちゃんと見る。
一瞬誰だか解らなかったが、良く見れば同じ小学校・中学校で、仲のよかった海野だった…。当時は海山コンビといわれた物だった。とはいえ、高校生になってからは全く会ってなかったのだ…。まさかこんなところで会うとは。
「少し太ったか?」
「いや、まぁな」
それはそうだ…外に出て運動もせず一日中家でゴロゴロしてるのだから。しかしながら、居辛い…大方、その次に来るのは予想できるから。
「そうか、それで、仕事何してるんだ?」
嫌な質問である…一番聞かれたくない…同級生に対して顔向けできない俺にとって一番刺さる質問である。
「いや、あの…その…な…」
「…?」
海野はまだ理解を得ないようだ…。困った…一番仲がよかった海野には打ちあけづらい…そして、こいつには特に。
「そのな…なんて言うか」
思わず視線を下に落としてしまう。
「…なんか有ったのか…?」
「あぁ…うん…」
「そうか、じゃぁ、これ渡しとくよ」
そう言って渡されたのは名刺だった。そこには『有限会社○○ 社員 海野正平』と書いてあった。どうやら海野はこの辺で有名な中小企業に雇われているようだった。
「家もこの辺だから、なんかできることが有ったら連絡くれよ!じゃ、またな!」
「お…おぅ。」
海野は隣の棚ににあった野菜ジュースを取ってその場を去る。
どうやら察して去ってくれたようだ。しかし、察したなら俺に名刺をくれるのはおかしな話だろう、何の得にもならない…否、寧ろ、社会的にマイナスを受ける。だが、海野ならやりかねない。
だからこそ、俺はあいつにだけは会いたくなかった。対等同士で仲良かった自分がこうやって、情を掛けられるのが酷く情けない。食欲もとうに失せていた俺はそのまま何も買わずに店の自動ドアへと行く。
あいつは優しい、優しすぎる位優しい…対等であるが故に大なり小なり喧嘩することもあったが必ず俺の気持ちを汲み取って謝るのはあいつが先だった。俺はいつも後手で謝る。
そして、良く虫も殺さないような性格だと言う言葉があるが、海野はその言葉をそのまま当て嵌めたかのような性格だった。
『虫にも命がある…痛覚がある…こうやって苦しんでる。人が虫の環境を壊すから虫は敵対せざるを得ない。虫を殺す必要なんてないのに…』
と…これは海野が俺と二人でいるときに部室にムカデが入ってきて逃がすための道具が無く殺さざるを得なかったときに語った言葉だ。
虫にすら同情し、どうにかしたいと思うくらいの人間だった。
そうであるから彼は、良く色々な困り事を請負っていた。それは彼の優しさがそうさせたのだろう。
その優しさが俺に向いている。それが俺には許せなかった。いや、彼にそうさせた自分自身が許せなかった。これは家族の中だけでいると目を背けることができるが。他人になると否が応にも突きつけられる物だ。
「ありがとうございましたー」
そういった情けなさや自らへの怒りから自失して俺は何も買わずにコンビニから出てしまった。
ふと、前を見遣ると少し右先で海野が横断歩道で信号待ちをしていた。海野が視界に入る…何となくだが今は海野を見ておきたくない。
何気なく右の方に目をやる…すると、なにやらふら付いたトラックがこちらに走ってきている。飲酒運転だろうか?とても危険そうだ。
一度海野を見る…が、海野は気づいてないようだった。
…もう一度トラックを見る。
歩道に乗り上げてかなりの速度で走っている…。まずい、俺は視線の中にアレを遮る物がないかと探すが…道は平坦な交差点…。このまま行くと海野が轢かれてしまう!
俺は考えるまでも無く海野の方へ走り出していた。
「あぶないぞ、海野!」
そう叫んで海野を突き飛ばす。と同時に車の方に顔を向ける。
ゆっくりと…少しづつ車が近づいてくる…あぁ、こういうのって本当に有るんだなぁ…と思っていた。
ドーン!…ドサッ
体が宙を舞い、全身を地面に叩きつけられる。
「うぅぅ…」
体のあちこちが痛くて熱い…血がダクダクと流れ出ているのが解る…これは立てそうにないな…。せめても、目を開けてみる…。どうやら少しだけ頭から落ちたらしい。視界の一部が赤くて見えない。
海野はどこだ?海野を探す。しかし、あまり見えない。
「山上!山上!大丈夫か!?山上!」
声のするほうを向くと海野がこっちに向かって必死に走って来た。
あぁ、海野は無事か…良かった…これでいいんだ…。これで…。
「山上!今救急車を呼んだからな!しっかりし…!」
体中が痛過ぎてどうにも動きそうにない…。意識を保つすら難しそうだ…そうだ、取り合えず海野を安心させないと
「あぁ…だいじょ…う…ぶ…」
そう返事をした瞬間に俺の意識は暗闇に包まれた。
…意識が戻ってきた。しかし、体が浮遊しているかのような感覚で落ち着きがない。
なんとなく目を開けてみる…が…真っ暗で何も見えない。
これが死後の世界だろうか?だとしたら何と味気のない。そして、素っ気もない場所なのだろうか。
「もしもし?」
あまりにもつまらない場所だ…。そういえば、死後の世界なら俺の祖父や祖母もいるはずなのだが…。
「もしもーし?」
なにやら声がした…先に死んだ人の一人だろうか…。声のするほうに体を向けて顔を合わせようとしたが…あたりは真っ暗だ…。
「あぁ、そういえば…灯りがなかったわね。」
そのような声が聞こえると急に目の前が眩しくなった。今度は明かりが多すぎて見えない。咄嗟に腕で目を庇う。
「くっ…」
「よっ!…っと。…これでいいかしら?」
「もう目を開けても大丈夫よ?」
言われて瞼を恐る恐るあげる。どうやらもう眩しくないようであった。丁度よい明るさが辺りを包んでいた。
といっても周りは相変わらず黒一色ではあるが。
目の前には金色に近い淡い茶髪を肩まで伸ばした女の子が腰を曲げてこちらに顔を近づけて立っていた。
赤と黒のタータンチェック柄のスカートに白いシャツ、上着に茶色のダッフルコート。
そして頭に赤いベレー帽を被っている。
…うん、なんというか…大学生に良くいそうなスタイルである。
「君は…誰だ…?」
このような人間は俺の周りにもいなかったし、こんなところで会うならば縁ある者としか想像していなかった。
「私?私は…」
「そうね…まぁ、あなたの今後の決定権を握っているその辺の女の子とでも思ってもらえればいいわ」
「…それはどういう意味だい?」
俺の今後?決定権?良く解らない…俺は死んで、ここは地獄なんじゃないのか?
「そのままの意味なんだけど…」
伝わらないのが残念とでも言わんばかりにしょぼんとする。
「うわっ!?」
上半身を起こそうとしたら、下半身が後退して一回転した。
「あぁ、そういえば…まだ無固定・無重力状態だったわね」
パチン!
「ぐえ!?」
いきなり真下に顔から突っ込む。まるで地面があるかのような衝撃だ。
「これで大体いいかしら?」
恐らく目の前の少女がこの空間を制御しているのだろう。回転しながらちらと見たが…少女が指で音を鳴らした瞬間に地面に叩きつけられたようだ。
「いてて…」
地面…らしきもの…正確にはそこもただの闇に違いないが…に手を突いて立ち上がる。
「あぁ、うん…ありが…」
絶句した。今現在、俺は少女と同じ高さで立っている訳なのだが。
「…?」
少女は不思議そうな顔をしている。…そんな顔をされても困るのだが。
「小さい…」
あまりにも小さい。少女は俺の胸の辺りまでしか身長がないのである。
なお、俺の身長は178cmだ…だとすると、どのくらいの身長なのだろうか?予想に反する小ささである。
加えて、体型もそれほど凹凸なさそうで、あるにはあるが胸の膨らみもそれほどない。故に総じて小さい
「あぁ、うん…そうね…。でも、失礼な事いうのね?あなた」
「あ…あぁ、すまない」
冷静に返されてしまったため。普通に謝ってしまった。いや、そうじゃないんだが…まぁ、いいか。
「ところであなた…さっきは何が聞きたかったの?」
「えぇ?」
「『えぇ?』じゃないでしょ…あなたは何か聞きたくて身を乗り出そうとしたんでしょ?」
「あぁ、そうだった」
えぇっと…なんだったのだろうか…。あまりにも予想外なことが起きすぎて思考が付いていかない。
あぁ、そうだ…。
「ここは地獄じゃないのか?」
「違うわよ?」
「じゃぁ、何だって言うんだい?」
「寧ろ、なんで、こんなのが地獄だなんて思うのよ?…まぁ、地獄に近しい場所だけど」
「確かに私にとっては地獄以上の空間だけども」
「いや、俺は死んだのだろう?」
俺のような男が死んだのならば地獄にいかなければ、おかしいであろう。世の中に迷惑を掛け過ぎているのだから。
「そのような物だけど…そうね…」
少女が左腕の甲に右ひじを乗せ、可愛らしい唇に人差し指を当てて考える。釣り目で大きな二つの瞳の間に皺がよる。その二つの瞳は左がエメラルドグリーンで、右はルビーアイのようだった。
「すごく簡単に言えば…地獄に落ちるかどうかの瀬戸際って所ね」
…答えられた事を理解できない。瀬戸際とはなんのことだろう。
「まぁ、いいわ…取り合えず、座りましょう?」
そういうと少女は腕を振る。すると何も無かった空間から4つ足の木の椅子と玉座が対面して登場する。
「はぁ…」
どうぞと少女が促すままに俺は木の椅子にすわる。少女は勿論のごとく玉座だった。
「ん~、そうね…私は閻魔様みたいな者だと思えばいいわ」
「閻魔…ねぇ…」
どうみてもそんな者には思えない。小さくてどちらかと言えば可愛い系のその辺の女の子だ。
但し、目はかなり釣り目気味でするどい印象を受ける。
「それで、あなたにはチャンスがあってね」
「はぁ…」
チャンスって何のことだろうか。いやはや、最早予想するのを放棄したい。
「異世界で5人の子を救うのと…地獄へいくのとどっちがいい?」
異世界でねぇ…そんな話が…ん?異世界?
「えぇ?!いくらなんでも突拍子がなさすぎる!!」
「そうね…私もそう思うわ」
異世界だって?しかも、そこで5人の子を救えだって?冗談じゃない!俺にはそんな技量はない!
自分一人の身だって満足に養えなかった男だというのに!
「ふざけるな!そんなの俺にできるわけないだろ!しかも理由がわからない!」
「理由は私の気まぐれよ?」
ふふっと笑いながらそう答える少女…。更に腹が立ってきた。
そもそも、閻魔のような存在なら俺がやってきた事を解った上での行為だ…からかってるとしか思えない。
「他人の気まぐれなんかに付き合ってられるか!」
「あら?じゃぁ、地獄に落ちる?」
「それでいい!俺は地獄に落ちて当たり前の人間だ!」
「そう…結構地獄ってキツイわよ?」
そう言って少女は右の掌を上に向ける。
すると、少女の右手の上に菱形の白い枠ができ、その内側にカラーの映像が浮かび上がる。
そこにはよくある地獄…血の池地獄や針地獄が映し出されていた。そのどれを受けている人も全員獣のような叫び声をあげ、血飛沫を散らしながら涙を流していた。
殊更異様に写ったのは骨が叫び声をあげ、肉がボロボロと崩れ落ちても止まらない様である。
「肉が腐り、剥がれ落ちても意識は残る。そして、骨となっても永遠に地獄の責め苦を受け続ける」
少女が楽しそうに説明する。俺は言葉を失った。これほどの物とは…苦痛をうけるだけの覚悟があったものの、実際に見てみると恐怖した。
丁度その時、般若のような形相をした、体格が大男の3倍も有る化け物が画面に映し出される。
「うわぁぁ!」
思わず椅子から転げ落ちてしまう。
「あぁ、あれ、執行人ね…元気そうにしてるわね~」
友人でも見てるかの如く見ている少女。
「あああ・・・ぁああ」
恐怖で歯が上手くかみ合わずカチカチと音を鳴らしている。
そんな俺を見て、少女はその菱形を掌に戻した。
「どう?これでも行きたい?地獄に」
挑発するような笑みで俺に問いかける。無理だ…あんな恐ろしい所にいける訳がない!
「…すみません、無理です」
その場で胡坐を掻いて頭を垂れながら俺は答える。
「じゃぁ、決まりね!」
何と情けない事か…死んでも地獄に行く根性すらないとは…俺は本当のクズなのだろうな。
生きてる間も情けない思いをしてきたが、まさか死んでもここまで情け無い思いをするとは…。
思えば俺の人生は逃げの一手ばかりだったような気もする。
「あぁ、ちなみに異世界にいくのに何か望みがあれば、一つだけ聞いてあげるわよ?」
そんな俺が異世界に行って何ができるというのだろうか。こんなひょろひょろで…運動もできなくて
何か知識がある訳でもない。何のとりえもない…。
「ん?今なんていった?」
「いや、行く際に何か一つ望みを叶えてあげるっていったのよ?」
「…なんでも?」
「うん、なんでも」
なんでもか…よし、ならばやれないこともないかも知れない。こんな俺でも肉体が強ければ…強靭で誰にも負けない肉体があれば何とか成るかもしれない。
そして、ついでに保険としてアレを言おう。5人の子を救えと言うのだから多少の我侭は通るだろう。
「じゃぁ…強靭な肉体で誰にも負けない強さで、イケメンにしてもらった上であんたが一緒について来て欲しい」
「あ、ごめん。私彼氏いるんだ」
「え?」
何でそんな返答なんだ?いや、まぁ、確かに可愛い部類に入るが…。というより、閻魔的存在なのに彼氏がいるのか…。
「え?」
少女も不思議そうな顔をする。
「いや、単に失敗したときの保険として来て欲しかっただけなんだけど」
「あぁ、そういうことだったの。それはできないわね」
「なんでもっていったじゃないか!」
「そもそも、欲張りすぎでしょ?」
「嘘つき!」
「嘘はついてないわ…前半は叶えてあげるから」
「はぁ、保険無しかぁ」
さて、どうしたものか…まぁ、いいか。イケメンで強靭な肉体で誰にも負けない強さを持つことができるんだ。なんとかなるだろう。
「あ、そういえば…」
「何?」
「名前は何ていうのだったかしら?」
「山上…翔太だな」
「そう、あなたは山上さんっていうのね…」
「じゃぁ、山上さん。目を閉じて…異世界に送るから」
「あ、あぁ」
言われるがままに目を閉じる。周りからシュワシュワと音が鳴り始める。あれ?普通、常識ならここであっちも名前も教えるんじゃない?
「おい、閻魔さんの名前は?」
目を開けて尋ねる。俺の周りに白い光が飛んでいる。その質問に右手を俺の前に翳していた少女は
「うん?ん~、取り合えずリサでいいわ。一番なじみの有る名前だから」
と答えた。
「ふ~ん」
名前も聞けたのでそのまま目を瞑る。
どうなるかは解らないが…まぁ、なんとかなるだろう。そう思ったところで意識が途絶えた。