きっと彼女は、このときを待っていたのだろう。
暑い!暑い!マジ暑い!
「うわああああああああっ!」
まただ。またこの痛み。
クソ!何故気づかなかった!
「せ…いけ…ん…」
「あぁ、わかった。だが、一旦離れるぞ!」
そう彼女は言うが、刀は抜けない。
「殺す…殺す……殺す殺す殺す!?!!!?!」
まてよ。今がチャンスなんじゃないか?多分、相手にはこちらの声は通じないはずだから、
「聖剣、治療できるようになったら、すぐしてくれ」
「了解した」
痛い。だがしかし、さすがに二回目だ。剣は振れる。
「はあああああああっ!」
剣を振った。刀に向けて。思いっきり。すると、刀は折れた。俺は全速力で逃げる。
これで治療ができるはずだ。
「我、聖剣エクス・カリバー。聖剣の勇者、千鶴火憐と契約を結びし者なり。精霊よ、我に大いなる力を!」
たちまち俺の腹部の傷は消えた。
これでいける!!
相手の刀も折ったので、1ぽn……え?
「二刀流?」
彼女は刀を2本持っていた。
あれれ?もしかして三刀流の方だったり?竜巻を起こしちゃったりするの?それどこのワンピ〇ス?
でも、二刀流だからといって、俺の敵ではない!
深呼吸をして、よし!
「はあぁあぁ!!」
走る。全速力で。体力はまだ余裕がある。いける!
聖剣と刀がぶつかり合う。今度はもう1本の方を気にしながら。
避ける、剣を振る、避ける、剣を振る…の繰り返しだ。
しかし、これでは体力勝負になってしまう。これは最終奥義しかないな。
「今だっ!」
隙ができた。たった一瞬だった。しかし、俺は見逃さなかった。
「はあぁあぁ!!」
みぞおちのあたりを思いっきり殴る。
たちまち、彼女は刀を振るのをやめ、地面に倒れ込んだ。
殺さないとか、マジ俺紳士。
「で、この娘どうすんの?」
聖剣にきいてみる。
「首に首輪らしきものがあった。たぶん、それを切れば彼女は正常になるだろうよ」
そう言われ、彼女についていた首輪を切った。
すると、目が覚めた。
「あれ、ここは?……って、うひゃっ!」
彼女は俺の顔にびっくりしたのか、思いっきり後ろにさがった。酷いな、おい。
「だ、誰だ?」
それはこっちが聞きたい…と言おうとしたが、こちらから名乗るか。
「俺の名前は千鶴火憐。んで、こっちが聖剣エクス・カリバー」
俺は人間の姿に戻った聖剣を指さして言う。
「久しぶり、桜!」
すごい親しげに彼女に話しかける聖剣。
「え、お前知ってんの?」
「知ってるも何も、彼女も君と同じ勇者だよ?」
「……え?そうなの?」
俺は桜と呼ばれた彼女に問いかける。
「あ、あぁ、そうだ。私の名前は日和桜。名刀正宗の使い手だ」
まじか。あ、そういえば、
「日和さんは三刀流だったりする?」
超絶気になっていたことを聞いてみる。
「は?まさか、そんなわけないだろう。漫画でもあるまいしね。私は1本しか使いきれないよ」
知ってた。
「まぁ、今日はいろいろあったし後日また話そう。では桜、また今度」
そう聖剣が言う。
「む、それもそうだな。では、明日の正午にまたここで会おう」
そう言って、日和さんは帰っていった。
そういえば。そういえば、悠莉は…
そう思ってさっきまで悠莉がいた場所を見てみた。
……いない。
──コンコン
肩をつつかれた。
──ぷにっ
振り向くと、ほっぺをつつかれた。
「ゆ、悠莉!お前!」
言おうとしたが、彼女は手でそれを制止した。
「帰ろ、兄貴?」
「あ、あぁ、そうだな」
それから、悠莉とは一言もしゃべらずに家に帰った。
◇◆◇
夜
──コンコンコン
いつものようにラノベを読んでいると、誰かが俺の部屋のドアをノックした。
「兄貴、いる?」
「あぁ、いるぞ」
「入るよ?」
「おう」
そんな短い会話が終わると、悠莉は入ってきた。すごく真剣な顔で。
「あれ?聖剣さんは?」
「え、聖剣は夜風にあたってくるって言って、さっき外に出てったぞ?」
「そっか、」
彼女はそう言うと、こちらを向いた。
「大事な話があるの」
Twitterはじめました。(ツイートするとは言ってない)
「天りあ」でケンサクケンサク




