第54話 開拓地と、風俗営業許可
Side:スパロ
鉱物資源満載のトラックが領に帰って来る。
そしてなぜか職人も移住を始めた。
ミスリル鉱石とかたんまりあったからね。
ドラゴンが住んでた山は別荘地みたいになっている。
適度な森と豪奢な建物。
モンスターが一掃されたので、安心して住める。
そして魔脈が枯れた。
ナノが魔脈を欲しがっていたので、何かしたのは確実だけど、あんなものを枯らすとはね。
火山のマグマを止めるようなものだ。
人間技では到底不可能だ。
さすが精霊だな。
伝説の存在なだけはある。
「今日は剣を献上させてもらいます」
職人を代表して献上に来たらしい。
「ありがと」
剣を抜くと眩い光を放った。
ミスリルの剣だ。
売ったら幾らになるのかな。
「おや、使っては下さらないので」
俺が剣を腰に差さなかったので不思議そうにそう問われた。
「俺には精霊の加護付きの剣があるからさ」
そう言って剣を抜いた。
刃が不思議な色にきらめく。
「職人の意地としてそれは聞き捨てになりません」
「じゃあ、加護付きの剣と打ち合わせてみよう」
「では私はミスリルの剣を。行きますぞ」
「来い」
「とおうりゃあぁぁぁ」
職人と剣を打ち合わせた。
ミスリルの剣は途中から見事に断たれた。
「あー、もったいない」
「我ら及ばず」
「直して持って来て。売り払うから」
「こんな剣、世間には出せません」
「屈辱を乗り越えてこそだろ。絶対に直せ。売る。領主命令だ」
もっともらしい事を言った。
本当は売りたいだけだ。
職人の意地とか関係ない。
こっちは食っていくのが難しいんだ。
売れる物なら売る。
「仰せの通りに」
「また挑戦しにきていいからさ」
「ありがたい仰せ。必ず加護付きの剣を上回る物を打ってごらんにいれます」
「その時は、その剣に加護を掛けてもらう。いいだろナノ」
『お安い御用だ』
「精霊のナノも良いってさ」
「分かりました。必ずや」
定期的に名剣が手に入ればホクホクだ。
ただ、剣を斬るのはちょっともったいない。
もっと穏やかな感じで試しを出来ないかな。
考えるだけ無駄か。
Side:ハイチック8000
資源がどんどん溜まっていく。
取り分2割でも美味しいな。
おまけに魔脈の魔力で作る魔力ナノマシンが美味しい。
この惑星全体に散布する予定だ。
実質、この惑星を支配したと言っても良い。
銀河連邦本国と連絡は取れないから支配しても利点はないんだけどね。
VRの利用者も日に日に増えている。
だが、なんでエッチが出来ないんだ。
バーチャルエッチだぞ。
そんなの遊びじゃないか。
気楽な大人の遊びだよ。
もっと気楽にいこうぜ。
ふと考えた。
人間同士のバーチャルエッチを流行らせれば、中には俺の相手をする人が現れるに違いない。
よし、エロゲーを作るぞ。
【警告、風俗営業許可を取って下さい】
何ですとー!
風俗営業許可なんて物が要るのか。
【風俗営業許可申請】
【接続が出来ません。保留させて頂きます】
うがぁ、またこれかよ。
【俺が作って自分で楽しむのはありかな】
【合法です】
でも許可なき個人データの流用はできないんだよな。
くそっ。
ワープ装置の小型化は出来ている。
ドローンに搭載して送り出そう。
行き当たりばったりだが、当たりを引くかも知れん。
通信だけ出来るようになる事を祈る。
【いいプランです。帰還の確率が0.1%上がりました】
よし、魔力炉搭載のドローンを大量生産だ。
どかどか宇宙に打ち上げるぞ。
そして。
どの、ドローンからも銀河連邦の情報は入って来なかった。
ランダムにワープさせたんじゃ駄目か。
強力な通信設備を作るべきかな。
普通の亜空間通信では駄目だ。
次元間通信とでも言うものを作らないと。
【そういうの作れそう?】
【次元断層を人工的に作る試みは行われていますが、理論さえありません】
駄目か。
ドローンからはいくつかの無人惑星発見の報が入っている。
この情報を本国に持ち帰れたら勲章物なんだけどな。
やっぱり魔力の研究を進めるしかないのか。
突破の鍵はそこにある気がする




