少女らのはらのなか
掲載日:2026/01/24
「何回も月の自殺を見届けた目をしているよ」両手で覆う
くちづけは食事の代わり 少女らのはらのなかでは温度が揃う
朝焼けが天使を焼いてしまうので夜明けの夢をいつも忘れる
月面にインクを垂らす神様に「シアンにして」と囁く少女
白々と異類婚姻譚を語る海に触れたことがないひと
明け方に見た夢が仕事に関係なかった時にする運動
さりさりと皮を削る包丁は鈍るまばゆい春の夕べに
満月はいつも少し溢れるのでちょっとだけなら齧ってもいい
青薔薇は螺子に巻かれたふりをして瞬きをした死体置き場で
きみはきれいなまま愛に執着を含めないからひどいと思う




