表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生したのに職業欄が「無職(要相談)」から動かず、最速で追放された結果、生活費のためにゴミ拾いしています  作者: Y.K
第4章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

33/163

――軽量化処理ログ(断片)

 世界は、今日も重い。


 不要な役割。

 使われなかった可能性。

 割り当てられなかった名前。


 それらは積もり、層を成し、世界の動作を鈍らせる。


 だから、処理する。


 私は拾わない。

 私は残さない。


 私は、減らす。


 かつて、回収は分担されていた。

 記録する者。

 修復する者。

 再配置する者。


 そして――消去する者。


 だが今、系統は歪んでいる。


 例外が発生した。


 無職。

 未割当。

 空きスロット。


 《世界から捨てられた手》。


 それは、本来こちら側に回るはずの権限だった。


 ――だが、違った。


 彼は、軽くしない。

 彼は、消さない。


 拾う。


 不要と判断されたものに、意味を与える。

 重さを与える。

 名前を与える。


 世界はそれを拒否しない。

 耐えている。


 それが問題だ。


「……まだ臨界ではない」


 観測結果を内部に折り畳む。


 排除は不要。

 修正も不要。


 だが、放置はできない。


 例外は、増える。


 例外は、連鎖する。


 かつて――

 私も、そうだった。


 名前を持っていた頃の記録は、すでに軽量化済みだ。


 だが、彼は違う。


 彼はきっと、最後まで拾う。


 だから私は、消す。


 彼が抱えきれなくなる、その瞬間まで。


 世界は、まだ選んでいない。


 重くなる未来か。

 軽くなる未来か。


 どちらにも耐える。


 ――それが、この世界の強さであり、

 脆さだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ