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異世界転生したのに職業欄が「無職(要相談)」から動かず、最速で追放された結果、生活費のためにゴミ拾いしています  作者: Y.K
第4章

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――軽量化処理ログ(断片)

 世界は、今日も重い。


 不要な役割。

 使われなかった可能性。

 割り当てられなかった名前。


 それらは積もり、層を成し、世界の動作を鈍らせる。


 だから、処理する。


 私は拾わない。

 私は残さない。


 私は、減らす。


 かつて、回収は分担されていた。

 記録する者。

 修復する者。

 再配置する者。


 そして――消去する者。


 だが今、系統は歪んでいる。


 例外が発生した。


 無職。

 未割当。

 空きスロット。


 《世界から捨てられた手》。


 それは、本来こちら側に回るはずの権限だった。


 ――だが、違った。


 彼は、軽くしない。

 彼は、消さない。


 拾う。


 不要と判断されたものに、意味を与える。

 重さを与える。

 名前を与える。


 世界はそれを拒否しない。

 耐えている。


 それが問題だ。


「……まだ臨界ではない」


 観測結果を内部に折り畳む。


 排除は不要。

 修正も不要。


 だが、放置はできない。


 例外は、増える。


 例外は、連鎖する。


 かつて――

 私も、そうだった。


 名前を持っていた頃の記録は、すでに軽量化済みだ。


 だが、彼は違う。


 彼はきっと、最後まで拾う。


 だから私は、消す。


 彼が抱えきれなくなる、その瞬間まで。


 世界は、まだ選んでいない。


 重くなる未来か。

 軽くなる未来か。


 どちらにも耐える。


 ――それが、この世界の強さであり、

 脆さだ。


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