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今世はのんびり釣りをしたい ~元技術者で今は冒険者の、微妙にままならない日々~  作者: 於田縫紀
第3章 次の犠牲者

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第48話 出発

 朝起きてまずやったのは、持っていく荷物の確認だ。

 元々俺は、家具と什器以外の一切を魔法収納(アイテムボックス)に入れている。

 だから持っていくものを選んで詰めるなんて必要はない。


 それでも一応、魔法収納(アイテムボックス)の中を確認する。


 まずは装備類。俺のものとミーニャさんの予備装備が、問題なく魔法収納(アイテムボックス)に入っていること。


 次は、食事の際に出すおまけのおかず類。

 これはミーニャさんがいる2泊3日に耐えられるくらいの質と量を用意したつもりだ。


 刺身、煮付け、フライ、焼いた一夜干し等、1日目の昼食から3日目の昼食までの7食分。

 おにぎり、サンドイッチ等の間食5回分。

 少なくとも俺の常識では、これがすべて無くなる事はありえないと思う量だ。


 ただしミーニャさんの食欲と胃袋容量は毎回、俺の常識の斜め上。

 だから余ったら我が家の常備菜に、なんて甘い期待はしていない。


 他に必要なものは、冒険者ギルドで積み込む予定だ。

 という事で、身支度を整えて、冒険者ギルドへ向かう。


 途中、ミーニャさんの家の方を見てみたが、魔力の反応はない。

 どうやら先に出ているようだ。

 冒険者ギルド職員だから、向こうで荷物の準備をしているのかもしれない。


 朝6時55分に冒険者ギルドの前に到着。

 中には既にミーニャさんとジョンの魔力反応がある。

 クリスタさんは魔力を隠蔽可能だ。

 だから魔力反応がなくても、いないとは判断できない。


 いつものように受付を通り、ジョンやミーニャさんの反応がある面談室へ。

 7号室の扉へ向かおうとした時点で、扉が開いた。


「おはようございます。それではまず、装備の積み込みをお願いします。こちらです」


「おはようございます。わかりました」


 3人とも既に冒険者スタイルだ。

 ミーニャさんとジョンは、それぞれの鎧を着装している。

 クリスタさんは今日はエルフで、フードを着用した状態だ。


 なお俺は普段着のままだ。

 どうせ高速移動魔法を使うのだから、到着するまでは身軽な方がいい。


 そのまま4人で、冒険者ギルド裏側の倉庫へ。

 倉庫内に、木製の箱のような構造物が置かれていた。

 間口1.8m、高さも1.8m、奥行きは6mくらいで、こちら側と反対側に扉がある。


「これは重野営セットです。本来持ち出す際は折り畳んだ状態にするのですが、エイダンさんなら魔法収納(アイテムボックス)でそのまま持っていけるでしょうから、組み立てておきました。重野営セットについてはご存じでしょうか」


 これについては答えても問題ないだろう。


「ええ、ミーニャさんに聞きました」


「なら大丈夫ですね。今回は4人パーティという事で、内装も4人用にしてあります。また食材や魔物・魔獣を防ぐ結界柱、さらにジョンさんの装備もこの中に入れておきました。ですから、これを収納すれば準備は完了です」


 それは楽でいい。


「わかりました。準備ありがとうございます」


 収納した方が中の確認がしやすい。

 なのでそのまま魔法収納(アイテムボックス)へ。


 箱の中は、二段ベッド2つがある寝室スペースと、テーブルと椅子があるリビングスペースに分かれている。


 ベッドにはカーテンがついており、ある程度のプライバシーは守れるようになっている。

 寝室部分とリビングスペースも、カーテンで仕切れるようだ。


 さらにベッドルーム同士もカーテンで仕切れるようになっている。

 男性と女性で分かれて着替える、なんて事も問題ないだろう。


 これを使えば野営は、天幕と寝袋という装備よりずっと楽だろう。

 いずれ釣り用に、個人用を作りたいところだ。


 結界柱は長さ30cm、縦横5cmくらいの銀の直方体に、木製の足をつけたもの。

 4本あるのは、野営セットを取り囲めるようにだろう。


 これだけの銀を購入すると、結構かかりそうだ。

 銀以外の金属では駄目なのか、少量の銀では駄目なのか、実際に作って確かめてみよう。

 もちろん依頼の後で、だけれども。


 食料はパンと出来合いの惣菜が7食分と、間食用らしいサンドイッチ等の軽食が6食分。

 すべて調理済みなのは、俺の魔法収納(アイテムボックス)が時間停止タイプだとわかっているからだろう。


 そして食事には、不測の事態が起きた際の予備日程分が含まれていない。

 これはクリスタさんの、実力に裏付けられた自信なのだろうか。


 さらに食事の分量を確認すると、1食あたり通常の6人分程度。

 4人ではなく6人分というところは、冒険者だからそれなりに食べるという事を意識した結果だろう。


 しかしミーニャさんがいるなら、これでは足りない気がする。

 なおかつ用意されているのは肉と野菜中心の普通のメニューだ。

 初心者講習生用と比べるとずっと上の内容だが、ミーニャさんの魚欲は満たせない。


 クリスタさんとミーニャさんは、最低でも3回は同一パーティで行動したと聞いている。

 それでもきっとこれで足りる――クリスタさんはそう判断したようだ。


 なるほど、確かにこれならミーニャさんは追加のおかずが欲しくなるだろうな、と思う。

 まあ俺が十分に用意したから問題はないだろうけれど。


 ジョンの槍と弓もある事を確認した。

 現地でどちらかを装備するつもりなのだろう。

 なおミーニャさんは、既に籠手をはめている。

 彼女にとっては、それでも不自由は感じないという事か。


「収納した装備を確認しました。結界柱を含めた重野営セット、食料が朝昼晩を7食分と補食6食分、ジョンの槍と弓。

 そして俺が矢を合計300本、ミーニャさんと俺、それぞれの個人装備、予備の食事を持ってきています。これでいいでしょうか」


 クリスタさんは頷いた。


「ええ。依頼書やそれ以外の共同装備は私が持っています。またマッピングは、私が専用機器と魔法を併用して行う予定です。

 それでは行きましょうか。ミーニャとジョンさんについては、ドーソン南門を出たところで収納をお願いします。そこからは高速移動で現場に向かいますから」

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