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今世はのんびり釣りをしたい ~元技術者で今は冒険者の、微妙にままならない日々~  作者: 於田縫紀
第3章 次の犠牲者

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第47話 捕食材料の調達

 明日早朝にする釣りは、

  〇 投げサビキ釣り

  〇 投げ釣り

  〇 カゴ釣り

の三種類のつもりだ。

 

 投げサビキ釣りは、魔魚カンディルーに使ったものと同じ仕掛けを使う。

 狙うのもイワシ、小サバ、小アジ等で、釣れるのは大体全長20cm程度まで。

 たまに間違えて大物がかかったりもするらしいけれど。


 投げ釣りはヒラメかカレイ、キス、コチのような底にいる魚を狙う釣り方。

 これも既に試している方法だ。

 今回はヒラメやカレイのような大物狙いで、餌はゴカイを使う予定。


 そしてカゴ釣りは、投げサビキの仕掛けをより大型の魚用にして、針を少なくしたような仕掛け。

 ウキの位置やカゴの下、針までの長さを変える事で、様々な魚を狙う事が出来る。


 この釣り方で狙うのは、アジ・サバ類のそこそこ大きいものや、ソウダカツオのような青物だ。

 針は疑似餌でもいいのだけれど、本物の餌の方が釣れるから、今回はゴカイをつける予定。


 あと、リールの糸の一部を、木炭魔法加工物質(カーボン)細密(ナノ)(チューブ)にしておこう。

 そうすれば糸が切られる心配をしないで済む。


 俺の魔力は前世と比べてもかなり多い。

 だから木炭魔法加工物質(カーボン)細密(ナノ)(チューブ)をより合わせた糸なんて面倒なものでも、100m位なら楽々作れる。


 こうやって釣りの為に、仕掛けを作ったり作戦を考えたりする作業は、本番の釣り以上に楽しいかもしれない。

 少なくとも今の俺はそうだ。


 例えば明日の釣り場を考える作業。

 いつもの砂浜から遠投するか、そこまで遠投しなくても深さがある船着き場近くまで行くか、とか。


 餌について考える作業も楽しい。

 ゴカイだけでなく、舌平目の皮つきの身を少し魔法で乾燥させ、針につけても崩れない程度の固さにしたものを用意しておこう、なんて感じで。


 撒き餌について考える作業もある。

 カゴ釣りやサビキのカゴに入れる餌は、今まで取ってある魚の内臓でいいだろうか、とか。

 何なら魔魚カンディルー用の撒き餌として貰ったものがまだまだあるから、乾燥魔法で半固形化させて使ってみようか、とか。

 付けエサはゴカイの他に、貝の身もいいんじゃないか、とか。


 色々考えて、明日の場所は此処から10分程度歩いた港の防波堤外側に決めた。

 理由は割と手前側から深く、ポイントが近いからだ。


 今の俺なら風魔法を併用すれば、仕掛けを200m先の狙った位置まで投げるなんていうのも難しくない。

 そして家の近くの砂浜からも、それくらい投げられれば魚が居着いているポイントは何か所もある。


 ただし今回は、2泊3日のミーニャさん用食料調達という目的がある。

 ならじっくり狙って大物を狙うより、多少小さいのでもいいから数を稼ぎたい。


 もちろん市場へ行けば魚くらい売っている。

 しかし自分で釣ると鮮度が違うのだ。

 特に俺の場合、時間停止型魔法収納(アイテムボックス)を使えるから新鮮そのもの。


 ある程度大きい魚の場合、殺した後、2~3日寝かしておいた方が美味しい、なんてこともあったりする。

 しかし自分で釣ったなら、新鮮なのと寝かしておいたのと、両方味わう事が出来る。

 殺した後の処理だって、自分で最適な方法をやる事が可能だ。


 という訳で、俺は釣りで獲物を狙うのだ。

 まあ釣れなかったら市場で買ってくるし、何なら魚に限らず肉類だって、ある程度買って料理しておくつもりだけれど。


 さて、楽しみつつ明日の予定を考えて、同時に並列思考で仕掛けを作って。

 準備は完了した。

 それでは明日に備え、寝るとしよう。


 ぐっすり寝て、確実に起きる為に、安眠魔法と目覚まし魔法を起動。

 おやすみなさい……


 ◇◇◇


 そして朝。

 今日は海辺を歩かず、道を早足で歩いて港へ。

 港から防波堤を登って外側へ。


 こういった場所での釣り人の事故は結構多い。

 この世界ではどうだかわからないが、少なくとも前世ではそうだった。

 波に攫われたり、足場を間違って落ちたりして。


 防波堤はそこそこ高さがあるから、落ちたら上に登るのは難しい。

 俺みたいに水上歩行魔法を使えるなんて奴は滅多にいないのだ。

 結果、溺死だの、低体温死だのでお亡くなりになる。


 勿論俺は各種魔法が使えるから、落ちても問題無く岸に戻れる。

 水温もこの辺は既にそこそこ上がっている。


 それでも注意するにこした事はないだろう。

 という事で暗視魔法を使って足元を確かめながら、防波堤の先端へ。


 透視魔法で魚の居場所を確認する。

 小サバや小アジ、イワシ等は防波堤近く、投げなくてもいい距離で釣れそうだ。

 底は砂底で、傾斜が変わるカケアガリのところにいる感じ。

 カゴ釣りは50m先の海底に海藻が生えている岩があるから、その周辺を狙うと良さそうだ。


 それでは、という事で、まずは投げ釣りの仕掛けから投入を開始。


 ◇◇◇


 疲れた。

 さっき鳴った鐘が午前8時だけれど、俺は疲れ切っていた。

 竿5本出して釣るのは、流石に欲が深すぎたようだ。


 しかし釣果は悪くない。

 投げ釣りの方は、メインのヒラメが50cm、45cmの2匹。カレイが39cmと25cmの2匹。

 あとハゼっぽい魚と、メゴチと、シロギスあわせて10匹。

 サビキは小サバや小アジ、イワシ、サッパ、ヒイラギ等、15cm以下の小魚100匹以上。

 そしてカゴ釣りの方は、20cm以上クラスのアジが22匹、他メバル7匹、ウミタナゴ20cm前後が4匹。


 これだけあって、なおかつ何種類か料理を作れば、ミーニャさんもある程度納得してくれるだろう。

 大物は基本刺身で。でもアジは数があるから、開きを作ったりしてもいい。


 アジの開き、というか干物は塩味もいいが、味醂干しもいい。

 味醂干しというが、味付けは穀醤と砂糖、酒だけれども。

 この辺は時間停止の魔法収納(アイテムボックス)では作れない。

 開いて乾燥させた後、魔法収納(アイテムボックス)の外に出して浸け込む時間が必要だから。


 ヒラメも捌いた後、半身位は時間停止の魔法収納(アイテムボックス)ではなく、氷入りの箱に入れて熟成させたい。

 歯ごたえはなくなるけれど、刺身の場合、ねっとりして味が濃くなる。

 どっちが好きかは好みで。


 あとは小魚類。小サバや小アジ、イワシなどは、基本的にはフライか南蛮漬け。

 ただウミタナゴとヒイラギは煮付けも作っておこう。

 特にヒイラギ、これはフライも悪くないけれど、この魚は煮付けこそ最高と、前世で誰かが書いていたから。


 あれやこれや考えながら家に向かいつつ、並列思考を使って魔法収納(アイテムボックス)内で調理を開始する。

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