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神様にお任せ!!  作者: 砂之寒天


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麗子とシュナの恋バナ女子会

シュナの服のイメージはこちらです。https://www.instagram.com/p/C_iQk-dzRiM/?igsh=MW1nczZvYnRteDBw

LOVERINの元になった会社はL○VERANです。

 シュナと麗子は、天界でお茶会を開いた。カフェに行くのだ。2人はお茶会が出来てとても嬉しかった。


 とびきりのお洒落をしてシュナはお茶会に望んだ。

 ワインレッドの短丈の、胸元にリボンの付いたカーディガンと、段のフリルになった白いシフォンスカート。赤いバッグを持ち、黒いブーツを履いた。

 髪型はシンプルにポニーテールで髪を巻いている。赤いリボンも付けた。


 世界さんと麗子さんの像が天界の都会の中心地にあるのだが、そこの前で集合した。今日も拝みに来てる人や写真を撮りたい人が列を成している。


 時間10分前に集合場所に転移門で来たシュナは、麗子を待っていた。


(麗子ちゃんまだかな〜)


 ネイルを見ながら時折顔を上げて周りを見る。新しいネイリストさんを天界で見つけて試しにお願いしてみたのだが、思った以上に可愛く仕上げてくれて嬉しい。

 もうすぐバレンタインということで、赤色とミルクチョコ色を基調としたネイルをしてもらった。ミルクチョコが溶けたような感じと、赤いハート、ブラウンの熊さんが可愛らしい。


 すると、いきなりズンっと空気が重くなった。え?まさか…


「キャー!!!」

「世界さーん!!!」


 像の横に本物の世界さんと麗子ちゃんが、黒紫の転移門でいらっしゃった。今日はオーラが手加減されている気がする。人が倒れないから。やっぱり神集会の時は試されていたのかもしれない。


 世界さんを生で見て感動で涙を流す人も居た。確かに今日もスラッと高身長で、鋭く畏怖を抱かせる目がカッコイイ。重たいオーラもよく似合っている。


「写真撮ってもいいですかー!」

「好きにしろ」


 許可をとる天界の住人。マナーが良い。まぁ勝手に撮ったら無礼だよね。


 世界さんが麗子ちゃんを送ってくれたみたいだ。


「ありがとう、界司!いってくるね」

「おう、気をつけて行ってこい」


 慈愛の籠った笑みを浮かべて、世界さんは転移門の中に戻っていく。


「あ!シュナちゃーん!お待たせ!」

「麗子ちゃん!待ってないよ!行こっか!」


 にこやかに麗子を迎える。麗子と遊ぶことが出来るのがシュナはとても嬉しかった。

 麗子は、オフショルの肩の部分が白いフリルになっている、黒のワンピース。麗子のスマートが体のラインが出ている。

 髪型は、左右の髪の上の方、月白色の部分をとって、編み込みにしてお団子にしている。インナーの葵色(明るい紫)が表に出ていて可愛らしい。ちなみに前髪にも葵色が入っている。


「あ!シュナちゃん。手、繋ご?♡」

「はわわ、う、うん!」


 積極的な麗子にシュナはあわあわとし、ドキドキする。愛の暴力(ラブパンチ)使われてる?そんなことはないはず。


『使われていないです』

(だよね)


「道どっちだっけ?」

「えっとね、こっち!」

『反対です』

「間違えた!あっち!」

「もー、シュナちゃんドジなんだから!」


 シュナはさりげなく道を間違えた。自信満々な方向音痴を発揮する時があるのである。


 割と近いところにカフェはある。


 この時期は天界も寒くって、マフラーが欲しくなる。


「さむ…あ、ちょっと待って麗子ちゃん」


 シュナはおもむろに亜空間に手を突っ込み、マフラーを取り出した。最近流行りのリボン型になってるやつだ。これもアポロンの加護つき。そんな高頻度ではないので、マフラーを買う度にアポロンに声をかけている。嬉しそうに加護をかけてくれるので私も嬉しいのだ。


「麗子ちゃんもマフラー欲しい?」

「うーん、シュナちゃんがあっためて?」

「もーかわいい〜!!」


 シュナのハートにぐさぐさと矢が刺さる。なに、エロスいる?実は影で私に弓を射ってる?


『いません』

(だよね)


「あ、でもマフラーは欲しいかな」

「はい、どうぞ」


 こちらは普通の白のマフラー。


「ありがとう!あ、これ暖かいね…!」

「アポロンの加護がついてるからね」

「へぇー!凄い」


 2人は手を繋いでらんらんと歩いた。


 カフェに着いた。


『目的地に到着しました。案内を終了します』

(ありがとー!)


 店名は「Angeline」、アンジェリンである。


 床は茶色とクリーム色のチェック。白のゴシック建築でオシャレだ。テーブルは大理石。

 モンブランが有名なお店。2人もモンブランを注文した。

 紅茶が運ばれてくる。麗子は大好きなミルクティーだ。


「ねぇシュナちゃん、アポロンとのこと教えてよ!」

「えー?いいよー、あのね、実は悩みがあって…」

「なになにー?」


 2人は顔を近づけてこそこそ話を始めた。


「私、未だにアポロンとそういう事に及んだことないんだよね。どう誘ったらいいか分かんないし。」

「なるほどねー。アポロンって紳士的だから慎重そうだもんね。私は思うにー…」


 そこでモンブランが運ばれてきた。


「あ、ありがとうございますー。私は思うにね?シュナちゃんが準備できてるならどう誘ってもアポロンは応じてくれると思うよ」

「そ、そうなのかなー。まぁたしかにアポロンって私の気持ち凄い大切にしてくれるから、そうなのかも」


 アポロンはシュナに恥をかかせないようにしてくれるから。きっと初めての誘いをふいにするような事はしないだろう。そういう所もシュナは好きで、信頼している。


「あと、この間私やったけど、エッチな下着で誘うとかね!」

「えっ、そんなエッチなことしたの?」

「うん!激しかったよ〜」


 シュナはうぶなので真っ赤になってしまった。麗子ちゃんってどんな顔でそういうことするんだろう…。


(や、やめやめ。やめようそんな事考えるの)


 シュナはかぶりを振って考えを吹っ飛ばした。


「なんか、1年分プレゼントします、っていうのが当たってね。界司に」

「あぁ、あれ当たったんだ!世界さんがリポストして騒ぎになってたよね。詳しく見てないんだけど」

「そうそう〜。参加してって言ったの私なんだけどね。公式アカウントでやるんだもん、びっくりしちゃった」

「あはは」


 あんなに怖い世界さんもそういう所があるらしい。


「世界さんってドジなの?」

「もうすっごいドジ!ものすごいよ」

「へー!そうなんだ!意外だな」

「愛嬌だけどねー。周りがカバーしてるよ」

「ふぅん」


 確かに怖い世界さんはドジなくらいが愛嬌があっていいのかもしれない。


「それからね、やっぱちょっと体を見られるのが恥ずかしいの」

「うーん、アポロンのストライクゾーンはシュナちゃんの全てだと思うから大丈夫だと思う!アポロンって愛情深いし、リードしてくれるよ」

「なるほど」


 シュナも納得して頷いた。


「あぁそう、それから、そういうのは性愛と恋心の神のエロスに相談するのがいいんじゃない?確か仲良かったよね?」

「うん。マッチングパーティー手伝ってもらってる」

「じゃあ良いね!エロスなら何とかしてくれると思うよ」

「分かった!じゃあエロスに相談しよう。ありがとう、麗子ちゃん!」


 シュナは握りこぶしを作ってやる気を漲らせた。


「ちなみに下着でオススメのブランドある?」

「あるよー!プレゼント企画で当たったところなんだけど、LOVERIN(ラブリン)って所!」

「へー!調べてみるね。…あっ、すごいエッチ…。麗子ちゃんこれ着たの…?」

「着たよー!」


 シュナは困惑した。でもそうか、多分熟年夫婦だもんな…?今更何を見せても恥ずかしくないのかもしれない。


「私もこれ着てみようかな…」

「いいと思う!積極的で!」


 でもシュナは恥ずかしくて赤くなってちっちゃくなってしまった。


「まぁエロスに任せれば上手くいくよね、性愛に関しては!」

「うん、私もその点は信頼してるよ」


 性愛と恋心の神の名は伊達ではないのだ。話す度に喘ぎ声をあげるエロスだが、その力は本物である。


「世界さんってさ、どんな感じなの?」

「私の、尻の、下!」

「ぶっ」


 シュナは思わず吹き出した。そんな言い方があるか。


「って言うけどね、仕事の時は怖くて冷酷だよ。悪人に対して容赦しないし。地獄の人は世界さんを見るだけで怖くて失神する人もいる。どんな怖い極悪人もね、界司には勝てないよ。そういう所もね、かっこよくて好きなんだよね」

「ふぅん…」


 怖い感じが好きなのか…まぁ少し分かるかもしれない。


「私には優しいけどね!あとね、小さい頃は厨二病してたよ、元気に」

「えっ!!そういう感じなんだ…!面白いね」

「ね!ほんとに可愛くってそういう所が〜!ギャップ萌えって感じじゃない?」

「確かに…アポロンもそういう所あったのかな?」


 シュナは首を傾げる。


「アポロン〜?えーアポロンはませた子供だったよ〜」

「え!そうなの。私アポロンの子供の頃知らないんだよね。今度アルバム見せてもらおうかな」

「うんうん、いいんじゃないかな」

「因みに麗子ちゃんはどんな感じだったの?」

「私?私は今とあんまり変わんないかな。そのままちっちゃくした感じ」

「ふぅん」


 紅茶を1口飲む。丁度いい抽出具合のアールグレイだ。


「美味しいね、この紅茶」

「ね!…あぁそう、今度界司と幼少期の頃に変身して何かしようかなと思っててさ。動画上げようかなって」

「へぇー!面白そう。再現ドラマとか?」

「うん、それもいいし、昔のことのクイズとかね!なんかこの間の音真似配信でちょこっと界司の幼少期の話したら、結構皆気になってたみたいで」

「確かに、ファンの人は凄く興味ありそう!私も気になるし」

「うん!楽しみにしててね〜」


 麗子は可愛らしくウィンクをした。パチン☆と紫の星が飛ぶ。


「凄い、ウィンクすると星が出るんだ」

「うん!こうやるんだよ!」


 麗子はまたパチン☆とウィンクする。また紫の星が飛んだ。


「私も魔法でやってみよ」


 自分の目に魔法をかけて、ウィンクしたら星が出るようにする。


「よしっ!」


バチコン☆


 可愛い青色の星が出た。


「おぉ〜かわいいねっ!」

「でしょでしょ〜!」


 私は知らなかった。私のウィンクによって小さな流れ星が沢山降ってきていたことなど────。


「そろそろ出よっか」

「うん!」


 お会計をして出たら、私達は周りの人が上を向いて指さしているのに気付く。


「ん?皆どうしたんだろう…」


 私達もつられて上を見ると、そこには沢山の青色の流れ星が。まだ16時くらいだが、綺麗に光っていてよく見える。


「あ!流れ星だね!」

「私達がウィンクしてたから来たのかな?」

「えぇー?ふふ、うん、そうかもね!試しにウィンクしてみる?」

「いいね、ちょっと待ってね、動画撮るから…」


 いそいそとスマホを出して、空と麗子ちゃんが入る画角を探す。


「はい!」


 指をOKにする。


「よっ!」


バチコン☆


 すると、空から大量の紫の流れ星が流れ出した。


「わー!綺麗ー!!」


 私は動画を撮りながら声を上げた。

 麗子も振り向いて空を見る。


「わ!いっぱい流れてるね!」


 流れ星はキラキラと光って、空に線を描く。

 流れ星はとめどなく流れ続けた。青と紫の流れ星。


 少しして、流れ星が収まった所で動画を止めた。


「シュナちゃん!私にもその動画ちょうだい!」

「もちろん!」

「ツイッテーに上げるからね〜」


 その後実際に投稿してみると、


『あの流れ星麗子さんのウィンクだったんだ』

『通りで煌めいてると思った』


 そんな反応が返ってきたのでした。


「じゃ、今日はありがとう!」

「うん!!楽しかったよ〜!また遊ぼうね♡」


 そうして、2人はばいばいをしてお家に帰ったのでした。

私も世界さんを生で見たら感極まって泣くと思います。

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