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神様にお任せ!!  作者: 砂之寒天


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アポロンといっしょ!②

まったりラブラブしてます。

 予約無しで入れるコース料理のお店に来た。


「お荷物お持ち致します」

「ありがとうございます」


 ウェイターさんが荷物を預かってくれる。


 椅子を引いてもらって、席に座る。

 ちょっとドキドキするな。緊張でカトラリーを落とさないか心配だ。最悪カトラリーに浮遊魔法をかけておこう…。


「このコース料理でいいかな?」

「おう」


 5000エニーくらいのメニューを指す。

 注文した。

 こういう所に来るのはいつぶりだろうか。時々行くが、私はまだ慣れない。


「あんまりこういう所来ないからドキドキする…」

「あんま緊張すんなよ。美味しく食べてくれ」


 アポロンが優しく笑う。ママかな?ちょっと緊張が和らいだ。


 ウェルカムドリンクが来る。


「アプリコットと林檎のジュースです」


 飲むと、林檎ジュースに杏の香りを乗せたような味がする。


「甘くて美味しいね」

「あぁ」


 続けて冷製コーンスープが出てきた。

 コーンの味が濃くて、甘みが強くて美味しい。

 アポロンは開ける口が存外小さくて、上品だ。


 次に生ハムのサラダが出た。フリルレタス、キャロットラペ、生ハムが入っている。

 生ハムの塩っぱさと甘い人参の相性が良くて美味しい。


「私、生ハム好きだな」

「そうか。美味しいな」


 小さいフランスパンが出てくる。サラダのバルサミコソースで食べる。


 次はメイン。お魚のポワレが出た。ナス、オクラ、ズッキーニ、ゴーヤ、人参が添えられている。

 お魚は中がふわふわで、こんがりしている所がカリカリで美味しい。ゴーヤも苦くて美味しい。


 最後に、デザートとドリンクだ。ミルクココナッツのプリンの苺ソース添えが出る。黄桃とパイナップルも入っていて、フルーティーだ。

 甘みが丁度良くて美味しい。


「美味いな、これ」

「ね!」


 ドリンクはホットのブレンドハーブティーだ。ミントが入っていて、爽やかだが甘い香りのするハーブティーだった。


 ホッとする味だ。ゆっくり飲んだ。


「「ご馳走様でした」」

「美味しかったね」

「あぁ、美味かったな」


 アポロンが支払ってくれる。


 店を出た。辺りはすっかり暗くなっている。夜風が心地いい。


「ふぁ…眠くなってきた」


 シュナの、ちょっと他所を向いて、口に手を当てて小さく欠伸をする姿が可愛かった。好きな子の貴重な欠伸シーン。見れる瞬間は儚く尊いものである。


「今日泊まってくか?」

「泊まる〜!一緒に寝よ」

「いいぜ」


 自分から言っといてなんだがドキドキして眠れなかったら笑える。私には神力という強い味方がいるのでそういう事態にはならないが。


 手を繋いで夜道を歩く。


 見蕩れていると、あることに気付く。


「アポロン、髪がちょっと発光してる?」

「あぁ。綺麗だろ?」

「うん、凄い綺麗。私も光らせようかな」

「ふふ、お揃いか。いいな」


 アポロンは笑う姿が可愛い。

 私も銀髪を淡く発光させてみる。


「俺とお揃いにするシュナ可愛すぎるな」

「んふふ。写真撮ろうよ」

「いいぜ」


 天界では使えるスマホを開いて自撮りする。このスマホ、カメラが優秀で本当にリアルのまま撮れる。髪の淡い発光がそのまま映る。


 ノーマルでも盛れる顔で素晴らしい。神で良かった。


「会えない時は写真見るね」

「意地でも時間作ってやるよ」

「じゃあ寂しくないね」


 得意気に笑うアポロンが愛しい。


 家に着いた。


メイド(天使)が風呂入れてくれてるから入ろうぜ」

「うん、ありがとう」


 一緒に広いお風呂に入る。

 服を脱ぐ。バキバキに割れた腹筋がカッコイイ。ちらっと見えた下半身のものが…


(えでっっっk)


 そっと見なかったことにした。私は何も見ていない。


 私の胸?…まぁなんともないサイズである。カップで言うとFくらい。ちょっと大きいかもしれない。因みにこれは弄っていない。持ち前のおっぱいである。

 私はお腹に縦に1本線が入っているが、他はつるりとしたお腹である。可愛いでしょう?


「入浴剤入れてもいい?」

「いいぜ」


 亜空間から入浴剤を取り出す。桃の入浴剤だ。買ったまま幾つか亜空間にいれといたのだ。出し忘れていた訳では無い。ないったらない。取り出したものもあるのだし。

 シャンプーとかも、予備を亜空間にも入れてある。いつでもどこでも使えるように、念の為入れてあるのだ。


「シュナスタイルいいな。脚が細くて長い」

「えへへ、ありがと。アポロンもモデルみたいだよね」

「モデルやってるからな」

「そうなの!?知らなかった。雑誌買わなきゃ」


 ジャグジーだ。2人で入ってもまだまだ余裕である。

 髪を上げている姿が、いつもとイメージが違って良い。


 アポロンに体を預ける。ちょっとドキドキした。


「「〜♪」」


 2人でハミングする。

 入浴剤がいい匂いだ。温かくて気持ちいい。


 お風呂から上がって、ふわふわのタオルで体を拭いた。柔軟剤の匂いがする。


 ご機嫌だ。シュナは猫のような笑顔を浮かべる。


 白と黒の大きなチェックの、短いワンピースのような可愛いパジャマを着る。パジャマは何着か持っている。こだわりがあるのだ。


 アポロンのシャツに胸筋の線が浮き出ている。着ていてもえっちいとかこれ如何に。


「ねむ…」

「可愛い。可愛すぎる」


 目を擦る。なんかカシャカシャと音がすると思ったら、アポロンがスマホで連写していた。


「シュナのフォルダ作ってあるんだぜ」

「私もアポロンのフォルダあるよ」


 アポロンが髪を乾かしてくれた。ヘアオイルとミルクをつける。


「シュナ髪サラサラだな」

「ケアしてるからねぇ」


 乾かし終えたら、寝室に入る。ベットが凄い大きい。


「明かり消すぞ?」

「うん」


 お布団ふわふわだ。淡く太陽の匂いがする。


 アポロンの腕の中に入る。暖かい。いい匂いがする。

 落ち着くな。瞼が重くなって落ちる。


 気付いたら寝ていた。


 夢の中で太陽の海を泳いだ。神だから現実でも出来るかもしれない。


 起きたらアポロンに凄く絡みついていた。

 好きな人の腕の中で起きる朝。幸せすぎる。


 アポロンの方を見たら、目が合った。


「おはよう、お姫様?」

「おはよう」


 どうやら寝てる姿を見られていたらしい。私もアポロンの寝顔見ればよかった。絶対可愛い。


 アポロンに絡みついた体を解いて、伸びをする。


 アポロンも起きてカーテンを開けた。


 リビングに降りると、天使の方が朝食を用意して待っていた。

 カットフルーツとシリアルの入ったヨーグルトがガラスのボウルに入っている。

 カトラリーがオシャレだ。


「シュナ様はカプチーノがお好きでしたよね?」

「うん、あれ?言ったことあったかな?」

「…えぇ、あります」

「そっかぁ」


 嘘である。四六時中見張って、まとめて情報を共有しているとは言えない。


 贅沢な朝食である。まぁいつも良い物食べてるけどね。


 朝食を食べて、着替えた。

 今日は白のブラウスと、かや色のレトロなオーバーオールのワンピースである。裾に白のレースが付いている。同じくかや色のカチューシャをつけた。


 アポロンに家まで送ってもらった。


「またデートしような」

「うん!またね」


 毎日のように会っているが、別れは少し寂しさを感じる。

 手を振って、バイバイした。


 アポロンといっしょにお泊まりデートは、幕を閉じたのであった。

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