表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

269/279

開始

 英斗はずっとレガシーの時間稼ぎが疑問だった。道中現れる魔物は使い捨てるには強かったからだ。英斗は、レガシーが自分を恐れているだと考えていたが、魔人の援軍を待っていたのだ。


(やられた! アンデッドだけだと思っていたが、ここでこれほどの大物が出てくるとは)


 敵の戦力を読み間違えた英斗は小さく汗をかいた。

 サンドラの後ろにはもう一人の魔人レイモンドが周囲を見渡している。


「サンドラ、俺は大坂ダンジョンタワーを踏破した男を殺しに行く。ここは任せたぞ」


 レイモンドはそう告げると返事も聞かずに、織也の元へ飛んでいった。


「あいつ、返事も聞かずに……まあいいわ」


 サンドラは呟きながらも、英斗達から目を離さない。


『英斗、あの女は私が戦う。だから、英斗は死王だけに集中して』


「死王は英斗に譲るわ。私もナナちゃんと共にこいつを!」


 有希は怒りで我を忘れていなかった。死王を倒せるのは英斗だけ、それを理解してその剣をサンドラに向ける。


「何? あんた達だけで私を殺せるとでも? 舐められたものね!」


 サンドラは黒雷を手に纏い、有希に放つ。それをナナは氷壁で受け止める。黒雷が爆ぜ、氷壁が粉々になる。

 ナナはサンドラに飛び掛かると、その牙でサンドラの首を狙う。野生を思わせる神速の速攻である。だが、その牙は首には届かなかった。


サンドラが両手でその牙を受け取める。驚異的な腕力である。


「フェンリルなんて……こんなとこで見るなんてね! だが所詮は犬っころ。こんなとこで人間に尻尾振ってるなんて!」


 サンドラはナナの腹部目掛けて蹴りを放つ。その蹴りは、有希の剣に止められる。


「あんたの相手は一人じゃない!」


 その隙に、有希は右足で回し蹴りを放しサンドラを蹴り飛ばした。吹き飛んだサンドラを有希とナナが追う。


「ナナ、有希、無理はするなよ!」


 叫んだ英斗にナナは小さな鳴き声で応える。


 その場に残ったのは、英斗とレガシーだけになった。


「残念だったな、死王。俺からは逃げられん様だぞ」


「俺の名はレガシーだ。そう呼んでくれ、強き者よ。それに俺は君とやりたかった。命がけの戦いなど何時ぶりだろうなあ」


 自分を殺す可能性がある人間が現れても、その余裕は崩れない。


「そうか、レガシー。流石に王というだけあるな。俺も名乗ろう。月城英斗。お前を殺す男の名だ!」


「流石に国盗りは簡単ではない。家康公も苦労してと書いてあったから当然か。楽しみだよ、英斗」


 そして、九州の行く末を決める戦いが始まった。

お読みいただき、ありがとうございました!


少しでも面白い! 続きが読みたい! と思っていただけたら、


『ブックマーク』と広告下の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にしていただけると嬉しいです!


評価ボタンはモチベーションに繋がりますので、何卒応援よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  『復讐を誓う転生陰陽師』第1巻11月9日発売予定!
    ★画像タップで購入ページへ飛びます★
html>
― 新着の感想 ―
[良い点] ついに始まった~! どうなる? あと、この後何話ぐらいでこの戦いが終わりますか? できれば、3話or4話ぐらいがいいです。 [一言] 頑張ってください‼
2022/10/07 21:53 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ