表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

195/279

戦闘開始

 イフリートは凄まじい速さで一瞬で英斗達との距離を詰めると、その爪で伽藍に襲い掛かる。


「させねえ!」


 遊馬は、伽藍の前に出ると、硬化と重化を行う。爪と盾がぶつかる轟音が空間に響く。


「ぐううううううう!」


 遊馬はイフリートの一撃を受け、大きく後退するも吹き飛ばされることなく耐えしのいだ。


「遊馬!」


 英斗はその偉業に歓声を上げる。イフリートも自分の一撃がたかが人間に止められると思っていなかったのか、驚きの声を上げる。


『これは驚いた……。我の一撃を止める人間が居るとはな』


 遊馬は鍛錬によりレベルは78に達していた。


「前とは違うんだよ!」


 遊馬はさっきの一撃を受け止めただけで、手に大きな痺れを感じていた。だが、そのようなことは一切顔に出さない。


「召喚」


 高峰がそう呟くと、空間に無数の武器が生み出される。剣や槍、矛など様々である。そして、一斉にイフリートの翼目掛け放たれる。

 その武器はイフリートの翼に傷はつけるも、大きなダメージは入っていない。


「やっぱりこの程度じゃ効かないか。いくわよ、神槍『グングニル』」


 その言葉と共に、神々しい輝きを持つ一本の三叉槍を生み出した。おそらく高峰の虎の子だろう。

 高峰は周囲に巨大な二つの盾を生み出しつつ、槍を放つ。その槍はイフリートの翼を貫いた。


『グッ!? 小娘が!』


 イフリートは怒声とともに、その爪を振るう。高峰の盾は一瞬で消し飛んだものの、なんとか躱した。


「足元がお留守だぜ! 狂黒撃!」


 伽藍はそう言うと、黒き魔力を纏わせた大剣で、イフリートの右脚を斬り裂く。前回と違い、その刃はイフリートの鱗を砕き、肉にまで達した。


「いける、いけるぞ!」


 英斗は叫びながら、イフリートの足元を砂に変え足を取り、ミサイルを放つ。ミサイルはイフリートに命中するも、鱗を砕くことはできなかった。


『やりおる』


 その言葉と共に、イフリートは熱線を英斗に向けて放つ。英斗は放たれる直前に命の危機を感じ、全力で真横に跳ぶ。

 次の瞬間、熱線が英斗の元居た場所を通り過ぎた。一瞬の判断ミスが死に直結する戦いなことを思い出し、英斗は背中に汗をかく。


 心臓は大きく脈を打っている。こちらの攻撃が少しは効いているとはいえ、勝てるビジョンが見えなかった。

 だが、英斗は引くつもりは無い。


千蛇鎖(せんじゃさ)!」


 地面から無数の鎖を生み出し、イフリートを拘束しようとした。だが、イフリートの力の前には全く意味をなさず、何もなかったかのように動かれ全てちぎれてしまう。

 イフリートはその大きな翼を使い、空中に飛ぶとそのまま滑空して遊馬に襲い掛かる。


「来い! 神ノ盾(アイギス)!」


 遊馬の言葉と共に、盾が白い魔力で覆われる。美しく、神々しい巨大な盾が遊馬を包み込む。火焔を纏ったイフリートの一撃が、遊馬の盾にぶつかる。


「グ・・・・・アア!」


 凄まじい魔力のぶつかり合いにより、魔力が弾ける。そのまま遊馬は大きく、吹き飛ばされる。


「遊馬!?」


 伽藍が大声を上げる。




「し、心配するな! 効いちゃいねえ!」


 遊馬は額から血を流しているも、体勢をすぐさま立て直した。前回と違って、気絶もしていない。


 英斗はなんとか勝負になっているとは感じつつも、押されていると感じていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  『復讐を誓う転生陰陽師』第1巻11月9日発売予定!
    ★画像タップで購入ページへ飛びます★
html>
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ