なみだ
めざめてはじめて、
泣いていることに気づいた
頬が濡れていた
なんで泣いたのかは覚えていない
なにがかなしかったのか、
それもわからない
でもあのことだろう
顔も、
声も、
何も無い
なにも出てこない
それでもなにか、
想いがあふれたのだろう
一歩進み、消えてゆく思い出
歩みながら、積み重なる想い
足取りは重く、
縋る気持ちは不確かで、
でも求める心は強く強く、
その求めるものへと手を伸ばす
記憶はなくても、
でも、
想いだけを支えに進む
歩き続ける
いつか
いつか