第八十三話・油断大敵、奇々怪々(ヘキサグラムの敗北と、人命第一)
試作型・対妖魔汎用生体兵器。
コードネーム『デウス・エクス・マキナ』
通称『エクスマキナ』。
ヘキサグラムの6つのセクションの技術の才が集結した、人型対妖魔兵器。
人間の身体に実体化した妖魔細胞を移植、さらに各種対妖魔兵器を融合することで生み出された、いわば機械化人間。
金属と細胞の拒絶反応を妖魔細胞により中和し、かつ、大気中の浮遊魔力を吸収してエネルギー化することにより、内蔵している兵器を自在に操る事ができる。
戦争に投入されたならば、彼らは単騎で一個師団並みの戦闘力を発揮する事ができるのだが、アメリゴでは『対妖魔戦以外での実働』は行えなくなっていた。
彼らヘキサグラムが国家クラスの軍事力を有し、それを発揮できないようにするためにアメリゴがヘキサグラムと交わした条約が、彼らの実戦投入を禁じていたのである。
それ故に、アメリゴ内でのみ、それもせいぜいが中級妖魔相手の戦闘しかなかった彼らにとっては、対象が妖魔のトップクラスである十二魔将相手となれば、まさにリミッターも外れるであろう。
………
……
…
「え?」
ヘキサグラム・エクスマキナNo.17、『熱線のキャサリン』は信じられないものを見ていた。
大通り13丁目の結界区域から外に出たマックスとキャサリンは、まず手始めに目の前にいた三体の妖魔を一瞬で殲滅した。
イングランド製高周波ミスリルソードを両腕に装備していたマックスと、左腕と両足に『魔導式熱線砲』を組み込まれていたキャサリンにとっては、目の前の人魔など恐るるに足りず。
わずか1分で3体の妖魔が殲滅される。
国際妖魔評議会の視察に同行した各国の報道陣は、この鮮烈なまでの殺戮ショーを余すことなく報道した。
もしヘキサグラムが秘密結社であったり、対妖魔戦のデータを秘匿するのであれば、報道規制を行なっていたのだろう。
だが、今回は堂々と、それこそヘキサグラムの実力を見せつけるかのように、規制は行わなかった。
日本が対妖魔戦の切り札である魔術師を得ているのならば、我がアメリゴには最高の対妖魔機関がある。
まるで、全世界にそれを囁いているかのように。
……
…
「ふん。所詮は中級、全く持って不愉快だ」
「準備運動にもなりませんデース。このまま情報通りに、テレビ塔まで行きまスカ?」
「そうだな。邪魔する奴らがいたら排除すればいいだけだな」
まるで無人の野を進むかのように、マックスとキャサリンは大通り一丁目へと向かう。
時折、襲いかかってくる人魔を切り捨て、撃ち抜き、一撃で破壊していく。
この光景は、日本のKHKテレビでも生放送で映ってしまい、ヘキサグラムの対妖魔戦闘が映像として日本国民にも知られる出来事となった。
そして歩き始めて5分後。
突然、マックスの右肩が吹き飛んだ。
「え?」
余りにも一方的で、それでいて一瞬の出来事。
マックスにも何が起こったのか理解できない。
肉体の損傷が発生した場合、自動的に神経節がブロックされて麻酔が注入される。
痛みで状況判断が鈍らないようにという処置であるが、それがここに来て災いした。
「お〜。よくも百道烈士の配下を殺してくれたのう。見たところ出来損ないの魔術師のようじゃが、この聖地になんのようじゃ?」
声は空から。
キャサリンが慌てて空を見上げると、半人半妖の女が空を飛んでいた。
まるで竜のような翼を広げ、額からは綺麗な真紅の角が伸びている。
そこには、白桃姫が戦闘モードで空を舞っていた。
「き、貴様、何者だぁぁぁ」
「ふむ。人に名を尋ねるときは、自分から名乗るべきではないか? まあ良い。妾は十二魔将第四位、怠惰のピグ・ラティエと申す」
「お、お前が十二魔将かぁぁぁ、キャサリン、撃て‼︎」
「いくデース‼︎」
──シュシュシンシュンンンンンンッ
残った左腕でミスリルソードを構えるマックスと、両太腿に仕込まれた魔導熱線砲の照準を白桃姫に向けて斉射するキャサリン。
直径1センチの熱線砲が片足に13門、計26門の熱線砲が白桃姫を貫くかと思いきや、全ての熱線砲は右手を前に翳した白桃姫の手前で消滅した。
「え……なにをしたの?」
「妾はのう、本当は戦いたくないのじゃよ? そんな面倒なことをするよりはのんびりとベッドに横になって、猫獣人を侍らせて濃縮生気ジュースを堪能したいのじゃ」
──パチン
白桃姫が右手で指パッチン。
その瞬間、マックスの全周位に小さなレンズが浮かび上がると、そこから『キャサリンの発した熱線砲』が一斉に発射された‼︎
──ヂュヂュヂュヂュゥゥヴゥゥ
膝下が、膝上が、肘上が貫かれ千切れとび、腰椎が右肩が内臓が次々と焼かれていく。
チタンよりも強固な金属製骨格がいとも容易く焼き切られ、妖魔細胞に組み替えられた内臓が焼き切れていく。
「ぐうぁぁぁぁぁぁ」
地面に転がり、内蔵された麻酔が痛みを軽減するのを待つしかない。
既にマックスは戦闘不能、ならば、キャサリンのやるべきことは一つしかない。
マックスを連れ帰り、戦闘データを回収して報告する。
だが、体が動かない。
恐怖に身体がすくんでいるのか?
それなら、向精神薬を投与して恐怖を拭い去るだけ。
思考コントロールで、心臓横に埋め込まれている体内プラントから向精神薬を選択して血管に送り出す。
あとは効果が出るまでの一分を耐えきればいい。
「いや……なによ、貴方、何者なのですか‼︎」
「んんん? 妾は先程、自己紹介したぞよ? それよりも、そこに転がっている出来損ないの魔術師をなんとかせぬと死んでしまうぞよ?」
そう告げられても、まだ体は動かない。
あと三十秒。
それが長く感じる。
「い、言われなくても……」
一歩踏み出し、そしてもう一歩。
震える体を、足を、気力で騙して歩み始めるが、マックスの元には別の妖魔が姿を表していた。
「白桃姫。俺の部下がやられたと思って掛けつけてみたら、こんなところで何をしている?」
「百道烈士か。いやいや、あの甲乙兵が来たのかとワクワクして見に来たのじゃが、どうやらハズレのようでなあ」
「だ、誰がハズレフハワシュグワッ‼︎」
マックスの頭を鷲掴みして、力一杯地面に叩きつける百道烈士。
もしこれが、普通の人間なら頭が砕け散り脳漿を撒き散らしていたであろう。
「いや、やめて、マックスを殺さないでクダサーイ‼︎」
向精神薬が脳まで到達し神経を駆け巡る。
よし、これで動ける。
心臓部の魔力ジェネレーターの出力を脚部に集中させると、キャサリンは一瞬で地面に転がったマックスの体を拾い上げ、ゲート出口に向かって加速した。
「ほう。一瞬だが、俺の視界から消えたぞ?」
「妾の視点からも消えたのう。どうする百道烈士?」
「あ? 逃がす訳ねーだろ?」
両腕を合わせて魔力を充填すると、そこから魔力破を放出する。
技でもなんでもない、百道烈士の力任せの一撃。
それでも、逃げ腰であるキャサリンを捉えるには十分。
──ドゴォッ‼︎
あと数メートルでゲートから逃げられる。
その油断と同時に、キャサリンの腰から下が一瞬で破壊された。
反動と慣性で前方に吹き飛ぶと、ギリギリのところでゲートが開かれ結界内に飛び込む事ができた。
だが、そこでキャサリンも意識を失った。
そして、この戦闘映像は全て、余す事なく中継されてしまっていた。
白桃姫との戦闘が始まった時に、報道規制をかけるべきであったと、アメリゴの代表団は果てしなく後悔した。
結果、ヘキサグラムの実戦投入映像が、まさかの敗北として公開されてしまったのである。
………
……
…
言葉を失うとは、まさにこのことであろう。
各国代表の護衛としてやってきた『対妖魔機関』のエリート達は今、目の前で起こった惨劇を信じられないような表情で見ているしかなかった。
世界トップクラスの技術を誇るヘキサグラム。
その虎の子が、いとも簡単に捻り潰されたのである。
善戦ではない、一方的な虐殺に近い。
代表団達は、この真実を自国に持ち帰らなくてはならない。
今後の妖魔に対する対応を、改めて考えなくてはならないから。
そして、百道烈士と互角以上に戦える『現代の魔術師』の存在を、その有効性を今一度、考え直し始めていた。
欲しい。
彼の持つ魔術の全てが。
欲しい。
彼の生み出す退魔法具が。
この査察が終わったら、恐らく自国の政府も動き始めるだろう。
そうなったら、自分たちの立場がどう動くことになるのか?
今は考えたくない。
だが、どうしても脳裏をよぎってしまう。
そして偶然にも、この殺戮ショーはテレビ中継されていた。
ヘキサグラムの機械化兵士がやられるあたりからは、恐らくは番組の途中でCMに変わったであろう。
それ程までに、一般市民には『見られるとまずい』映像が流れたであろう。
◯ ◯ ◯ ◯ ◯
同時刻、北広島西高等学校。
ちょうど昼休みの時間、長閑に弁当を食べていた俺と祐太郎、新山さんは、ネットニュースを見て絶句していた。
「え? これ、映画?」
「まるで漫画の世界だよな。戦闘用機械化兵士ってところか。スプリガン案件? ボーブランシュもいるのか?」
「オトヤン、あれはフィクションだ。そしてこの映像はノンフィクションだ。あの結界内で今日起こった事件だ」
「まじか」
「マジだ。俺は日本語を知らない異世界の現地人ではないからな」
うわぁ、ドン引き。
こんな場所に護衛で行けって言っていたのか、日本政府さん。
って言うか川端政務官、貴様の話は絶対に聞かないからな‼︎
いっそのこと、転移門と俺の魔力の関係性をぶちまかすぞ‼︎ この事はまだ一般公開されていないんだからな。
「あ、あの人たちって生きているのかな? 怪我とか大丈夫かな?」
「見た感じだと生きているんじゃないかなぁ。でも、あそこまで機械化している肉体だと、どうやって治療するのか判ったものじゃないと思わないか?」
「うん。俺の持っている回復薬でも、どう言う回復になるのか全くわからないわ。寧ろ、迂闊に使うと危険なレベルじゃないかな」
そう。
あの機械化した男女に回復薬を使っても、金属パーツはサイサイシ、じゃない再生しない筈。
そうなると、何処かの研究機関が二人を回収して治療するのだろうから、無事を祈ることぐらいしか出来ないんだわ。
──ドダダダダダダダッ
ほら、走ってくる音が聞こえてくる。
そして教室に飛び込んできたのは、生活指導の教師であったとさ。
「乙葉浩介、築地祐太郎、新山小春、三名は校長室へくるように」
「先生、走らないで放送使えよ‼︎」
「そ、そうだったな、じゃあ急げよ‼︎」
それだけを告げて、ドドドドッと走っていく。
廊下を走るなって言っている教師が全力疾走だよ?
明日からどう言い訳するのか楽しみではあるが。
「この呼び出しって、多分、このニュースの件だよなぁ」
「瀬川先輩も呼び出されているんだろうなぁ」
「行きたくないのですが、行くしかないですよね?」
やれやれ。
仕方ないから行くとしますか。
……
…
「早速だが、三人はこれから妖魔特区外にあるゲート区画まで来てもらう」
「断る。あの放送を見て、なんで最前線に来いって言う? 俺がゲート内に入ったらどうなるか知っているでしょう? バラすよ?」
外務省のお偉そうな役員が、俺たちが部屋に入った瞬間にそう言い始めた。
「向かう先は妖魔特区外だ。ことは一刻を争うのだ、急がないとアメリゴの護衛の二人は死ぬ可能性があるのだぞ、人命救助なんだからな‼︎」
「は? あの、アメリゴの護衛でしたら、補充用パーツとかあるんじゃないですか?」
「生命維持用プラントの予備はあるらしいが、骨格と体内フレームが予想外に歪んでいて接続できないらしい。このままだと、あと数時間も持たないそうだ」
やっべ。
それは本気でやばい。
場所は妖魔特区の外か。
中に入らなければ、転移門は反応しない筈だよな?
それなら急ぎ向かいますか。
戦闘ではなく人命救助なら、俺も手を貸しますよ、そこまで鬼じゃないですよ?
「わかりました。そんじゃすぐに行ってきますけど……」
チラッと置物のようになっている校長の顔を見る。
「三人は公欠扱いにしておくから、行ってきなさい」
「あざっす‼︎」
「闘気治療か。他人に使ったことはないからなぁ」
「あ。あの、私はどうして行くのですか?」
「二人の補助が必要かもしれないからね」
と言うことで、新山さんも補助として同行決定。
まあ、万が一があっても俺と祐太郎がいればなんとかなる。
………
……
…
妖魔特区外・ゲート区画
現在、その真横にアメリゴの装輪装甲車と大型キャリアーが横付けになっている。
回収されたマックスとキャサリンには輸血と酸素吸入で生命維持を行なっている。
『まだ来ないのか‼︎』
『日本政府には手配してある。こんなことならNo.6も同行するべきだった』
『その話はいい、今は二人の生命維持を最優先だ』
『ミスリル製フレームがこんなになるなんて……』
『ダメです‼︎ ここの設備では、ミスリルフレームの歪みは戻せません‼︎』
怒号がキャリアーの外まで聞こえてくる。
魔法の箒と絨毯から降りた俺たちは、いきなりその声にビビったさ。
「う、うわぁ。英語のはずなのに日本語に聞こえる」
「これが乙葉君のスキルなのですね?」
「そ。意識すれば言葉も出せるよ」
コンテナ外にいる兵士に近寄って、預かってきた書簡を手渡す。
するとすぐに中に連絡が入ったらしく、俺たち三人はキャリアーの中に案内された。
「うわぁ、映画の世界だ、アヴェンジャーズだわ」
「本当だ……」
すぐさまキャリアーの責任者らしき人が近寄ってくると、俺たちに頭を軽く下げる。
『アメリゴ海兵隊・太平洋基地所属のラインマン専任曹長です。皆さんの話は報告を受けています。早速ですが、見ていただけますか?』
「わかりました。時間もないので挨拶は省かせてもらいます」
そのまま整備用ベッドに横たわっている男女の元まで連れてこられたとき、正直言って寒気を覚えてしまった。
剥き出しの金属骨格フレームに纏わりつく筋肉組織、頭皮の一部は剥がれ落ち、ベッコリと凹んだ頭蓋骨も金属製。
その下にある顔は傷はついているものの、剥き出しになった部分はない。
これが人間なのか?
そう思ってしまったのも束の間、すぐに祐太郎が男性の方に駆け寄って頭部に両手を翳した。
「よく分からんが、バイタリティが低下しているらしいぞ、鑑定眼で見たらはっきりとわかる」
「お、おう、祐太郎はそっちを頼む、俺はこっちのねーちゃんを見る。新山さんは登録してあるスクロールから探知系を発動して、周辺監視をお願いします!」
「は、はい‼︎」
ベッドに置かれているねーちゃん。
置いてあるネームタグからキャサリンっていう名前は分かった。
あとは鑑定眼で現在の状況を確認し、魔力感知で体内の魔力の循環を見て……。
「うわぁ。魔力回路があれだ、ミスリル鋼糸で組み込んであるぞ、普通の魔力による回復じゃ無理だわ」
脳とそれを維持するための体内器官は生身だけど、それ以外は機械と妖魔細胞によるキメラ状態。
こんなの専門知識がないと無理‼︎
「オトヤン‼︎ 闘気も受け付けない、回復薬は全くダメだ」
「ミスリル鋼糸が魔力の循環を阻害しているのかよ‼︎ こういう時に限って使えねー素材だなおい‼︎」
魔力循環比率の高いミスリルだけど、ここにきて治療の邪魔になる。
せっかくの俺の回復薬も、投薬した瞬間にミスリル鋼糸が周囲に発散してしまい全身に回らない。
体内プラントとかいうのがあるらしいんだけど、そこが完全に破壊されてしまったらしく薬品関係の投与ができなくなっているらしい。
「うぉぉぉぉぉぁ。神頼みっていうレベルじゃないぞ、俺の魔法でも対応できないわ……」
いや。
ちょい待ち。
魔法じゃなく錬金術なら?
そんな事を考えた瞬間、目の前のモニターが真っ赤に輝き、アラームが響く。
俺の向かいでは、専属の医療班が必死に延命処置をしているのがわかる、なら、俺にできることは何か?
………
……
…
またです。
乙葉君たちについて来たけれど、私には何も出来ません。
乙葉君も築地君も、必死になって命を繋ごうとしています。
でも、私にできるのは、みんなの為に周囲を監視する事。
私の中にある、加護の卵。
未だに眠っている卵。
乙葉君は、何かきっかけがあれば覚醒するって言っていました。
けれど、今の私には、そのきっかけがわかりません。
お願い。
私にも、力をください。
みんなを守れる力を、怪我をしている人たちを救うための力を。
……
…
『癒しの加護は、禁断の御技。代償無くしては不可能なれど、其方は何を代償として差し出す?』
聞こえてくる声。
貴方は誰ですか?
『我は統合管理神の一人。Wander in the dark、長いのでダーク神父とでも呼びたまえ。其方の加護の卵の主人であり、守護者でもある。君は、力の代償に何を差し出す?』
差し出すもの?
何を差し出せばいいかわからない。
例えば命?
それは無理。
『はははっ。それ、いいね。けれど、命を差し出してしまうと、せっかく加護を与えた君が死んでしまう。まあ、折角なので、こっちで適当にチョイスしておくから安心したまえ。この声が途切れたら、すぐに魔導書と契約するのだ。それでは……』
待ってください、何を差し出せば?
いえ、何を持って行ったのですか?
ああ、声が聞こえなくなった。
………
……
…
ふと、意識が戻る。
私は今、何を見ていたの?
真っ白な世界に立っていた。
そう、魔導神アーカムに声をかけられた場所。
今、私は、魔導神アーカムから加護を授かったんだ。
慌てて収納バッグから魔導書を取り出すと、手を翳して魔力を注いだ。
「我は汝の主なり、汝は我の知識なり。我は魔力にて魔導書を支配するものなり、我に汝の名を告げよ、さすれば契約は完了する」
やがて魔導書が光り輝き小さくなる。
慌てて中を開くと、神聖魔法が一通り記されていた。
「これで、助けられる‼︎ 私はもうお荷物じゃない。ありがとうございます、アーカム様」
グッと拳を握ると、私はキャリアーの中に戻っていった。




