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魔虫襲撃が迫り

2019年 1月13日 整合しない部分を修正しました。

大魔法師ゴルビーは率いてきた魔法師と弓手の一団を物見櫓から散って南北へ展開するように命じた。

全部で四、五十人いるだろうか。


乗ってき馬は西側の馬止めのような横木につないでいる。


輜重隊の荷馬車からめいめいが弓矢や魔緑石などを受け取った。


ゴルビーは伝令役に命じて、街道を警備していた武人たちに魔術師と組んで弓矢で魔虫を撃ち落とす指示を出す。


「各自、明かりをともせ」


太陽が沈みつつある中、ゴルビーが命じると魔法師たちが詠唱とともに順次光球を生み出して宙に放つ。


タケルのそばにいた3人の異性獣人も光源を容易に生み出した。


離れたところでも灯りがともっていくのが見える。


エルフィニアでは、照明器具は発達する必要はないだろう。

このような光球が魔法で簡単に作り出せるのならば。


光の数珠玉が並ぶかのような壮観にタケルが目を見張った。


「タケル殿、宝剣を鞘から抜いてみてくれないか」


ゴルビーが不意に語りかけてきた。


「分かりました」


と応じて、タケルが白刃を抜き出すと、


「見事な剣だ。もしかしたら、魔虫撃退でタケル殿に使ってもらうかもしれない。

その時はヨロシク。

戦いが始まったら、ぼーくのそばに一応いてほしいよ」


「分かりました。私は弓ができないので、戦闘では接近戦以外では、お役に立てないと思いますが、伝令や荷物運びなど雑用は任せてください」


「うん、ありがとう」


「僕のハニーたち、10メトロエペくらいお互いに離れあってモスラス用の結界を横長に張ってくれるかい」


「分かりました〜」


3人の獣人少女らは、おのおの離れあって、おもむろに魔杖を天に掲げる。

リズはタケルのそばにいた。


魔法の文言を朗々と唱え始める。


「森の精霊よ、森の樹木を渡り行く御祖(みおや)よ」

リス型獣人のリズ。


「森の精霊よ、樹海の奥に君臨する御祖よ」

クマ型獣人のミーシャ。


「森の精霊よ、森の下草を駆け抜ける御祖よ」

兎型獣人のラビーネ。


離れ合ったこの三者が最後に唱和する。


「森の穢れを防ぐ御業(みわざ)を授けたまえ」


3人の魔杖の先端の玉が煌めき、白い光が3人を結びつけた。


タケルの頭上数メートルのところに薄い靄のようなものがかかる。

それは帯のように街道を数十メートルは覆った。


「解毒の結界魔法なり。モスラスの振りまく毒を無効にす。

また土や氷の障壁と異なりてこちらからも魔法や弓矢で攻撃が可能なるリス」


そばにいたリズがいう。


(戦い慣れているな。この3人は)


可愛い顔立ちに惑わされてはいけない。

この3人も戦闘を生き抜いてきた強者(ツワモノ)に違いない。


「我、結界を維持するを主とす。

この結界の外で、毒虫たちを全て倒するを得ばよきかな。

倒せねば、タケル殿、頼むぞかし」


とリズがタケルの方を向いた。八重歯風の歯並びが見えた。


「分かりました。

この刀で切り倒すまでです」


タケルは鞘を右手で握ってみせた。


探索魔法を発動していたゴルビーが少し大きめの声でいう。


「もうすぐ毒虫どもがホヤンスクの北門に到達する。

武運を祈るだけだ。

こちらには一刻ほどで現れるだろう」









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