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次の任務

タケルと猫の獣人ミーニャがガルフのもとに行くとガルフはエリナと話していた。

ガルフが2人のメンバーが来たことを確認して、


「臨時討伐小隊諸君、今回の活躍に感謝する。

そして、可能な者には次の任務を頼みたい。

ひとつ、引き続き、ここはホヤンスク周辺と街道の警備を担当する。

ふたつ、今回の状況を鑑み、他の小隊の隊員とともに北方の調査に赴く。調査の任務は北方緊急調査隊とし私グスタフが統括することとなる。

なお、今回、緊急の召集であることを考慮し、協力が難しい者や事情がある者は申し出よ」


他の隊員は慣れた様子だった。

このまま任務を受けるのだろう。


タケルはどうしたものか少し迷う。


グスタフの横に立つエリナの方を見た。

エリナはこくりと頷いた。

グスタフとは何か話が通っているのだろうか。


「グスタフ隊長、よろしいですか?」


「よい、発言せよ」


「私はこちらに来て日が浅くいろいろな状況が分かりません。

冒険者でもありません。警備などをしても大丈夫なのでしょうか?」


「大丈夫だ。タケル隊員は即戦力だ。協力してくれるなら助かる。

魔獣が出たら周りの者と協力して倒す。それでよい。北方の調査の依頼する事となろう。

今後の詳しいことはエリナ大尉に聞いてくれ」


「承知しました」


グスタフは隊員を見回して、


「これからの具体的な予定だが、まず臨時の屯所に向かい、そこを拠点にする。

そして、今夜は他の小隊と協力して、交替で担当エリアの警備に当たる。

また、臨時の支度金は明日の昼以降に指定の場所で受け取ってほしい。

では、屯所に移動する」


隊員たちはグスタフの指示に従って、馬に乗り、ゆっくり移動を始めた。

タケルはエリナの横について馬上から話す。


「これからどうなりますか?」


「グスタフ大佐の臨時小隊のメンバーとして当分この町にいることになると思う。タケル殿もよろしく頼む。

エルゼも治療班の1人としてここにとどまるはず」


「あの、服とか着替えとか備品とかはどこで手に入るでしょうか?」


「支給されるものもあるはずだ。さほど心配はいらないよ。

タケル殿は確かにお父さんの肌着が少々あるくらいで着替えとか持ってないなぁ。

いろいろな物はこの町なら手に入る。

タケル殿さえよかったら、明日、交替の合間に臨時支度金をもらって、市場に買いに行こう〜」


「それは、助かります。

ところで、僕たちが全員この町にいたら、ミレーヌさんは心配しませんか?」


タケルはミレーヌの美しくかつ凹凸のある姿を思い出していた。

また、会いたいとも思った。


「タケル殿、それは大丈夫。お母さんには、警備局の伝令に伝言を頼んだから。

お母さんもエルゼのことが心配かと思うけれど、魔獣の討伐は一応落ち着いたから、この町にいる限り、心配は余りいらない」


「そうですか。これから分からない事がいっぱい出てくると思いますが、いろいろまた教えてください。よろしくお願いします」


「分かった。タケル殿、気軽に聞いてほしい」


町の一画では、討伐された魔獣が焼かれていた。

邪悪イビルウルフは毛皮をはがれた姿で。

一方、略奪トカゲはぶつ切りにされ、串焼きなどにもされている。


「あのトカゲ、食べるのですか?」


「ああ、食べる。虐殺(マッサーカー)トカゲは毒があるから無理だが、略奪(プランダ―)トカゲは結構おいしいらしい。私は食べたことはないが。

タケル殿も食べたい?」


「今はまだ食べたくないですね。

腹が無性に減ったら食べるかもしれませんが…」


「タケル殿がいた世界はトカゲは食べないのか?」


「僕の国ではトカゲとか爬虫類はほとんど食べないです。

あっ、蛇は食べる地域もあるかもしれません。肉類で食べるのは、鶏や豚、牛、羊かなと思います」


「ヒューマニアで食べているようなものを食べているんだなぁ~、タケル殿がいた国は。人族中心の国のようだなぁ」


「ヒューマニア?」


そういえば、アスカがヒューマニア南部の出身って言っていた。


「うん、人族が多い地域だよ。このエルフィニアから西に行くとヒューマニアがある。いろいろな国があるよ」


「西はヒューマニアかあ。その他の方角はどうなっていますか?」


「北はアニミニア。森林があって、草原があって、砂漠があって。獣人族が多い地域。野生の動物も豊かで、魔獣も生息している。

南はエルフの森と同じように大森林になってる。

東は魔族が住むデーモニアとの境界。魔獣の出現が多いから警備も厳重なんだよ」


エルフの国はいろんな土地に囲まれているようだ。


タケルは知識をどん欲に暗記しようとしていた。


きっと自分自身がこれから何をしたら良いのかを考える上で大切になる知識だ。


話しているうちに南門が見えてきた。

そのそばにかがり火が焚かれ、天幕が幾つか張っているのが見える。


「あ、着いたようだよ」


これから何が待っているのか?

少々の不安とそれ以上の好奇心がタケルを包むのであった。


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