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なっちゃん  作者: 湖灯
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七夕のお願いごと

 七夕の用意をするために、パパとなっちゃんは笹をとりに行きました。

 お庭に笹を立てて、飾りつけをママとするなっちゃんは大喜びです。

 短冊になんて願い事を書くのかママがなっちゃんに聞きました。

 なっちゃんは迷わず

「犬が欲しい」

 と言いましたが、なっちゃんが短冊に書いたのは

『ピカチューのくつがほしい』だったので、ママは犬のことはお願いしないのかと聞きました。

 なっちゃんは真面目な顔をして

「なっちゃんは、まだ小さいから犬のお世話ができないの」

 と答えます。

「それはママやパパも手伝うわ」

 と言っても、なっちゃんは「うん」と言いません。

「なっちゃんの犬は、なっちゃんがチャンとお世話を出来るころにならないと飼えないの」

「どうして?」

「だって、だれがママか分からなくなるでしょ」

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