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なっちゃん  作者: 湖灯
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家庭訪問

 今日は、なっちゃんの通う幼稚園の家庭訪問の日です。

 お昼に帰ってきたなっちゃんは、すぐに冷蔵庫を開けて麦茶と氷が用意してあるか確認してから先生が来るのを待ち遠しそうにしていました。

 ピンポン♪とチャイムが鳴ると、お気に入りのぬいぐるみの犬のルルと座布団とを両手で抱えて、真っ先に玄関に走って行き戸を開けて先生を迎え入れました。

「ママ!早く早く!」

 慌ててママを玄関に呼びます。

 なっちゃんは、とても楽しそうでした。

 ひととおり挨拶を済ませて幼稚園での楽しい様子を先生が話をしたあと、先生はなっちゃんに麦茶のお替りをして、それをなっちゃんに頼みました。

 なっちゃんは喜んで台所に走って行きます。

 玄関にママと二人になった先生は言いました。

 なっちゃんは本当にシッカリした子ですが、曲がったことが大嫌いで良くお友達と喧嘩をすることを。

 直ぐに、なっちゃんが麦茶を持ってくると

「ああ、おいしい」

 と言って先生は麦茶を飲み、本が大好きで先生に代わってみんなに読んであげることを褒めてから先生は帰って行きました。

 先生を見送りに玄関の外まで出ていたなっちゃんはママに言いました。

「わたしのいないときに告げ口する人って好きになれないわ」

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