今後のこと
前回と若干重複していると思います。そろそろバトル展開が欲しいころ……
「いけない、また眠っちゃったか……」
近くで動く気配を感じ、キルヴィは再び目を覚ました。また寝てしまわないようにすぐに半身を起こす。先ほどとは異なり、ラタンには抱きしめられてはいなかったのですんなりと体を起こすことができた。
「あ、キルヴィ君起きましたね。これをどうぞ、水です」
ラタンはキルヴィが起きたのを確認すると自分の水筒を差し出す。
「いただいてもよろしいのですか?」
「もう、キルヴィ君は……遠慮しないで。それと敬語禁止です」
「う、うん。ごめんなさい、それからありがとうラタンさん」
「んー、さん付けもいらないけど……まぁ呼びやすいように呼んで」
「呼び捨てはさすがに抵抗あるから、しばらくはラタンさんでお願いします」
そういうと仕方がないなぁといった感じでラタンさんは肩をすくめた。その様子が面白く感じ、いつの間にかラタンさんに心を許しきっている自分がいることに気が付いた。
目の前で大泣きするという自分の恥ずかしいところを見せてしまったせいかもしれない。なんとなくまた恥ずかしくなってきたので差し出された水をもらい飲むことでごまかす。
「キルヴィ君は今後どうするかは決めていますか?」
少し真剣な顔をしながらラタンさんが効いてくる。今後のこと。昨日はその日暮らしの狩りでもなんとかなるように感じていたが、一晩経ってその考えがあまりに浅はかであると理解してしまう。おそらくは僕自身も頭に血が上っており、そこまで深く考えることができなかったのであろう。
「まずは食料の確保、ですかね。狩りには参加していたので小動物や食べられる植物はわかると思います。川も近くにあるので水も確保できます。住む場所は木陰を選んでなんとか。着る物も動物を狩っているうちに毛皮が集まると思うからそこから……」
「狩りができるんですね。……でも、そのやり方ではこの先の冬には必ず行き詰まると思いますです」
「それでも、そうするしかないから。生きれるところまで生きてみせるよ」
僕の決意をみせると、ラタンさんは大きくため息をついた。
「・・・はぁ。キルヴィ君、目の前には誰がいますか?」
「それは、ラタンさんですけど」
何が言いたいのかをいまいちつかむことができないでいると、ラタンさんが手をつかみ、目線の高さを合わせるためにしゃがんでくる。
「キルヴィ君は小さいんだから、もっと誰かを頼ってもいいんだよ。例えば、ボクがここにいるじゃない」
「そんな。でもラタンさんに迷惑かけちゃうよ」
「さっきも言ったのです。遠慮はしないで、ね?」
「いやでも……だったら、ラタンさんはどうするのですか?この辺に住んでいるのですか?」
「んー、ボクは土地にとどまるタイプではなく移動型の精霊なので基本は当てのない旅をしています」
ですが、と続ける。
「ずっとそんな旅をしているばかりではなく、休息をとるところだっていくつか当てがあるのです」
だから、キルヴィ君さえよければその当ての一つが近くにあるのでそこによってみませんか?そういってラタンさんは僕に微笑みかけてくれたのだった。