海+かき氷=青春
「夏と言えば」
海海海ぃぃぃぃ
「ひゃっほー!」
岩場から海に飛び込む雨璃
日焼けを避けるため、水着の上からパーカーを着ている栞
しかし、男性陣はこの暑さと人の多さで海の家でヘバッていた
沈黙でシャリシャリとかき氷を頬張る姿は
何気に違和感があった
「「「シャリシャリシャリシャリ」」」
「あぁ、この体に染み渡るような冷たさにこの宇治の素晴らしい味に惚れ惚れします」
「万理兎……お前暑さで頭いかれてんぞ、やっぱ、かき氷はイチゴだろ」
「ふっ」
「いや、メロンだ……」
「かき氷♪かき氷♪」
「お、雨璃、飛び込み楽しかったか?」
「はい!」
ご注文は?
「えと……かき氷で、イチゴに練乳たっぷりで!」
「「「ななな!?」」」
「え?」
「「「(最高の組み合わせ!)」」」
はい、おまち
「わぁ!いただきます!」
スプーンでかき氷を掬い
口に持っていこうと思った時
雨璃の胸元当たりにかき氷がこぼれ落ちた
「「「(色気ねぇ……)」」」
「てめぇら!最低だ!!」
タオルで拭くと
栞の所へ行ってしまった
「僕だっていつか大きくなるし!!」
「だいじょうぶよ、小さくても好きって奴が現れるわよ」
「説得力ないやい」
「それよりも青春しなさい」
この年になると
青春なんてね…
「おーい、帰るぞ!」
「それでね、私は思うの」
青春について語る栞に
雨璃はウトウトしていた
気づけば夕方で夕日が綺麗だった
蓮さんの声がしたので
振り向いたら
三人の顔には口紅だらけの三人のすがたが
「いやーモテるって困るわ」
「これこそ青春ですね、蓮さん」
「たまにはいいですね」
やっぱ最低だ!!!こいつら!!