表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黄泉ノ国~番外編~   作者: kirari
2/6

鬼のパンツ

「よぉし!綺麗に干せたぞ!」


蓮はベランダに鬼のパンツを干し終え

ベランダにはシマシマの黄色いパンツがズラーと並んでいた


「おにおにぃ!」

「は?雨璃の所に行きたい?」

「おにぃ!」

「残念、今日は仕事だ」

「おに……」


帰ってきたら皆でメシでもするか


「おにぃ!」



鬼丸はピョンピョンと跳ねる

するとベランダに

女性の幽霊が現れ

蓮の鬼のパンツを一枚盗んでいった


「あ!まてコラぁぁぁぁぁぁ!」

「!?」




女性はフッと姿を消した


「くっ!盗まれるなんて」


ベランダに出て女性を探すも

既に居なかった



蓮は少しブルーになりながら

会社へと出勤した


「おはようございます鬼灯さん」

「あ、おはよう」


あー何て日だ

一枚減ったって事は

一枚購入しとかないといけない


蓮はネットで黄泉ノ国が運営しているサイトにアクセスし

鬼のパンツを一枚購入した


「よし、これでよし」


パソコンから離れ

窓を見ると

さっきの女性の幽霊が

鬼のパンツを被って蓮を見ていた


「あ!てめぇ!」

「鬼灯君、急にどうした?」

「あ、いえ」


そうだった

霊感ないやつは見えないんだったな


「それ、返せ」と蓮は小さい声で言うと

「やだ、これは私のよ」と呟いた


「あなたのものは私のもの」

「お前……変態か?」

「えぇ、そうよ」


こいつ認めやがった


「貴方、私のものになりなさい」

「断る」


なら、このパンツ燃やすわよ


「や、やめろ!」

「鬼灯君、今日は変だぞ?熱でもあるんじゃないか?」

「……」

「会議なら心配するな?」

「……すいません、俺早退します」


はぁ……最悪だ



「なにもかも変態のせいだ!」

「あら、私のせいなの?」

「あれ?蓮さん?」

「お、吏杜」

「え、それ……」


吏杜は女性を指さした


「気にしないでくれ」

「あ、でも栞さんがコイツの事探してましたよ」

「まじかよ」

「いや!成仏だけは!」


そう、泣きながら吏杜に抱きついた


「きもい」

「!?」


はい、捕まえたわよ


「栞!」

「手間をかけたわね吏杜」

「いえ」


栞は霊を成仏させると


「おい!俺のパンツ返せ!」

「パンツ一枚ぐらいでうるさいわね」

「……」

「あんなの履いてなんの意味があるのよ!勝負パンツな訳?」


蓮は何もいえなかった

それは、勝負パンツだからこそだ


その日蓮は家で泣きべそをかいた……

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ