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夢の処女惑星  作者: 菊茶
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56 ミッションと派閥

 56 ミッションと派閥




 ファーストミッションを終えて、オペレッタに戻ると、ミヤビが裸で迎えてくれた。


「お風呂にします。お食事にします。それとも……」

「それともにします」


 一応、シャワーは浴びた。

 その後、普通以上に愛し合い、また普通に愛し合い、ベタベタいちゃいちゃしながら食事をとり、再びシャワーを浴びてから、反省会を開いて(この時だけオペレッタが参加)、寝る前に愛し合い、眠った。

 地上に帰るとき、ミヤビが真面目な顔をして言った。


「ヨリには悪いと思ってるわ。でも、それ以外は何とも思わない」


 勿論それ以外には、現地人は含まれない。


 ミヤビが言うには、130人の中で、最も早く恋したのはヨリで、次がミサコ、3番目がミヤビで、カオルコは打算が先であり、サクラコ以下は、夢見る乙女だそうである。

 俺とヨリが最も早く気持ちを確かめ合ったので、割り込んだ罪悪感はあるが、何もしないで待つだけのミサコやカオルコに対しては罪悪感はないという。

 いつでも俺の側にいて役に立とうと努力したし、ずっと告白してきたのだから、報われてもおかしくないのだそうだ。


「でも、セカンドミッションになるのよね」

「仕方ないだろ。結果が出なかったんだからさ」


 ゲートの予想範囲は大きく、ゲート自体は小さいので、ファーストミッションの200発で特定できるとは思わなかったが、見つけられたらと思うのが人情である。


「このまま私と続けるわけにはいかないのよね」

「無重力に順応しすぎるとつらいし、健康にもやばいんだよ。帰ってからの生活は暫く厳しいぞ」

「そんなには違和感がないけど…… 帰っても普通に生活出来そうよ」

「出来なさそうと思ったら、もうアウトなんだ。リハビリで俺を恨むレベルになる」

「毎日付き合ってくれるんでしょう?」

「いや、俺はハードなトレーニングになるから、ミヤビがついてこれない。探査艇でGをかけてはいたが、艇内では動けないから、俺も鍛え直さないと次がきつくなるんだ」

「ついていくわよ」

「無理するなよ」

「うん」


 キスして、ヘルメットを被り、地上に向かった。


 4段目にはハインナが待機していてくれた。

 皆が夕食の準備や風呂の時間で忙しい時間帯だったからだ。

 ミヤビは立ち上がるのが精一杯で、悲鳴をあげた。


「なんで、こんなに重いの。私の身体」


 ハインナのカートで戻り、ミヤビに2階の一室を割り当てると、宇宙服をはぎ取り、キンに世話役をつけるように頼んだ。

 まあ、手を借りれば、トイレぐらいは行けるだろう。

 俺は頑張って工作船に行き、宇宙服の洗浄とメンテナンスを行い、リーナさんの健康チェックを受けてから夕食を取り、久しぶりのベッドで眠った。


 イリスはベッドの横に椅子を置いて一晩中座って世話をしてくれた。

 体内時計が狂った俺は2度ほど目を覚ましたが、その度に水を飲ましてくれたり、優しく寝かしつけたりしてくれた。


 早朝、ヨリが来てトレーニングに引っ張り出された。

 軽いストレッチの後、いきなり4段目までジョギングさせられ、腹筋、背筋、スクワットをやらされた。

 とんだ鬼軍曹である。

 特に、ヨリをおぶってのスクワットなど、悲鳴をあげるレベルだった。


 カナとリンが朝食を持って来て休憩となり、4人で食べた。

 サンドイッチを食べ終えると、イチゴを山ほど食べさせられた。

 ビタミンCは宇宙では一番不足しやすい栄養素で、血管の強化にも優れている。

 イチゴはそのビタミンCが豊富な果物である。

 休憩後は、カナとリンに柔軟をやらされ、仕上げはカナを抱っこしての100mダッシュである。

 ヨリもリンを抱いてダッシュしているので、文句は言えなかった。


 何、この軍事系。


 その後、戻って何故か4人でシャワーを浴びて風呂に入り、部屋でのマッサージがあった。


「背中と腰がこわばっています。探査艇で姿勢を変えられなかったからでしょう」


 ヨリのきついマッサージに悲鳴をあげると、別の部屋からも悲鳴が聞こえる。


「カナとリンがミヤビにもマッサージしています」

「ぐえ、ヨリさん本当は怒っていらっしゃいますか」

「怒られるようなことをしたのですか」

「いいえ、ぐえぇ、はい、ぐわぁ、いいえ」

「自分は全然気にしてません」

「ぐわぁー」


 それから3日間は、ヨリにみっちりと鍛え直された。


 セカンドミッション出発の日、俺は前よりも良い体調で探査艇に乗り込んだ。

 見送りはヨリが先に手を打って追っ払い、ハインナだけがカートでの見送りだった。

 宇宙服を着るのも点検もすべてヨリがやってしまい、俺が逆に宇宙服を着せられて、荷物のように運ばれ、探査艇に放り込まれて出発した。

 ヨリは鼻歌まで歌うほどにご機嫌だった。


 本船に到着すると、ヨリは注意書きを一通り読んでから、設備を確認すると宇宙服をロッカーに仕舞い、部屋の掃除を始めた。

 すべてを雑巾掛けして綺麗にし、何もない部屋なのにレイアウトまで変わったかのように、雰囲気を変えてしまった。

 その後は宇宙食を作り、俺に食べさせて、酒はないのでお茶を渡し、後片付けをしてから寝床らしき場所を作り上げる。

 その間、俺は座っているか浮かんでいるかだけで、食事もヨリが全部食べさせてくれて、お茶のチューブを初めて自分の手で掴んでいた。

 ヨリはすべてを片付けると、俺のボディスーツを脱がしてランドリーに入れ、俺をシャワーに放り込んだ。

 シャワーが狭くなかったら、一緒に入って丸洗いされたかも知れない。

 俺が出るとヨリはシャワーを浴び、やはり鼻歌を歌っていた。


 これは、新婚旅行なのだ。

 俺は戦慄と共に、遅ればせながら気付いた。


 何もない宇宙空間で、何もない部屋だが、宇宙軍の訓練を受けているだろうヨリには、何にも気にならないのだ。

 逆に、宇宙で二人きりなので、最高の環境なのかも知れない。


「不束者ですが、よろしくお願いします」


 シャワーから上がったヨリがそう挨拶すると、俺には言い訳も逃げ道もなかった。

 宇宙空間に裸で飛び出すことすら、簡単にひねられて終わりだろう。


「こちらこそ、よ、よろしく」


 俺が答えると、満面の笑顔で抱きついて来た。

 その後は、夫婦の秘密だ。


 一言だけ言っておく、ヨリのおっぱいは宇宙一だぞ。



 翌日からのミッションもヨリのペースで行われた。


「早く帰ってきて下さいね」


 ヨリに言われて、俺は骨抜き状態で宇宙を飛び、探査艇も少しヘロヘロ飛んでいるように感じる。


 時々入るヨリの通信には、笑顔や鼻歌の他に、おっぱいやお尻の映像が混ざっていた。

 謎の肌色や謎の盛り上がりなどがあると、何処の部分か気になって仕方がないが、正解を知りたければ早く帰ってきてね、という意味だろうから質問も出来なかった。


 2日飛んで予定宙域に近づくと、シリアルの頭にBの分類をしたセンサーを撃ち始めた。

 ファーストミッションでA分類したセンサーは、今でも反応がないから、外れだったのだろう。

 今回は公転面よりも南、つまりは下側の南半球に近いところに下がっている。

 B67を撃ち込んだところで、ヨリから通信が入った。


「B33がロスト」

「故障ではないのか」

「わかりません。次を撃つ価値があると判断します」

「B68を準備しているから、座標を頼む」

「左23度、3分後です。カウント開始します」


 ヨリのカウントに合わせてB68をB33のあるべき場所に発射する。

 危険宙域には入れないから、20分は待たねばならない。


 長い20分だった。

 ヨリも真剣にコンソールを見ている。


「B68完全にロスト。間違いありません」

「よし、大きさを特定するぞ」

「無回転で扇状に撃ち出した方が効果的です。東西に10、南北に10で1キロ四方に分布してもらえれば、おおよその大きさと位置を特定できます」

「2時間かかるけど、やってみる」


 その後、ゲートは僅か15m程度の円盤状であることがわかり、位置も動かないことを確認してミッションは完了した。

 領地ではリーナさんとミヤビが通信プロープを制作し始めたが、俺はヨリの所に戻るのがもどかしく感じるだけだった。


 その間の通信波は、ヨリの送ってくる謎映像が、ヨリの身体の何処の部分の拡大かを当てる、バカップル通信で占められていた。

 当たればそこにキス出来るので、俺は真剣に取り組んだ。

 何処も色っぽく美しいので、楽しみだった。


 その後の一泊二日も、ヨリは俺には何もやらせないで、食事をするのも全部アーンで、手も使わせてくれなかった。


 俺がヨリに出来るのはただひとつだけである。

 そっちは、ヨリがアーンだったが。



 ツヤツヤのヨリと若干乾涸らびた俺が領内に戻ると、現地人はともかく、少女たちは期待に胸を躍らせてるようだった。

 まだ、ゲートを見つけただけで、帰れるとわかったわけではないのだが、漫然と救助を待っているのにも飽きてきただろうし、助かると思えば、あれこれ現地では不足しているものなどに思いを馳せるようになるものだ。

 ただ、現実はワンステップずつしか実現できないし、そのワンステップのために努力しなければならない。


 俺とヨリは、カナとリンの協力でトレーニングを続けていたが、ヨリは体力が落ちているようなことはなく、考えてみると通信でおっぱいやお尻が見えた初期の頃の映像は、一人でトレーニングをしていたのだとわかった。

 その後、流石に見られていることに気付いて、謎映像のクイズに切り替えたのだろう。

 何と言うか、やはり人間の格が違うのだ。


 朝のトレーニングは、徐々に警備班を中心に参加者が増えていき、最後の抱っこダッシュをカナかリンだけではなく、下級生にも任せるようになってきた。

 下級生は体重が少ないとの理由で、ダッシュの回数が10本から20本に増やされたが、下級生でも既に成長している子が多く参加しているので、毎日きつかった。

 やがて、料理班が朝食を届けに来るようになると、トレーニングは不参加だが、ダッシュの時や食事の時だけの参加者も増えてきて、天気の良い日は50人ぐらいが外で朝食をとるようになってしまい、料理班は大変だった。

 一度、サクラコを抱いてダッシュしたとき、おっぱいがぶるんぶるんして走りにくかった。


「食べてばかりで、太ったのでしょうか」


 サクラコも、それ以来トレーニングもするようになった。


 下級生たちは、ダッシュ前後に、


「昨日は抱いてもらえました」

「今日は私が抱いてもらうの」


 などと、変な会話をするようになった。

 しかし、健康になるのは良いことなので、カオルコは渋い顔をしながらも、文句は言わなかった。

 朝の風呂は、また混雑するようになった。


「不純で、不潔で、不埒な集会は終わったの?」


 ミヤビが午前の勉強会を再開して、そんなことを言い出した。


「身体を鍛える、健康的な集まりだ」

「まったく、女湯に一人で入ってるという自覚はないのかしら」


「女湯を作った記憶はない」


「あなたには家族風呂のようなものね。第1夫人から第50夫人まで一気に作って、私は51番目に落っこちそうよ」


「言いがかりだ」


「そろそろ、相手にも気持ちがあるって学習した方がいいわね。いつも自分視点じゃ観客が飽きるわよ」


「相手を尊重しているつもりだ」


「庇護下って尊重だけど、対等ではないわ」

「暴君ではないぞ」

「一夫多妻は十分に暴君よ」

「……」

「あら、珍しく傷ついたの」

「……」


「私も第1夫人を見習って、派閥を作ることにしたわ。ファーストでもセカンドでも結構よ。ボヤボヤして更に下がるのは、絶対にいや」

「おい、ミヤビ」

「大丈夫、表向きはゲート研究会って名前にしておいたから。さあ、みんな入ってきて」


 ミサコとカレンと、他は下級生が5人。

 中1から小5までいた。

 何となくおっぱいが大きそうな人選の気配がするが、気のせいだろう。


「さて、今日からゲートについてみんなで考えてもらうわ。今回見付かったゲートで何が出来るか。それが重要なの」

「はい、ホエールに帰れます」

「それは今の所、可能性に過ぎないわね。希望かしら」

「ゲートの向こうはベテルギウスかも知れません。それを確認できないと、助かっても何十年も未来に飛ばされてしまう可能性がありますよね」

「私もカレンちゃんの意見に賛成」

「向こう側が何処か調べる方法はないのでしょうか」

「そう言ったことを考えていくのが、この研究会です。これから毎日頑張りましょう」


 ミヤビが取り仕切り、何だか有望なのか、無謀なのかわからない集まりになりそうだった。

 集まりは、以前のミヤビの慣習どおり、昼食会まで含まれていた。

 イリスとサラスが準備してくれる。


「残りは夕食会か、午後のお茶会しかないわよ」

「夜は妻になった人たちで一杯です」

「じゃあ、お茶会ね。少なくともミヤビより人を集めないと、第3夫人って言われそう」


 その後、カオルコとサクラコがそんなことを話しながら宿舎に歩いて行くのを目撃した。


 お茶会って、農作業はどうすんだよ。


 俺はボヤいてから、キンとギンを連れて、春の作付け準備を確認してまわった。

 途中でドウが飛んできて、タキとレンが産気づいたことを知らせに来た。

 俺は全力ダッシュで走って帰り、また3人を置き去りにして怒られた。


 俺が戻ると、タキが女の子を、レンが女の子を産んだ。

 ラーマの言う通り、栄養が行き届いた年には難産などなかった。

 赤ん坊は二人とも健康そうで、タキもレンも安心している。

 神田川沿いには、いつの間にか大勢の領民たちが集まっていたが、侍女たちが無事生まれた事を告げると、迎賓館で御祝いだと去っていった。


 俺はタキとレンと赤ん坊たちと夕方まで過ごし、タキの産んだ娘に『ユキ』、レンの産んだ娘に『ラン』と命名し、迎賓館へ行った。

 今日はイタモシ村の相談が最初から組まれていたので、宴会は仕方がないことだった。


 キン、ギン、ドウとサラスを連れて行くと、迎賓館は宴会の準備はしてあったが、始まってはいなかった。

 今日は正式な出産祝いではなかったので、タルト、コラノ、イタモシと話し合いを先にした。


「今年は2箇所村にしたいと思います」

「3箇所目は、もう少し経験を積んでからが良いだろう」

「焦ることはない」


 イタモシが言うには、荒川河口付近に第1の村を作り、130人が定住する。

 第2の村は荒川と隅田川の中間地点で、良い水が湧き、ブドウが沢山なるので、タルト村みたいにワインを作れるようになるという。人数は50人弱。

 北側は草原が広く、開拓しやすいらしいが、北に東の部族がいるので備えることにしたらしい。

 芋は実験済みなので、今年は小麦と大豆も作るという。

 鮭は主に北の村が取り、南はブドウとか猪に力を注ぐらしい。


「北はイタモシが村長をやるんだろうが、南の方は誰がやるんだ」

「パルタだ。そのために鍛えたんだからな」


 タルトは得意そうに言う。

 コラノが頷いて、イタモシが頭を下げているので、前から計画していたのだろう。

 まあ、実務はキンに任せていたから、俺に意見などない。

 タルトが鍛えたんなら間違いないだろう。


「侍女は配置できるのか」


 キンに尋ねる。


「はい、15名選出しております。北に10名、南に5名です」

「補充が大変だな」

「いいえ、なり手が各村から来ていて、選別が大変です。帰れと簡単には言えませんし」

「そんなに人材がいたのか」

「ニタ村には、噂を聞きつけて若い娘たちが時々現れるのです。小部族が幾つか残ってたのでしょう。ギルポンやナルメもサンヤに推薦してもらいたい娘を送ってきます」

「へえ、小部族の娘たちじゃ仕方がないか」


 成人前の娘を送り出すのは、きっと母親たちなんだろうな。

 男たちの道具のような人生はいやなのだ。


「それで、お願いがあります」

「何だ」


 キンがタルトを見ると、タルトが手をあげる。

 パルタが女を二人連れてくる。いや、4人だ。

 イタモシの隣にパルタが座り、その脇に第1夫人が座るとその隣に二人が座った。


「カリス」

「はい」

「トリス」

「はい」


 見間違えではない。


「二人はイタモシ村長とパルタ村長に嫁ぎたいそうです。領主様のお許しを頂きたく」


 キンに言われ、サラスを見ると頷く。


 本当なのか。


 ふえー、初めての恋愛結婚か。

 まあ、それに近いな。

 第2夫人だけども、この世界では関係ないか。


「幸い、カリスは鮭加工の腕が良いですし、トリスはブドウとワインは得意です。お許しくださいますか」

「許すも許さないもないだろ。女が選ぶのが農民ルールだ」

「だが、阻止も出来るぞ。相撲で勝負するか」


 タルトが茶化すと、イタモシもパルタも蒼くなった。

 俺に相撲で勝てるわけがない。


「今日は御祝いだな」


 それから宴会になった。

 イタモシ村の御祝いに、サンヤは若い猪20頭送ってきていた。

 タルトは芋焼酎を、カリモシはメープルの樽詰め、ニタはようやく完成した梅モドキ酒をお祝いとした。

 カマウは道路整備をするし、父ジャケは二人の弟子を村に送り込み、そこで独立を許した。


 俺は村の御祝いに鍬を20丁、シャベルを10丁出し、カリスとトリスのために小麦40石と鶏200羽出した。


 大盤振る舞い過ぎるとサラスに言われたが、初めて侍女見習いに来たカリスたちを思い出すとそれぐらいはしたかった。


 何しろずっとラーマに仕えていたのだ。


 タルト村の連中が新村長たちを祝福し、ユキとランを祝福してくれた。

 俺はタルトとコラノと久しぶりに飲んで騒いだ。


 その夜は、キンがVIPルームに俺を寝かせてくれた。

 夜中にトイレに行き、戻ると水を飲ましてくれたが、それはキンではなかった。


「カリス!」

「はい」

「いいや、あいつは嫁いだんだ」


「同じ顔、同じ身体で我慢して下さい」


 そう言うとサラスは毛布に潜り込んできた。

 キンに、また順番を飛ばして、と怒られるのがわかっていたが、今日はサラスの優しさが嬉しかった。



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