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8-2.デート

しばらく大通りを歩いていると路肩にワゴンが止まっていて何かを販売しているのだろうか。

女の子が何人か集まっているのが見えワゴンの側まで来ると甘い良い匂いがする。

「クレープ屋さんだ。美味しそうな匂いだね」

「食べるか?」

「えっ? 良いの?」

「構わないよ、携帯は逃げないだろ」

「うん」

女の子ばかりの列に少し並んでクレープを注文する。

俺はチョコバナナを七海はベリーベリーと言うイチゴやらブルーベリーが入ったものを頼んだ。

支払いをしてクレープを受け取り、七海に渡して歩道の手摺に腰をかけて食べる。

「雪菜ちゃん、これから生徒会長の家に行くんだって。そう言えばマコちゃんも呼ばれていたよね」

「ああ、幽霊関係の話だったぞ。俺は何も出来ないって断ったけどな」

「ふうん、そうなんだ。雪菜ちゃんも見えるんだもんね。どんな風に見えるの? マコちゃんもその見えるんでしょ」

「色々かな、人の形をしていたり。そうじゃなかったり」

「うわぁ、絶対に無理。私、おばけとか幽霊大嫌いだもん」

「七海に嫌われちゃった」

「ええ? マコちゃんは幽霊じゃないじゃない。それにマコちゃんなら平気だもん」

「何が平気なんだか、クリーム付いているぞ」

七海の頬に付いているクリームを指でふき取って指を舐めると七海の顔が赤くなった。

「どうしたんだ?」

「もう、恥ずかしいよ」

「そうか、そろそろ行こうか」


クレープを食べてから洋服屋や雑貨屋を見て周り駅前の携帯ショップにやって来ていた。

ショップの中にはカラフルで色々な機能が付いている携帯がディスプレーされていて、あまりにも種類が多過ぎてどれが良いのかさっぱり判らない。

「マコちゃんはどれが良いの?」

「多すぎてさっぱり判らないと言うのが正直な所かな」

「あっ、これが私の携帯と同じ物だよ」

「よし、決めた。七海の携帯と色違にしよう」

「ええ、良いの?」

「ああ、使い方が判らないから七海の携帯と同じなら使い方教えてもらえるだろ」

「えへへ、お揃いだ。嬉しいな」

ショップのスタッフに在庫の確認を頼むとちょうど1台だけ有るという事なので契約をして支払いを済ませる。

直ぐに使いたい事を告げると快く了承してもらい充電してもらう事にして。

1時間ほど充電すれば使える様になるとの事だったので店内で携帯を見ながら時間を潰す事にする。

しばらくすると七海の携帯が鳴った。

「誰からだろう? 知らない番号だ」

そんな事を言いながら七海が携帯に出る。

「もしもし、月ノ宮ですけど、えっ? 生徒会長? マコちゃん? いますけど」

生徒会長と聞こえた瞬間嫌な予感がして、七海に携帯を渡され携帯に出る。

「日向です。何が起きたのですか?」

「今は説明している時間が無い、今どこに居る?」

「駅前の携帯ショップです」

「直ぐに迎の者を遣す」

それだけ告げて電話は切れた。

冷徹な生徒会長の声はいつになく動揺して慌てていて、それだけで雪菜に何かが遭ったのが判った。

「マコちゃん、どうしたの? 顔色悪いよ」

「たぶん雪菜に何かあったんだ。生徒会長が酷く動揺していた」

「ええ、あの生徒会長が?」

「迎えを遣すって言っていた。とりあえず行かなきゃならない」

そんな事を話している内に店の前に黒塗りの車が急ブレーキをかけて止まり俺は瞬時に反応した。

「また、こんな形になってゴメンな。先に帰ってくれ」

「うん、危ない事しないでね」

七海にそう告げて店を飛び出して黒塗りの車に飛び乗ると車は急発進して生徒会長の家に向った。


「また、雪菜ちゃんなんだ……でも雪菜ちゃんは大切な友達だし……雪菜ちゃんに限ってそんな事ないよね」


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