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恐怖唄  作者: 独楽
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かごめかごめ

 連載小説はこれで2作目、二次創作を抜くとこれが最初の連載になります。

 ホラーを書くのも初めてなので、何かと至らない面もあるかと思いますが御了承下さい。

 更新速度は週一かそれよりも遅いかでゆっくり書いていこうかと思っています。

 では、少し覗いて見てください。

 古ぼけた宿、今は使われていないそうです。

 その宿の前に場違いなスーツを着た男が1人、何かを歌っています。


「か〜ごめ、かごめ♪

 か〜ごのな〜かのと〜りは……!」


 おや、此方に気付いたようです。


「今回のお客様は貴方でございますか。心の準備と……お墓のご用意はお済で? 冗談です。

 さて、今宵の肴として皆様方もよく御存じだと思われる童謡の話など如何でしょうか?」


〜かごめかごめ〜


 私の名は、榊原(サカキバラ) 籠女(カゴメ)

 ある部分を抜いては、ごく普通の小学生。でも、私はみにくいアヒルの子。どこが見にくいのかって? 目に決まってるでしょう。 生まれつき盲目だった私はずっと暗闇を彷徨っていた。光を見ることが出来ない。いや、光の存在を知らない。光だけじゃない、草も木も人だって見たことがない。全ては想像で成り立っていた。しかし、私の想像は果てしなく間違っていた。 私の想像では、人は怖いものだと想像してしまう。昔、おばあちゃんから聞かされた、鬼を思い浮かべてしまう。頭に角、手には金棒、赤や青の体。本当は違うって判っている、自分の頭を触っても角なんて無いし、金棒だって持っていない。

 でも、想像ではそうなってしまう。それは仕方の無いこと。

 だって……


「おい、目無しの化物」


 また鬼が来た。

 こいつはいつも私を虐める。言葉だけなら良いのだが、酷い時には私の目が見えない事を良いことに、昼食に虫を混ぜてきた。勿論、目が見えないから何が入っているのか分からない私は、そのまま口に運んでしまった。

 だから、こいつは無視をするのが一番だと良く理解しているので、例のごとく無視をして歩いた。

 私は普段、杖を使ってそこに何があるかを確かめながら歩いている。ちょっと先を確かめると、そこには段差があった。いつもの道だから階段だと断言出来る。

 私は慎重に降りていった。その時……


「何無視してんだよ!!」


「えっ?」


 階段を二段程降りたところで、何かに背中を押された感じと同時に、宙に浮く感じがした。

 そして、次の瞬間、残り20段程ある階段を転がり落ちた。

 その時、落ちたショックからか、神様が最後に見せてくれたのか、目が見えるようになった。

 初めて見た光。

 そして…………


「私の正面にいる貴方はだぁれ?」


 初めて見る人。想像とは全然違った。

 しかし、どう見ても反対だ。

 あぁ、そうか。

 首が回っているんだ。


 後に人が話すには、少女の体はぐしゃぐしゃに曲がっていて、首は180度回った上、後ろを向くように折れていたそうだ。


か〜ごめ、かごめ

か〜ごのな〜かの鳥は

いついつでやる

夜明けの晩に

鶴と亀が滑った

後ろの正面だぁれ?


ここまで、聞いた貴方には分かったでしょうか? この歌の意味が……。


「少女は目が治って嬉しかったのでしょうかね? はたまた、苦しかったのでしょうか? まぁ、どちらにせよ階段を踏み外さぬよう、ご注意を……。

 さて、宴にはまだ時間がありますね。ご安心を、余興はまだ続きます。ほら、また子供たちの歌が聞こえませんか?」


 どうでしょうか?

 少しでも頭に残るようなホラーを感じて頂けたら幸いです。

 尚、この小説は童謡を元にして作っています。二次創作なのかどうか分からないので、これは二次だろと思った人は感想にて教えて下さい。

 合わせまして、感想もよければ下さい。

 では、また次回。

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