3話 チュートリアルをぶっ壊します
ついに入学式の日がきた
レベルがカンストしたことによって
ある程度心に余裕ができた
ちょっとチンピラに因縁をつけられても
「そんなこと言っていいのかな?俺レベルカンストしてるラスボスぞ?」
と心の中で勝ち誇れるようになった
あと呪いの類もつかえるようになったため
あれ以降毎朝さつきを迎えに来ていたNTR男に
『幸せを感じるたびに便意を催した上で足を滑らせる呪い』をかけてやった
俺の予想じゃあいつ何回か手遅れになっている
想像するだけで破壊された脳が再生していくようだ
さて入学式だが
本来の流れであれば
入学生代表として主人公の名前が呼ばれる
↓
それに対してそんな弱そうな奴が代表なんて納得いかねぇとモヒカンくんがキレる
↓
キレたモヒカンくんと代表に相応しいかを示すためにバトルになる
↓
このバトルで戦いのチュートリアルが始まる
↓
圧勝してヒロインたちから注目される
こんな流れだ
代表には入学試験の成績が反映されるから
魔法、物理攻撃、座学3つの試験で満点だった主人公に勝てるわけないって普通に考えたらわかるはずなんだが
そこはやられ役、お決まりのように煽ってボコられてくれる
「それでは最後に新入生代表…」
来た
もうやられ役のモヒカンくんが挑発するために
壇上脇でスタンバってる
見せてもらおうか主人公の性能を
「氷動レイド」
…
…
…?
あれ?主人公の名前『佐藤アルト』じゃなかったっけ?
氷動レイドってどっかで聞いたことある名前だけどなんだっけ
「ほらなにしてるんだい、早く壇上に上がりなさい」
近くにいた教師に急かされて壇上まで引っ張られる
え?
氷動レイドって俺⁉︎
そんな名前だっけ…
だっけこのゲーム ポケ○ンと同じで主人公とライバルキャラの名前自分で決めれるんだもん…
主人公はデフォルトの名前にしないとボイスで名前呼んでくれなくなるからデフォルトの名前を使ってたが
俺ライバルキャラは興味ないからずっと「あ」とか「ライバル太郎」とか適当な名前つけて遊んでたんだよ…
え?じゃあ俺がモヒカンくんと戦うの?
俺レベル999だよ?カンストだよ?
モヒカンくんゲーム始めた手の人でも苦戦しないようにレベル0.01に設定されてるんだよ⁈
死んじゃうよ⁉︎1ダメージすら耐えられない設定されてるのに⁉︎
あーああーあモヒカンくん壇上まで上がってきちゃったよ
やっちゃうの?ほんとに殺っちゃうの?
「俺はこの場で!ひとついいてぇことがある!!」
やめろ!俺にチュートリアルは必要ない!!
哀れなモヒカンを犠牲にする必要はない!!
「いやぁ貴方のような文武両道をに秀でている方と一緒に学問を学べるだなんて実に光栄です。
これからの学園生活共に切磋琢磨し合える関係になれることを真に願います。」
誰⁉︎誰なの⁉︎このすらすら丁寧な言葉で喋るモヒカンは⁉︎
俺の知ってるモヒカンは挑発と断末魔しか話せなかったはずなのに⁈
あ、なんか拍手が起きだした
俺がなんか収めたみたいになっちゃった
まだなにも喋ってないぞ俺
ほんとにやっていけるのかぁ…この学園で…