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2話 クリア報酬とかぶっ壊します

あと数日で学園の入学式か


このゲームは入学式で思わず真の力を発揮してしまった少年が色々なヒロインたちに目をつけられて笑いあり涙ありのハーレム状態になるというストーリーだ


戦闘要素もあり剣や魔法を使い魔物と戦ったりもする


そしてもっとも重要な要素はレベルだ

レベルの最大値は999で

今生きている最強格のキャラたちが200

ラスボスが300で

一般的にレベルが100超えたら英雄扱いされる

一般人は10あれば才能ありってところ


だがこのゲームは普通にプレイしていれば絶対にレベルが999になるようになっている


それを可能にする場所が


「アーテル研究所跡地」


決意を新たにした俺が向かった最初の目的地


この場所はこのゲームにおける物語の最後に来るステージ


なぜかというとこの地には異常な量の大型ゴーレムがポップする


その大型ゴーレムが問題なのだ


大型ゴーレムはレベルがなんと999

物理攻撃無効 魔法攻撃無効 攻撃は必中

相手に与えるダメージが必ず9999になり

戦闘になると逃げることができなくなるというふざけた性能をしているからだ


この性能には理由がある


それはゲームクリア前にこの地を探索されないようにするため


ここはラスボスを倒すと手に入るアイテムがないとゴーレムに必ず襲われ探索できないという場所でありクリア後のご褒美のための場所である


なんでそんな場所にレベル1の俺がいて

まだ殺されてないかと言うと


そのラスボス 俺なんだよね


正確にはラスボスに憑依された俺


最強である主人公に追いつくために封印されていた魔王を体に取り込んだ俺がラスボス


で俺が死んだらドロップするのが


この錆びたカード


設定資料によるとこのカードはかつてこの研究所で使われていたIDカードで


これを持っている=この研究所の関係者ってみなしてゴーレムたちに襲われなくなるみたいだ


本来であれば主人公たちはラスボスを倒した後

ここにきてこの世界の真実とラスボスである俺の出生の秘密を知ることになる


そして悲しい過去があったのに犠牲になった俺の分まで幸せになることを誓い


自爆スイッチを押してこの研究所を爆破する



なんでだよと過去に何度ツッコんだことか


なんで躊躇なく爆破してんだよテロリストかよ

そんな大事な文献あるなら国の研究機関とかに渡せよとは色々言いたいことはあるが


この爆破が重要なのである

この爆破によってゴーレムたちが全滅し

死んだゴーレムの経験値が主人公たちに還元されてレベル999になるという仕組みである


開発者曰くこれから幸せになる主人公たちへのご祝儀みたいなもんとのこと


自力でレベル999まで上げてからラスボス倒してここまできてブチギレそうになったのを今でも覚えている。


爆破によって得られるのは経験値だけじゃない


この地の唯一のドロップアイテムが

『永遠の愛の指輪』


この指輪を手に入れた主人公が結婚式を挙げてエンディングとなる


なので経験値と指輪

両方俺がいただいていこうと思う。


これがなければ地獄のようなレベリング以外にレベル999になる方法はない

ゲームではないこの世界でそんなことやるイカれたやつはいないだろう

つまり俺に勝てる奴も邪魔できる奴もいなくなるわけだ


あと指輪がなければ主人公たちは結ばれない


つまりあの女神に嫌がらせができると言うことだ


まぁ主人公くんがいいやつそうならこっそり渡してやらんでもない


というわけで爆破しまーす


主人公くーん横取りしてごめんねー


これも全部愛の女神ってやつが悪いから

恨むならそっちを恨んでねー


俺は研究所の自爆スイッチを押して帰還用のテレポートマシンに乗ってさっさと帰った

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