21 密な時間の作り方
続いて雨音ブースの列に並んだ。
待っている間、雨音に伝えたいことをもう一度整理した方がよいと思った。エウレカの場合、どうやら握手してから1分間メンバーと話ができるようだ。喜多上と握手してみて1分間は思っていたよりも長かった。それにしても握手してもらった手が、痛みでまだジンジンする。
伝えたいことのまず1つは、エウレカのメンバーの中で1番ファンなのは雨音であること、そして、大変だろうけど無理せずに頑張ってと言いたい。
他に言いたいことは何か。
さっきのフリートークについてかな。料理について・・・は他の人が言っているかもしれないし、本人も気を悪くするかもしれないから触れないでおこう。
そうだ、「夕立」でセンターに立っていたじゃないか。あれを言おう。あの曲が雨音さんにとても似合っている。いつかドーム公演とか大きなステージでセンターで歌っていることを願っています、とか言おう。
もう少し何か言えないかな、趣味は何ですか、は違うような気がする・・・
あれこれ思い描いているとついに自分の番がやってきた。
あのドアの向こうに雨音がいる・・・
いまだかつてないほどに心拍数と体温が上がるのを感じた。