ヘッジホッグ@ガール:補習「戦闘サイボーグについて」
今回は戦闘サイボーグの充電などについて。
「前回までで、二十六式について大体理解は出来たと思いますが、」
「今回は戦闘サイボーグの充電等についてです。」
「次からは実際の機体を前にして説明します。展示棟の実機前に移動しましょう……」
コラ!ローカハハシラナイ!!マッタク……。
「はい、傾注!!」
「さて、こちらの十六式……ほらそこッ!!後ろの人が見えるように前はしゃがむ!!」
「……えーと、この十六式が、国産初の内機循環発電システムを搭載した戦闘サイボーグです。」
「内機循環発電システムは、機体内に張り巡らせた循環系の経路内に、小さな発電モータを多数搭載することにより、最初の鼓動さえ出来れば後は自家発電で長時間稼働を可能にした発電装置です。」
「稼働試験では通常歩行速度で80時間、戦闘移動速度で6時間の連続稼働が実現されました。」
「しかし、これが最新式の二十六式タイプになると、さらに稼働時間も長くなっています。」
「そして、非接触式の基礎充電方式なので、充電中の突発的行動に於いても迅速に行動できるのが強みですね。」
「しかし、それはあくまでも稼働時間は試験運用での話。実際の戦闘行動では試験とは違う環境であり、対象者がサイボーグとはいえ、中身は生身の人間です。休憩も摂らずに長時間行動しても効率低下を招きますよ?」
「皆さんも一定の時間で必要な休憩や補給を怠らないように。」
「そう、補給と言えば、戦闘サイボーグの補給についてですね。」
「戦線と陣地が近い時は問題ありませんが、単独行動時は補給も細心の注意が必要になります。」
「まず、完全換装状態では液体ブドウ糖のみを、規定の注入口から摂取してください。」
「もちろん放射能が存在する場所では補給行動は禁止です。」
「それと排泄も必要ありません。ですが睡眠だけは短時間でもよいのでしっかりとるように。」
「このように、完全換装の戦闘サイボーグは軽量小型化を実現し、さらに活躍の場を拡げています。」
「ですが技術革新はまだまだ続くでしょう。皆さんもこうした知識を踏まえ、新しい技術に備えて予習を怠らないように。」
「では教室に戻りましょう。15分でリポート提出終了なので速やかに開始すること!以上だ!」
ウソ!リポートダッテ!ヤバイ!
「……十六式、ねぇ。……私の頃は最新式だったけど。」
ちなみにパラペラントボックスには緊急充電装置と太陽光発電用パネルが入っています。あとバッテリーもあるのでこれ一台あれば安心ですね。