死の始まり
どうも、こんにちは‼神道ユウキです‼今回は少しこわい、そして、残酷なお話を書くことにしました。ああああああ、書いたのいいけど、連載が途中の小説がいっぱいで、全部無事に終わるのだろうか。心配です( ; ゜Д゜)
た……助けて……‼
そう叫びたいのに、喉の奥に何かが詰まったように声が出ない。
聴こえるのは、自分の荒々しい息づかいと、音高いハイヒールの靴音。
そして、それらの音に混ざって聴こえる、
ガガガガガ……
という耳障りな金属音と、自分のものではない、引きずるような足音。
ーー追いつかれる‼逃げないと……‼
ずっと走り続けていたせいで、体力がキツかった。
「はぁ、はぁ……」
落ち着こうとすればするほどに 、荒くなる息を止めようと近くの物陰に隠れた。
自分の胸に手をあて、深い深呼吸をする。
それから、ハイヒールは走りにくいからと、靴を脱ぐ。
立ち上がり、また走りだそうとした時。
「ハァァァァァァ………」
明らかに自分の息ではない息が耳元で聞こえた。
「え………?」
驚いて顔をあげると、そこにはかかしの様な頭があった。
一度落ち着かせたハズの心臓も、耳が痛いほど大きな音でバクバクと音をたてている。
必死に恐怖ですくんだ足を動かして、走り出したかった。
でも、限界だった。
「ひっっ‼」
かかしの様なヤツは、右手に持っていた2メートルほどの長い棒を高く掲げると、ためらうことなく降り下ろした。
「キャァーーーーーーーーーー‼」
辺りには赤く、ドロッとしたものが大量に飛び散った。
残ったのは、女性のつけていた香水の残り香と、女性の赤い血だけだった。
女性の声はもう、聞こえなかった。
「一人、殺られた」
ポツリと高校生ぐらいの少年ーー三木田 波留が呟いた。
「死んじゃったの?」
か細い声の主ーーこれまた高校生ぐらいの少女、柊 奈都がこたえる。
その声に、波留が小さく頷いてみせた。
「……私たちも、死んじゃうのかなぁ……?」
奈都はもう泣きそうだった。
ガガガガガ……
「っ!!」
ーー来たっっ‼
息を殺し、ヤツが過ぎ去るのを待つ。
ーーだけど。あいつの鼻は良すぎる‼
波留は走り出そうか固まっていようか、迷っていた。
ヤツは、鼻が良すぎる代わりに、音が聞こえない。
それを利用して逃げ出すか、それとも一か八かで固まっているか。
逃げ出すには、リスクがあった。
走る足音は聞こえないが、残念ながら走ると風が動く。
つまり、風によってヤツに匂いが届く。
もちろん、固まっているのにもリスクはある。
息をすればバレるし、近くに寄られれば間違いなく気づかれる。
香水をつけていれば半径15メートル以内にいれば見つかってしまう。
幸い、高校生だからということもあり、波留と奈都は香水をつけていなかったが、バレる可能性がゼロという訳ではない。
「こわいよ………、波留くん……」
まだ近くにヤツがいないからよかったが、喋ることも勿論ダメだった。
何故、彼らはこんなことをしているのか。
時は一週間ほど前にさかのぼる。
ある日の黄泉の国より、魔王が思いもよらぬことを言った。
『黄泉の者たちよ、現実世界に戻りたくはないか?』
魔王のその一言で、皆が一斉にざわついた。
『私が皆に、生き返らせるチャンスをやろう。どうだ、やりたくはないか』
皆、賛同していた。黄泉の国の過酷な試練をするよりもーー魔王が話を持ち出すということはーー簡単だということだ。
『ルールは簡単だ。だが、ルールは参加者のみに説明したい。だから、そのチャンス・ゲームに参加したい者は、明日、黄泉のゲートで待っている。』
この物語は、魔王の言葉から始まった。
神代ユウキの小説
・人間型殺人機
・limitー生と死の狭間ー
・今、俺の幼馴染みがヤバイ‼
・せんせいちょうだい。
などなど。
まだまだこれからも出すので、応援してください‼