第2話 配下メイラと、キラキラキラー
「RPGゲーム Your destiny will continue!」の制作会社が開設した公式スレッドにて、〈プレイヤー〉達はゲームのストーリーや魔王の配下の攻略について話をしていく。
〈桃源郷の契約者〉の発言から彼らはゲームには分岐があることを知る。
分岐を通して、魔王の配下達が何か、秘めた思いを抱えていることを知った〈プレイヤー〉達は情報共有を行いながら、ストーリーを辿っていく。
53:名無しの桃源郷の契約者
≫52 45章目前
立ちはだかるは魔王カイ。16人目の幹部は未だ出ず
そんな感じで今は休憩中です。頭がショートしました。心がすでに痛みまくってます。
16人目よ、早く出てきてえええええええええ
54:名無しの勇者
≫53 もう全クリ直前じゃないwwwwww
ホント、16人目出ないみたいだな。どこかで既に出ていた……?
55:名無しの勇者
≫52 多分、簪の有無で演出分岐メイラ戦以降も変わってる可能性あるな。
メイラ死んでないとか、演出分岐以前にストーリー変わってるし。
56:名無しの勇者
≫55
57:名無しの勇者
≫55
58:名無しの勇者
≫55 た、確かに
ってか、それじゃあ、メイラって主人公の仲間になるんか?それともそのまま離脱か?
封印具はどうすんや
59:名無しの桃源郷の契約者
≫58 あー、そこについてなんだけど結局、メイラ、死んじゃったんだよね、後々で。えーと、クゥクァのときだっけな。そのときに封印具も手に入ったんだよ
片や、水色の髪留めが
片や、籠手が
いやあ、あれ、キツかったな。クゥクァ戦については後で言うことになるだろうけど、あれは色んな意味でキツかった。
60:名無しの勇者
≫59
61:名無しの勇者
≫59
62:名無しの勇者
≫59
63:名無しの勇者
≫59
64:名無しの勇者
≫59 2章終わりのあの絡みがフラグだったのか。あの二人で出てくるのか。
くっそ、生で見たかった!!
65:名無しの考察班
クゥクァはメイラに髪留めを渡した。二人はとても仲が良かった。クゥクァは幹部達の中では一、二位を争うほど強いらしいから頭の良いメイラと組ませられていたんだな
「……生きろって言うの」はつまり「一人で生き残れって言うの」って意味で「……これも運命、なのかな」は「こうして生きてしまったのもきっと運命なんだな」って意味にもとれる
それでも最期は死んでしまった、のか
66:名無しの勇者
≫65 お前、優秀か!!
67:名無しのロリコン
≫65 グスンッ うえーーーーーーーーーーん!!!
68:名無しの勇者
≫65 余計に悲しくなるからやめろっっっ。……次行くぞ!!
≫67 泣くなっ、俺だって(グスンッ(;_;)
69:名無しの勇者
≫68 確かに話進んでねぇな、メイラから
70:名無しの勇者
情報共有始めるとか言いながらメイラで話止まってら
本格的に戦闘の情報共有と演出分岐(エンド分岐・登場分岐含む)の確認、ストーリー・各章の情報共有始めるぞ
次の幹部戦はキラキラキラーか
71:名無しの勇者
≫70 そうだったはず。
あれもあれで面倒くさい奴だったな
一回の攻撃が三回連続の全体攻撃なのは何故でしょうか
72:名無しの勇者
登場のセリフ「ハッキング……されタイ?」
「くらっふと達にハンバーガー作る予定ダッタのニ」
「アト、焼き肉シヨウ、君達のお肉で。……ナンテ」
戦闘中のセリフ「戦うのメンド」
「……はやく休ませてほしいなあ」
「妨害妨害♪妨害はオッ手のモノっ♫」
「ホラ、あったれー!♬」
「痛っタ。僕、非戦闘要員ナンですケド?!」
「フザケンナよ。アイツらをバカにされて僕が黙ってるトでも思ウノカよ」
毎ターン通常攻撃以外に3回連続の全体攻撃してくるやつのどこが非戦闘要員じゃい!
73:名無しの勇者
≫72 セリフ、センキュー
それも微妙にいいリズムで物投げてくるんだよな。さらには支援物資の遅延妨害してくるし
あれ、本当に遠回りしないと支援物資届かないんだよな
74:名無しの勇者
≫72 それ見て思い出したけど、何でカタカナ表記で引きこもりのコミュ障の人みたいなしゃべり方してたんだろうな。常に怠そうだし。コミュ障だったのかな
75:名無しの勇者
≫74 そうなんじゃね?
戦いたくなくて非戦闘要員で引きこもりのコミュ障みたいなしゃべり方する怠そうな仲間にハンバーガー作る奴はこいつくらいだろ。それにしても日常用品投げてくるとは恐れ入ったわ。それもその日常雑貨がダメージでかい
76:名無しの勇者
我、日常雑貨によって殺された勇者なり
「モウ負ケちゃったノカ。ツマンナイ」
遅延の妨害工作と日常雑貨に負けると誰が思うか!!誰も思わない!そして負けた!!
77:名無しの桃源郷の契約者
≫76 叫ぶな叫ぶな
一応、妨害工作は遠回りさせれば何とか躱せるし、一回の攻撃が三回連続の全体攻撃なのも必中じゃないから頑張れば回避できる。だめなら、シールダーのナギの全体回避。あとアリアでの回復を忘れなければなんとか
それと森々の状態異常で削っていけば思いのほか削れるぞ。あとスタン使えば攻撃できないから全体攻撃もないし
78:名無しの勇者
≫77 それだ。今からちょっとやってくるわ
79:名無しの勇者
≫78 いってらっしゃい
80:名無しの勇者
≫78 いってら。
81:名無しの勇者
それじゃ、次行きますか
と、言いたいんだが
82:名無しの勇者
≫81 だが?
83:名無しの勇者
≫桃源郷の契約者 演出分岐は……ある、か?
84:名無しの桃源郷の契約者
≫83 あるぞ
貼るぞ
撃破後
「アレ?負ケた?……ああ、負ケた、のか」
(倒された後、キョトンとした表情を浮かべる。すぐに現実を認めはするがその顔はどこか清々しい)
以下、分岐と思われる。
「まあ、これでも……」
(目許に手を当てて何かを言いかけるが結局、最終まで言えず、事切れる)
(パチンとパソコンのキーボードを叩くような音が一度聞こえる)
85:名無しの勇者
≫84
86:名無しの勇者
≫84
「『メイラ』についての考察、そこそこ合っているな」
「いや、そこそこっていうか大体合っていませんか、これ」
私の携帯の画面を横から覗き込む──さん。横を見ればあまりにも顔が近かったので肘を──さんの横っ腹に喰らわす。
ぐっと変な声が横から聞こえたが、それを無視してスマホ画面をスライドさせる。流れるような速さでスレッドは埋まっていく。
「それにしても『ドイ』の奴も悪いことを考えるな。いや、今回は『キュウト』か」
横っ腹を押さえながら、──さんはそう言う。その声はどこか嬉しそうに聞こえる。気っ色悪。
「『キュウト』さんでしょうね。こういう頭の回ることはあの人の方が得意ですよ」
「職業病だな、あそこまで行くと」
「あー、確かに」
スマホ画面をスライドさせる。最新の投稿に辿り着けばそこには沈黙が訪れていた。少し遡れば、キラキラキラーについて話している。
ああ、確かにあそこはちょっと難しいか。
「うわ、『キラ』さんとこまでいってますよ。ってか、桃源郷さん、簪見つけたうえにメイラちゃん戦で87ターン耐えて、キラさんまで倒して、分岐見てるのすげー」
「そう言われれば確かにな。他のコテハン達も勇者達もそこまで出来ている様子ないな。……あいつらにも情報提供するか」
──さんが私のスマホをさも当然かの如く使おうとするが、彼がやりたがることは分かるのでスマホをズボンのポケットにしまいながら、彼の言葉に返答する。
「あ、お考えのことをもうしましたよ」
「ん? なら待ちだな。どうせ、『斗空《ほしぞら》』あたりは書き込むだろう。だろう、『カラス』ちゃん」
「もう書き込んでそうで草すぎ、『カイ』さん」
私のそんな言葉に──さんは満更でもなさそうな顔をしていた。なんで、この人はこんな嬉しそうな顔をするんだ。
ってか、まず第一このゲームは────。
そう言おうとして、口を閉じた。
だって、──さんが満面の笑みを浮かべていたのだから。
次戦二人と伝説の元凶、終幕




