遅い青春と別れ
僕は、その日の後も時々、彼女を抱いた。彼女は言うことを聞いて、僕に奉仕をしてくれる。
僕は、時々、彼女や世界が愛しいと思うようになった。長年眠っていた蝉が、やっと羽ばたいたのだ。ずっと潜っているだけでは、蝉は辛かったろう。
僕は、思う存分に遅い青春を楽しみ、全力で彼女を愛し抜いた。
やがて夏も過ぎる。彼女も·····
ある日、僕はLINEで彼女と連絡を取っていると、彼女から、辛い申し出があった·····
「別れたいの」
そう彼女は言う。僕は、ショックを受けた。別れたい、それは僕の世界を揺さぶった。
LINEの文字もまともに見れない。僕は、何もしたくなくなった。
LINEを閉じ、ぼくは寝た。
寝ている間、僕は夢を見る。雪の中、僕は寒さに震えている。雪はぽとぽと、街に降る。その雪の中、僕は行く。
靴の中にも雪が入る。じめじめとした嫌な感覚·····
僕は、瞳の青い、小柄な少女に会う。
「別れちゃったのね」
「はい」
「それは可哀想に。」
「·······どうしてなのかは分かりません」
「浮気してた?」
「いえ、それは」
「たぶんだけど、あなた感じなくなったのよ」
「感じなく?」
「そう、ペニスがね」
「そうですかね」
「ええ、私としてみようよ」
そう言ってホテルにはいる。お金は彼女が払ってくれた。
ちろちろと赤い舌が僕のものを舐める。
「うん。感じないね。どうりで別れるわけだ。」
「········どうすれば」
「また苦しい思いをすればいいのよ。そうすれば感じるようになるよ。」
そうして僕らは適当にセックスをした。
バックで白い尻をつく。彼女は慣れていて、あんあん、声をあげた。
「またね!頑張って!」
そう言い彼女と別れる。彼女は誰なんだろう?不安に思う。いい、女なんてまっぴらだ。
僕は、再びデッサンに夢中になった。けれどもあの式と会った公園には二度と行かなかった。